鎌倉市で土砂災害の危険があるとして指定されている場所は474か所。町別では山ノ内(やまのうち)43か所、鎌倉山41か所、二階堂(にかいどう)36か所、十二所(じゅうにそ)30か所が上位です。
鎌倉の危なさは、山の中ではなく住宅地の奥にあります。市の地域防災計画は「谷戸の奥まで住宅が存在し、土砂災害の被害を受ける可能性が高まっています」と書いています。谷戸(やと)は、丘陵に刻まれた細い谷のことです。
先に結論
- ✓ がけ崩れ409・土石流65で、地すべりの区域はない
- ✓ 土石流の区域は十二所14・二階堂13・山ノ内9。谷戸の奥に集まる
- ✓ 市の地図は令和4年1月作成。その後の告示が46か所ある
鎌倉市で土砂崩れが危ない場所

| 町 | 区域の数(うちレッド) | 主な種類 |
|---|---|---|
| 山ノ内 | 43(35) | がけ崩れ・土石流9 |
| 鎌倉山 | 41(38) | がけ崩れ・土石流2 |
| 二階堂 | 36(33) | がけ崩れ・土石流13 |
| 十二所 | 30(24) | がけ崩れ・土石流14 |
| 今泉 | 27(19) | がけ崩れ・土石流8 |
| 浄明寺 | 27(24) | がけ崩れ・土石流3 |
| 腰越 | 27(27) | がけ崩れ |
| 極楽寺 | 26(25) | がけ崩れ・土石流1 |
区域の数と町名は、神奈川県砂防課「土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域 告示図書」の鎌倉市の表(令和8年5月29日現在)を1件ずつ数えました。2つの町にまたがる区域は両方の町に数え、「◯丁目」は町名にまとめています。
市の計画は、鎌倉の地形を「市内の大部分を占める丘陵地」と説明し、滑川(なめりかわ)・柏尾川などの中小河川が「大小様々な谷戸地形を形づくっています」と書いています。さらに、旧鎌倉の平地を囲む斜面には急傾斜地崩壊危険区域が96区域集まり、鎌倉へ入る道路は山の尾根を抜けて通るので「がけ崩れ等のぜい弱性が懸念されます」としています。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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土石流は、十二所と二階堂の谷戸に集まる

鎌倉市の474か所はがけ崩れ409か所、土石流65か所で、地すべりの区域はありません。市も「H15.3現在、鎌倉市には地すべり危険箇所はありません」と書いています。
土石流は、谷にたまった土砂が雨水と一緒に一気に流れ下る現象です。国土交通省は、その速さを「時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させてしまいます」と説明しています。鎌倉の65か所のうち、十二所14か所と二階堂13か所で4割を占めます。


鎌倉市ではがけ崩れの409か所のうち407か所がレッドです。一方、土石流の65か所でレッドが指定されているのは20か所にとどまります。
過去には1回の台風でがけ崩れ364件
市の地域防災計画の災害履歴には、がけ崩れが10件以上あった風水害が並んでいます。
| 年月日 | 原因 | がけ崩れ |
|---|---|---|
| 2004年10月9日 | 台風第22号 | 364件 |
| 1990年9月30日〜10月1日 | 台風第20号 | 103件 |
| 2019年9月 | 台風第15号 | 101件(倒木558件) |
| 2014年10月6日 | 台風第18号 | 24件 |
| 2019年10月12〜13日 | 台風第19号 | 12件 |
2004年の台風第22号では、市内で死者1名も記録されています。2026年6月27日の大雨では、坂ノ下の鎌倉海浜公園水泳プールの近くで、表土が高さ15メートルにわたって崩れました(神奈川新聞の報道)。9月21日の台風第25号でも、鎌倉市にはレベル4土砂災害危険警報が出て、市は避難指示を出しています(神奈川新聞の報道)。
谷戸で気をつける土砂崩れと土石流の前兆

谷戸の奥では、崖と沢の両方の前ぶれに気をつけます。崖から小石が落ちる、わき水が濁るのはがけ崩れの前ぶれ。沢の水が急に濁る、雨が続くのに水が減る、山鳴りがするのは土石流の前ぶれです。どれも、確かめに行かずに離れてください。
避難はどのタイミングで始めるか

谷戸の奥は、避難する道そのものが沢沿いか崖の下を通ることがあります。レベル4が出てからでは、その道が先に危なくなっていることもあります。レベル3土砂災害警報の段階で、明るいうちに動くのが目安です。どこから危険が高まっているかは気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で見られます。
自宅が区域に入っているか調べる
- 鎌倉市防災情報マップ(かまくらわが街マップ)で、自宅のまわりを拡大する
- 市の土砂災害ハザードマップ(令和4年1月作成・大船玉縄/腰越深沢/鎌倉の3地域)で避難先を確かめる
- 神奈川県土砂災害情報ポータルで、県の最新の指定を重ねる
県の一覧で、市の地図を作った2022年1月より後の告示日を持つ区域は46か所あります。新しく指定されたものと、見直しで指定し直されたものを合わせた数で、極楽寺8、二階堂6、稲村ガ崎5、笛田・山ノ内・大町4などです。紙の地図で色がなかった場所も、いまのポータルで確かめてください。
鎌倉市は土砂災害ハザードマップのページに「区域に指定されることが直接、がけ崩れ等の危険性を示しているということではありません」と注記しています。区域は地形の条件から決まるもので、区域の外でも崩れることはあります。
家の裏の崖の工事に使える市の助成
鎌倉市には「既成宅地等防災工事資金助成制度」があり、家屋の裏の崖の防災工事は工事費の2分の1・上限500万円、樹木の伐採や枝払いは2分の1・上限100万円が助成されます。災害のあとに被害の拡大を防ぐ工事も対象です。工事の前に、市のみどり公園課がけ地対策担当(0467-23-3000)へ相談が要ります。
鎌倉市のほかの災害リスク・ほかの市
- 鎌倉市の冠水|注意したい八幡ガード (道路冠水・内水)
- 擁壁 ひび割れ/国は1mm、横浜市は5mm
- 横須賀市 土砂崩れ (神奈川県)
- 三浦市 土砂崩れ (神奈川県)
- 袖ケ浦市 土砂崩れ (千葉県)
- 市原市 土砂崩れ (千葉県)
- 君津市 土砂崩れ (千葉県)
- 鴨川市 土砂崩れ (千葉県)
- 木更津市 土砂崩れ (千葉県)
- 千葉市 土砂災害 (千葉県)
- 佐倉市 土砂災害 (千葉県)
この記事のまとめ
鎌倉市の土砂災害警戒区域は474か所。がけ崩れ409か所と土石流65か所で、山ノ内・鎌倉山・二階堂・十二所に多く、土石流は十二所と二階堂の谷戸に集まっています。
2004年の台風第22号では1回でがけ崩れが364件起きました。市の紙の地図は令和4年1月のもので、その後の告示が46か所あります。家が谷戸の奥にあるなら、最新の地図と避難の道の両方を先に確かめてください。
出典(すべて2026年9月23日に確認)
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