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鹿児島市 土砂崩れ どこが危ないの?

2026年6月24日13時、鹿児島市武3丁目で県道鹿児島東市来線が全面通行止めになりました。県の被害報告の規制理由の欄は「崩土(民地擁壁)」。同じ報告では、この日17時に市が8世帯15人へ避難指示を出しています(対象の町名は報告に書かれていません)。

県の公表(令和8年2月10日現在)で、市内の土砂災害警戒区域は3,330か所、うち特別警戒区域のあるものが3,104か所です。

先に結論

  • ✓ 1993年の8・6豪雨で、竜ヶ水では2,500名以上が海から救出された
  • ✓ 区域が最も多い町は下福元町の268か所(国のデータ・2023年12月31日時点の整備)
  • ✓ 市の防災マップのページで、土砂の区域の最後の更新は「令和5年8月」
目次

2026年6月24日、武3丁目の県道が「崩土(民地擁壁)」で通行止め

6月26日15時の報告でも解除の欄は空いたままです。崩れた擁壁の大きさと解除の日は、今回確かめた県の資料では確認できませんでした。

市の区域一覧(令和8年4月1日現在)では、武三丁目にがけ崩れの区域が2つあり、どちらも特別警戒区域つき(令和3年4月6日指定)。崩れた擁壁が区域の中かは、資料からは分かりません。

鹿児島市武のまわりの土砂災害警戒区域の地図
武の区域は4か所(がけ崩れ2・土石流2、国のデータ)。西と南の田上・田上台の斜面にも区域が続きます

武(4か所)

地図の点は武一〜三丁目の中心をならした、およその位置です。擁壁が崩れた場所ではありません。

武をGoogleマップで開く ›

「田上」のがけ崩れ:2019年の事例は早めの避難で人的被害なし

国土交通省は令和元年7月の事例として、梅雨前線の雨で田上地区にがけ崩れが起き、家屋等が壊れたものの、早めに避難していて人的被害が無かったと紹介しています。町内会長の呼びかけで親族の家へ移った人もいました。日付と丁目は書かれていません。

竜ヶ水:1993年8・6豪雨で列車2本と車約1,200台が孤立

市の地域防災計画によると、竜ヶ水地区では「4㎞の区間で22箇所もの崖崩れが発生」。JR竜ヶ水駅に避難していた上下2本の列車と、国道10号線の車約1,200台を含む住民が孤立し、2,500名以上が船で海上から救出されました。

資料 孤立・救出 死者・行方不明
鹿児島市地域防災計画 2,500名以上を救出 47人・1人(市域)
内閣府 災害対応資料集 約3,000名が孤立 48名・1名(市内とその周辺)
国交省 九州地方整備局 約2,500名が取り残され救出 —

孤立・救出の人数も、死者・行方不明者の数も、資料によって違います。竜ヶ水で亡くなった方の数は、今回確かめた一次資料では確認できませんでした。

1977年6月24日にも竜ヶ水で山崩れがあり、人家と国鉄日豊本線・国道10号線に土砂3万㎥が落ち、9人が亡くなりました(同計画)。市の区域一覧(令和8年4月1日現在)では、「竜ヶ水」の名がつく区域は7つ(がけ崩れ1・土石流6)です。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの

風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。

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窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。

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土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。

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鹿児島市で土砂崩れが危ない場所:下福元町・犬迫町・小山田町

鹿児島市の町ごとの土砂災害警戒区域の数を円で示した地図
円が大きいほど区域の多い町。下福元町(268)と、北の犬迫町・小山田町に大きな円が集まります
町 区域(うちレッド)
下福元町 268(257)
犬迫町 166(160)
小山田町 147(141)
吉野町 139(127)
皆与志町 133(121)
五ケ別府町 129(128)
西佐多町 109(98)
郡山町 99(85)
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町ごとの内訳は、国のデータ(国土交通省「国土数値情報」、2023年12月31日時点の整備・市内3,332区域)で数えました。1つの区域は所在地の町(大字)に1回だけ数え、丁目は町にまとめています。2024年以降の県の指定・見直しは入っていません。
鹿児島市の町ごとの土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
区域の多い町の上位10

がけ崩れの区域が2,622か所:県と市が書くシラスの性質

種類(県の表) 警戒区域 特別警戒区域
急傾斜地の崩壊 2,622 2,591
土石流 705 513
地すべり 3 —

県の数には、隣の市町から市内へまたがる区域も入ります。

急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりの違いを並べた模式図
「土砂崩れ」は、法律上この3つに分かれます
イエローゾーンとレッドゾーンの違いを並べた図
危険度の段階ではなく、かかる規制が違います

区域が多い理由を直接書いた県・市の文は今回の資料に見当たらず、書かれているのは地質です。県は、シラスだけで県本土の51%を占め、シラスなど火山噴出物由来の土壌は「水を含むと崩れやすく」と説明しています。市の計画は、市域の大部分を「いわゆるシラス台地」としています。

市の防災マップ:土砂の区域の更新は「令和5年8月」が最後

区域を指定するのは県で、地図は市が作ります。紙の防災ガイドマップは令和3年6月の全戸配布。市のページの地区別マップはその後の指定を反映していますが、土砂の更新履歴は令和5年8月が最後で、令和6年8月以降の指定(田上台三丁目・田上八丁目など)は履歴にありません。県の土砂災害警戒区域等マップは「令和8年2月10日付指定を反映済」です。

避難指示の出し方:危険警報と「紫」、竜ヶ水は雨量180mm

土砂災害の情報と市の避難情報の対応を示した図
2026年5月29日から、土砂災害警戒情報は「レベル4土砂災害危険警報」に名前が変わりました

市の計画は、レベル4土砂災害危険警報が出たとき、気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」が「危険(紫)」になったとき、山鳴りなどの前兆が見つかったときを避難指示の基準にあげ、これを参考に総合的に判断するとしています。

国道10号沿いの吉野町磯〜平松は別の基準です。竜ヶ水雨量観測所の連続雨量が180mmに達し、2時間先まで強い雨が見込まれると避難指示。夜間は概ね17時までに判断します。

土砂崩れの前ぶれ8つを並べた図
政府広報オンラインの「主な前兆現象」をもとに作成

1986年7月10日には、吉野町で雨が止んでおよそ3時間後に崖が崩れました(市の計画)。

自宅が区域に入っているか調べる

  1. 県の土砂災害警戒区域等マップで、自宅に黄色・赤が重なっていないか見る
  2. 線の位置で迷ったら、鹿児島地域振興局 河川港湾課 砂防第一係(099-805-7326)に聞く

市のがけ地応急防災工事費補助は、角度30度以上・高さ5m以上の自然がけの危険区域に住んでいる人が対象。防護柵・土のう・法面シートの応急工事に限り、額は経費の2分の1で上限30万円、同じ場所で1回限りです。

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この記事のまとめ

紙の防災ガイドマップは令和3年6月の配布です。田上・田上台・西陵などでは、その後も指定や見直しが続いています。県のマップでいまの線を見てください。

出典(すべて2026年9月26日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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