袖ケ浦市で土砂災害の危険があるとして千葉県が指定している場所は331か所(市境をまたぐ2か所を含む)。多いのは川原井(かわらい)48か所、久保田(くぼた)33か所、蔵波(くらなみ)30か所です。
市の総合ハザードマップは令和5年2月に作られました。県の一覧では、この地図より後に告示された区域が146か所あります。
2026年9月21日の台風第25号では、市が夕方に「すでに土砂災害が発生しています」と放送し、市内の土砂災害警戒区域すべてにレベル5の緊急安全確保を出しました。
先に結論
- ✓ 95%がレッドゾーン。ほぼ全部ががけ崩れで、土石流は6か所、地すべりの区域はない
- ✓ 次に多いのは神納21・上泉21・林18
- ✓ 最新の指定は、県の「ちば情報マップ」で見る
袖ケ浦市で土砂崩れが危ない場所

| 町・字 | 区域の数(うちレッド) | 主な種類 |
|---|---|---|
| 川原井 | 48(46) | がけ崩れ・土石流1 |
| 久保田 | 33(32) | がけ崩れ・土石流1 |
| 蔵波 | 30(27) | がけ崩れ |
| 神納 | 21(20) | がけ崩れ |
| 上泉 | 21(20) | がけ崩れ |
| 林 | 18(18) | がけ崩れ |
| 下宮田 | 17(17) | がけ崩れ・土石流2 |
| 滝の口 | 17(16) | がけ崩れ |
区域の数と町名は、千葉県「土砂災害警戒区域等指定箇所一覧」(令和8年8月7日現在)を1件ずつ数えました。袖ケ浦市が主たる市になっている329か所に、隣の市から市境をまたぐ2か所を足すと、市が公表している331か所と一致します。町別の数は、2つの町にまたがる区域を両方に数えています。
市の地域防災計画は、市の地形を「小櫃川沿いの低地とそれによって二分される2つの台地」と説明しています。北東が袖ケ浦台地、南西が木更津台地で、その台地を「樹の枝状に延びる低地」が刻み、谷には「谷の傾斜に沿った階段状の水田」である谷津田(やつだ)が作られてきました。


台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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台風第25号では、川原井で盛土の斜面が崩れた
市の防災行政無線の記録によると、21日6時30分に土砂災害警戒区域へ避難指示、17時30分に「土砂災害の危険性が高く、すでに土砂災害が発生しています」として緊急安全確保が出ました。すべての避難情報が解除されたのは22日14時15分です。
千葉県の資料(22日17時30分)では、川原井で「再生土の盛土法面の崩落」が起き、土砂が住宅1棟と県道南総昭和線に流れ込みました。住家の全壊は川原井と久保田で2棟。川原井では道路の復旧作業中の男性が重機ごと土砂崩れに巻き込まれて亡くなり、県は災害との関係を調べています。
県道の法面崩落は久保田・蔵波(袖ケ浦姉崎線)、吉野田・滝の口(君津平川線)、滝の口(国道409号)でも起き、JR内房線は姉ケ崎〜長浦の間で土砂が流れ込みました。崩れた道路の場所は、区域が多い町の名前と重なっています。
ただし、川原井の盛土の崩落が土砂災害警戒区域の中か外かは、県の資料には書かれていません。
袖ケ浦の区域は、ほぼ全部が「がけ崩れ」

袖ケ浦市が主たる市になっている329か所は、がけ崩れが323か所、土石流が6か所(大鳥居・川原井・久保田・下宮田2・下泉)で、地すべりはありません。

329か所のうち312か所がレッドゾーンです。市の災害年表には、1977年8月19日の集中豪雨でがけ崩れ50か所、1988年8月の大雨でがけ崩れ53か所、2013年10月の台風第26号で土砂被害等104か所が記録されています。
土砂崩れの前兆と、夜に気づいたときの動き方

市は21日の放送で「自宅の2階以上に避難(垂直避難)することや、崖から離れた部屋に待機するなど安全な行動を心掛けて下さい」と呼びかけました。前ぶれに気づいたとき、夜で外に出られないときも同じです。
避難はどのタイミングで始めるか

21日の袖ケ浦市は、レベル4土砂災害危険警報(5時06分)の約1時間半後に避難指示、夕方に緊急安全確保という順でした。レベル5は、すでに災害が起きているおそれがある段階で、そこから避難所へ向かうのはかえって危険なことがあります。気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で自分の町の色が濃くなってきたら、明るいうちに動くのが目安です。
自宅が区域に入っているか調べる
- ちば情報マップの「防災情報」→「土砂災害警戒区域等」で、いまの指定を見る(市もここを案内しています)
- 市の総合ハザードマップ(令和5年2月作成)で、避難所と道を確かめる
- 分からないことは、市の土木建設課(0438-62-3625)か千葉県君津土木事務所(0438-25-5131)に聞く
千葉県は区域の決め方を「過去の土砂災害の実績により、土砂災害の9割以上をカバーするよう、地形の形状・形態から決められている」と説明し、あわせて「土砂災害警戒区域等ではない箇所でも土砂災害が発生する可能性もあります」と書いています。色がついていないことは、崩れないことの証明ではありません。
袖ケ浦市のほかの災害リスク・ほかの市
- 袖ケ浦市の冠水|注意したい5か所の場所 (道路冠水・内水)
- 袖ケ浦 緊急安全確保/川ではなく土砂の区域です (9月21日の速報)
- がけ条例 距離/同じ3mの崖で千葉6m、福岡0m
- 横須賀市 土砂崩れ (神奈川県)
- 三浦市 土砂崩れ (神奈川県)
- 鎌倉市 土砂崩れ (神奈川県)
- 市原市 土砂崩れ (千葉県)
- 君津市 土砂崩れ (千葉県)
- 鴨川市 土砂崩れ (千葉県)
- 木更津市 土砂崩れ (千葉県)
- 千葉市 土砂災害 (千葉県)
- 佐倉市 土砂災害 (千葉県)
この記事のまとめ
袖ケ浦市の土砂災害警戒区域は331か所で、川原井・久保田・蔵波・神納・上泉に多く、95%がレッドゾーンです。台地と谷の境目に並ぶ、ほぼ全部がけ崩れの区域です。
冊子のハザードマップ(令和5年2月)より後に146か所が指定されています。台風第25号で法面が崩れた道路も、区域が多い町に集まりました。自宅の場所は、ちば情報マップで最新の指定を確かめてください。
出典(すべて2026年9月23日に確認)
- 千葉県「土砂災害警戒区域等指定箇所一覧」令和8年8月7日現在(指定数及び指定箇所一覧)
- 千葉県「第3回 千葉県災害対策本部会議」資料(2026年9月22日・48時間雨量)
- 千葉県「第4回 千葉県災害対策本部会議」資料(2026年9月22日17時30分・被害状況)
- 国土交通省「令和8年台風第25号による被害状況等について(第7報)」
- 袖ケ浦市「土砂災害警戒区域等」
- 袖ケ浦市「袖ケ浦市総合ハザードマップを作成しました」
- 袖ケ浦市 防災行政無線の放送内容(9月21〜22日・市トップページ)
- 袖ケ浦市地域防災計画 第1編総則編(災害年表・地形)
- 政府広報オンライン「土砂災害から身を守る3つのポイント」
- 地図:国土地理院「重ねるハザードマップ」・地理院タイル/町の位置:国土交通省「位置参照情報」
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