鶴岡市で土砂災害の危険があるとして山形県が指定している区域は1,015か所(2026年3月6日現在)。県全体の5,243か所のおよそ5分の1が、この市にあります。字別では温海47か所、五十川45か所、水沢43か所の順です。
2022年12月31日には西目で、地すべりが原因と推定される土砂崩れが起き、4人が生き埋めになって2人が亡くなりました。2026年7月30日にも、市にレベル4土砂災害危険警報が出ています。
先に結論
- ✓ 区域の種類は土石流が468でいちばん多い。がけ崩れ446、地すべり101が続く
- ✓ 崩れた記録は夏だけでなく、12月(西目)・1月(大山)・2月(七五三掛)にもある
- ✓ 県は2025年1月、まだ区域になっていない「おそれのある箇所」を市内に744か所公表した
鶴岡市で土砂崩れが危ない場所

| 字 | 区域の数(うちレッド) | うち土石流 |
|---|---|---|
| 温海 | 47(20) | 33 |
| 五十川 | 45(24) | 21 |
| 水沢 | 43(35) | 13 |
| 湯温海 | 33(16) | 20 |
| 田川 | 31(27) | 10 |
| 西目 | 29(24) | 10 |
| 山五十川 | 29(16) | 13 |
| 大針 | 27(25) | 15 |
| 鼠ケ関 | 27(19) | 17 |
| 大岩川 | 27(17) | 16 |
山形県の区域一覧(令和8年3月6日現在)で、鶴岡市の1,015区域を1件ずつ数えました。字は大字にまとめ、2つの字にまたがる区域はそれぞれに数えています。市全体の区域数とレッドの数は、県の「市町村ごとの指定数一覧」の値です。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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2022年12月31日、西目で起きた土砂崩れ

市の計画によると、大みそかに住民の通報で見つかった土砂崩れで4人が生き埋めになり、2人は同じ日に救助されましたが、1月2日に2人の死亡が確認されました。崩れた規模は長さ75m・幅70m。住家2棟と非住家29棟が全壊し、最大8世帯22人に避難指示が出ています。
県が示した学識経験者の見解では、原因は地山の風化が進んでいたことに「12月の降水、融雪が重なったこと」です。雪の季節でも、雨と雪どけが重なって斜面が崩れた例です。
鶴岡市は土石流の区域がいちばん多い

県の数では、谷から土砂が一気に流れ出る土石流の区域が468、がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)が446、地すべりが101です。字の温海は47か所のうち33か所が土石流です。
地すべりの区域は田麦俣9か所、五十川8か所、藤沢7か所が多い字です。2009年2月には朝日地域の大網字七五三掛で地すべりが起き、住家7棟が被害を受けました。

レッドゾーンは696か所です。県の数では、地すべりの101か所にレッドゾーンはありません。
鶴岡市で崩れた記録:冬の12月・1月・2月にも
| 年月日 | できごと |
|---|---|
| 1979年1月12日 | 融雪。大山字城山で崩壊、1戸被災 |
| 1987年8月29日 | 旧温海町の集中豪雨。山林の崩壊による土石流 |
| 2009年2月25日 | 大網字七五三掛で地すべり |
| 2022年12月31日 | 西目の土砂崩れ。2人死亡 |
1987年は早田に立つ碑(国土地理院の自然災害伝承碑)の、ほかは市の地域防災計画の記録です。西目のあとの2023年の県の点検(A+・A・A−・B・Cの5段階)でも、城山の大山公園の亀裂が「A」とされています。
2026年7月30日:レベル4土砂災害危険警報
市の第1報では、7月30日14時37分にレベル4土砂災害危険警報が出て、19時13分にレベル2の注意報へ切り替わりました。湯殿山では7月28日昼からの累加雨量が191ミリになりました。
田麦俣では旧国道112号に土砂が流れ込み、約700mが全面通行止めに(8月4日15時に解除)。人や建物の被害はなく、避難指示も出ていません。
区域の地図にまだ無い744か所
市の地区ごとの土砂災害ハザードマップ(91枚)は2024年3月作成、県の一覧で最後の告示は2020年10月です。
その後の2025年1月30日、県は国の指針に基づいて調べた「土砂災害が発生するおそれのある箇所」を公表しました。鶴岡市は744か所(土石流218・急傾斜地526)です。いまの区域とは別に見つかった、区域に指定されていない場所です。市は、県のシステムで表示項目(土石流、急傾斜地の崩壊)を加えると見られると案内しています。
前兆と避難のタイミング

市の計画は、近所で「斜面のはらみ」「擁壁等に亀裂やひび割れ」「渓流の水量の変化」などの前兆を見つけたら、避難指示を出すとしています。

市の計画では、レベル4土砂災害危険警報(計画では旧名の土砂災害警戒情報)は「鶴岡市北部、鶴岡市南部」に分けて出ます。2024年7月25日には、土砂災害の危険を理由に、加茂地区と今泉・油戸・金沢の432世帯905名、藤島地域の添川地区150世帯462名などに、地区を区切って避難指示が出ています。自分の字の危険度は気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で見られます。
自宅が区域に入っているか調べる
- 山形県土砂災害警戒システムの「土砂災害警戒区域」のタブで、いまの区域と744か所を見る(入口で利用規約への同意を求められます)
- 市の地区ごとの土砂災害ハザードマップで、避難先と道を確かめる
- 県のシステムが止まっているときは、重ねるハザードマップ(国土交通省)で見る
レッドゾーンなどの既存不適格住宅を移すなら、市の「がけ地近接等危険住宅移転事業」があります。除却に1戸97万5千円まで、新しい家の借入金利子に421万円までの補助で、前年度以前からの相談が必要です。
山形県の資料は、2024年7月の豪雨で起きた土砂災害48か所について「4箇所が区域外」と書いています。区域の色がついていない場所でも、崩れないとは限りません。
鶴岡市のほかの災害リスク・ほかの市
鶴岡市の冠水の記事と、同じ山形県の酒田市、ほかの市の土砂崩れの記事です。
- 鶴岡市 冠水 どこが危ないの? (道路冠水・内水)
- 酒田市 土砂崩れ (山形県)
- 一関市 土砂崩れ (岩手県)
- 奥州市 土砂崩れ (岩手県)
- 花巻市 土砂崩れ (岩手県)
- 仙台市 土砂崩れ (宮城県)
- 石巻市 土砂崩れ (宮城県)
- 長岡市 土砂崩れ (新潟県)
- 上越市 土砂崩れ (新潟県)
- 福井市 土砂崩れ (福井県)
- 越前市 土砂崩れ (福井県)
- 横須賀市 土砂崩れ (神奈川県)
- 三浦市 土砂崩れ (神奈川県)
- 鎌倉市 土砂崩れ (神奈川県)
- 秦野市 土砂崩れ (神奈川県)
- 伊勢原市 土砂崩れ (神奈川県)
- 千葉市 土砂災害 (千葉県)
- 佐倉市 土砂災害 (千葉県)
- 市原市 土砂崩れ (千葉県)
- 袖ケ浦市 土砂崩れ (千葉県)
- 木更津市 土砂崩れ (千葉県)
- 君津市 土砂崩れ (千葉県)
- 富津市 土砂崩れ (千葉県)
- 鴨川市 土砂崩れ (千葉県)
- 南房総市 土砂崩れ (千葉県)
- いすみ市 土砂崩れ (千葉県)
- 成田市 土砂崩れ (千葉県)
- 館山市 土砂崩れ (千葉県)
- 勝浦市 土砂崩れ (千葉県)
- 香取市 土砂崩れ (千葉県)
- 茂原市 土砂崩れ (千葉県)
この記事のまとめ
鶴岡市の土砂災害警戒区域は1,015か所。温海・五十川・水沢に多く、土石流の区域がいちばん多い市です。
温海地域や西目に住んでいるなら、県のシステムで家の場所を開き、区域とあわせて744か所の「おそれのある箇所」も確かめてください。
出典(すべて2026年9月23日に確認)
- 山形県「土砂災害警戒区域等の指定状況」(令和8年3月6日現在・市町村ごとの指定数一覧・市町村別の区域一覧)
- 山形県「土砂災害防止法について」
- 山形県 報道発表資料「新たな土砂災害が発生するおそれのある箇所の公表について」(令和7年1月)・市町村別箇所数一覧表(保存版)
- 山形県「7月25日からの大雨等の状況」(令和7年2月4日10時00分現在)
- 鶴岡市「土砂災害ハザードマップについて」
- 鶴岡市地域防災計画(風水害・雪害対策編/資料編)
- 鶴岡市「令和8年7月30日の大雨による被害情報【第1報】」
- 山形県 報道発表資料(令和8年7月30日からの大雨)
- 山形県 報道発表資料(令和5年6月2日・西目の土砂災害の発生要因)
- 鶴岡市「前倒し点検の結果」(令和5年6月2日)
- 鶴岡市「避難指示の発令」(2024年7月25日・保存版)
- 鶴岡市「新たな土砂災害が発生するおそれのある箇所」
- 鶴岡市「がけ地近接等危険住宅移転事業補助金補助制度について」
- 国土地理院「自然災害伝承碑」
- 政府広報オンライン「土砂災害から身を守る3つのポイント」
- 地図:国土地理院「重ねるハザードマップ」・地理院タイル/町の位置:国土交通省「位置参照情報」
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