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奥州市 土砂崩れ どこが危ないの?

奥州市で土砂災害のおそれがあるとして岩手県が指定した区域は、県の一覧を数えると1,067か所。ほぼ半分の533か所が江刺の字にあり、字別では前沢生母121、水沢黒石町117が多い字です。

2026年8月1日の大雨では、水沢黒石町の区域の中でがけが崩れ、牛舎の屋根がゆがみました。区域はいまも増えていて、2025年2月からの告示だけで290か所あります。

先に結論

  •  土石流の区域が314か所。江刺米里は95か所のうち42か所が土石流
  •  指定前の基礎調査済みの箇所が85か所あり、58か所は衣川
  •  市の計画は、斜面から小石がぱらぱら落ちたら避難指示の段階としている
目次

奥州市で土砂崩れが危ない場所:江刺の字に533か所

奥州市の字ごとの土砂災害警戒区域の数を円で示した地図
円が大きいほど区域が多い字。東の江刺と、南の前沢生母・水沢黒石町に大きな円が並びます
区域の数 うち土石流 うち地すべり
前沢生母 121 28 8
水沢黒石町 117 37 1
江刺田原 106 35
江刺米里 95 42
江刺伊手 74 23
江刺広瀬 70 24
前沢 59 5 1
水沢羽田町 58 10
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県の区域ごとの一覧(2026年9月23日取得)を1件ずつ数えた数です。県の市町村別の集計表は確かめていません。「黒石町正法寺」のような小字は大字(水沢黒石町)にまとめ、2つ以上の字にまたがる区域は、一覧で最初に書かれた字に数えています。

旧市町村で分けると江刺533、前沢203、水沢201、衣川109、胆沢21です。

奥州市の字別の土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
上位10の字。前沢生母と水沢黒石町が110か所を超えています
奥州市前沢生母のまわりの土砂災害警戒区域の地図
前沢生母のまわりの区域。121か所のうち土石流が28か所、地すべりが8か所

前沢生母(121か所)

点は字のおよその中心です。2025年以降に告示された区域も42か所で、市内でいちばん多い字です。

前沢生母をGoogleマップで開く ›

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2026年8月1日の大雨:水沢黒石町で区域内のがけ崩れ

県の「土砂災害発生状況」は、水沢黒石町の被害を「牛舎の屋根がゆがむ、人的被害無し」、場所を「区域内(私有地)」と書いています。住民がブルーシートで応急の対応をしました。

県の資料では、このときの連続雨量は67ミリ(8月1日12時、水沢雨量局)です。市長のメッセージによると、降り始めからの雨量は胆沢若柳で244ミリ、江刺で181ミリでした。

8月2日の避難指示(13世帯37人)は、前沢地域への「レベル4氾濫危険警報」によるもので、土砂が理由ではありません。県の資料では、7月30日と8月1日のどちらも、市が災害警戒本部を置いた欄の備考にレベル4土砂災害危険警報が書かれています。

ここ1年半で増えた290か所と、指定前の85か所

告示日 区域の数 内訳
2025年2月21日 2 土石流2
2025年3月25日 83 がけ崩れ72・土石流11
2026年3月31日 205 がけ崩れ178・土石流27

字別では前沢生母42、江刺田原33、江刺岩谷堂29です。区域を指定するのは県、ハザードマップを作るのは市です。市の地図は2026年3月の改訂ですが、確かめた紙面には区域が何月何日時点のものかが書かれていません。3月31日に告示された205か所まで入っているかは、県のいわてデジタルマップと見比べてください。

ほかに、基礎調査を終えてまだ指定されていない箇所が85か所(2026年3月30日公表)あり、衣川58、江刺20、胆沢5、前沢2です。

2008年の岩手・宮城内陸地震:衣川と胆沢で斜面が崩れた

奥州市は最大震度6強でした。県の報告(6月23日)には次の被害があります。

場所 被害
国道397号 胆沢区若柳 法面崩壊で全面通行止め
花巻衣川線 衣川区大平 法面崩壊で全面通行止め
有浦沢川(上衣川有浦) 土砂崩落で川がふさがる
衣川地区 地すべりの報告。4戸18名が自主避難

衣川では、この地震で道路の法面の崩壊、川をふさぐ土砂の崩落、地すべりの報告が重なりました。

土砂崩れと土砂災害の違い:奥州市は3種類とも区域がある

1,067か所の内訳は、がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)733、土石流314、地すべり20です。

急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりの違いを並べた模式図
「土砂崩れ」は、法律上この3つに分かれます

地すべりの20か所のうち8か所が前沢生母、土石流の半分(161か所)が江刺の字にあります。

イエローゾーンとレッドゾーンの違いを並べた図
危険度の段階ではなく、かかる規制が違います

岩手県の区域ごとの一覧には、どれがレッドゾーンかが載っていません。自宅がレッドにかかるかは、地図の色で見分けます。

前ぶれと避難:小石がぱらぱら落ちたら避難指示の段階

土砂崩れの前ぶれ8つを並べた図
政府広報オンラインの「主な前兆現象」をもとに作成

奥州市の地域防災計画(2026年2月更新)は、近所で見つかった前ぶれで避難情報の段階を分けています。

段階 計画に書かれた前ぶれ
高齢者等避難 流水の異常な濁り、斜面からの湧水の増加
避難指示 渓流内での流木の発生、斜面から小石がぱらぱら落下、擁壁・道路等にクラック(ひび割れ)発生
緊急安全確保 地鳴り・山鳴り、流水の急激な濁りや渓流水位激減、斜面の亀裂等
土砂災害の情報と市の避難情報の対応を示した図
2026年5月29日から、土砂災害警戒情報は「レベル4土砂災害危険警報」に名前が変わりました

計画が避難指示の目安に挙げる「土砂災害警戒情報」は、いまのレベル4土砂災害危険警報です。字ごとの危険度は気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で見られます。

自宅が区域に入っているか調べる

  1. 市が案内する重ねるハザードマップ(国土交通省)で、自宅の番地まで拡大する
  2. 県のいわてデジタルマップ(土砂災害に関する規制図)で、区域と新たな「おそれのある箇所」を重ねる
  3. 県の奥州市 基礎調査結果公表一覧表で、指定前の85か所を見る
  4. 市のハザードマップ(地域別のPDF)で、近くの指定緊急避難場所を探す

がけ崩れのレッドゾーンにある家の移転には、市の「がけ地近接等危険住宅移転事業」(国の補助事業)を使う場合に、県が独自に上乗せする制度があります。市の事業の案内ページと金額は、市のサイトで見つかりませんでした。

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岩手県は「令和元年東日本台風では、土砂災害が発生した98箇所のうち18箇所が土砂災害警戒区域外で発生」と書いています。奥州市でも、県が2023年12月までに抜き出した新たな「おそれのある箇所」が702か所あります。

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奥州市のほかの災害リスク・ほかの市

この記事のまとめ

奥州市の土砂災害警戒区域は県の一覧で1,067か所、ほぼ半分が江刺の字です。2025年以降に290か所が増え、指定前の85か所も衣川に多く残ります。黒石町では区域の中の斜面が実際に崩れました。重ねるハザードマップで自宅の番地を開いてください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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