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香取市 土砂崩れ どこが危ないの?

香取市で土砂災害の危険があるとして千葉県が指定している場所は618か所。すべてが「がけ崩れ」の区域で、多いのは府馬の33か所、虫幡と山倉の27か所です。

土砂の区域を載せた市の総合防災マップは、表紙によると平成31年3月の作成で、令和2年12月に改訂されています。県の一覧で、この改訂より後に告示された区域は463か所あり、いまの数のおよそ4分の3にあたります。

1971年9月の台風25号(今年の台風第25号とは別)では、市の計画の記録で崖崩れが566箇所ありました。今年の台風第25号では、県道佐原山田線の米野井で法面が崩れました。

先に結論

  •  618か所のうち611か所がレッドゾーン。区域は利根川より南に広がる
  •  2026年に入ってからも、2月・3月・7月に計140か所が告示された
  •  市は、区域の指定前の「基礎調査予定箇所」に住む人も避難の対象としている
目次

香取市で土砂崩れが危ない場所

香取市の町・字ごとの土砂災害警戒区域の数を円で示した地図
円が大きいほど区域が多い町・字。利根川より南に円が広がり、府馬・虫幡・山倉に大きな円があります
町・字 区域の数(うちレッド)
府馬 33(32)
虫幡 27(26)
山倉 27(27)
香取 23(23)
貝塚 22(22)
新里 20(20)
新市場 19(19)
田部 18(17)
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千葉県「土砂災害警戒区域等指定箇所一覧」(令和8年8月7日現在)で、香取市が主たる市になっている618か所を1件ずつ数えました(市境をまたいで隣の町に数えられている2か所は含みません)。町・字別の数は、2つの町にまたがる区域を両方に数え、隣の町が主たる区域でも香取市の字にかかるもの(山倉・西田部の各1か所)はその字に入れています。「府馬帰命台」のように小字まで書かれた区域は、その字(府馬)に入れています。
香取市の町別の土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
上位10の町・字。府馬が33か所でいちばん多い字です
香取市府馬のまわりの土砂災害警戒区域の地図
府馬は33か所のうち32か所がレッドゾーン。字の北側の斜面に帯が集まります

府馬(33か所)

点は字のおよその中心です。防災マップの改訂より後に告示された区域も、字別でいちばん多い字です。番地まで寄せて、家と斜面の近さを見てください。

府馬をGoogleマップで開く ›

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの

風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。

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窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。

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土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。

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総合防災マップ(2020年12月改訂)より後に告示された区域

総合防災マップの全域図やエリア図には、土砂の区域がいつの時点のものかは書かれていません。市のページは、2020年度改訂版の主な改訂箇所に「土砂災害(特別)警戒区域の新規指定箇所の追加」を挙げています。

県の一覧で2020年12月より後に告示された区域は463か所。告示日は2023年12月5日から2026年7月3日までで、字別では府馬24、香取22、新里18、山倉16、新市場16です。マップの表紙にも、土砂災害警戒区域等は「ちば情報マップ」の「防災情報」で見るよう案内があります。

台風第25号:県道佐原山田線の米野井で法面崩落

千葉県の資料(9月22日14時現在)では、主要地方道佐原山田線が香取市米野井で「法面崩落」のため全面通行止めでした。今回確かめた県・国・市の資料で、香取市の土砂の被害として書かれていたのはこの1件です。

県の「土砂災害警戒区域内のがけ崩れ」21か所には市町ごとの内訳がなく、香取市の分があるかは分かりません。市のサイトにも、台風第25号の土砂崩れや通行止めをまとめたページは見当たりませんでした。

香取のアメダスの48時間雨量は310.0ミリで、観測史上1位の351.5ミリ(2013年10月17日)には届いていません。

土砂崩れと土砂災害の違い:香取市は「がけ崩れ」だけ

市の「土砂災害」のページは、がけ崩れ・土石流・地すべりの3種類それぞれの前ぶれを載せています。ただ、県が香取市に指定している区域は、このうちがけ崩れ(急傾斜地の崩壊)だけです。

急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりの違いを並べた模式図
「土砂崩れ」は、法律上この3つに分かれます

市の総合防災マップも「香取市では「がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)」の危険性があります」と書き、「勾配が30度以上あるがけは、大雨により崩れる危険性が高い場所です」と説明しています。「がけや盛り土の崩落を防ぐためのよう壁も、その構造や築年数の経過によっては崩れる危険性があります」とも書いています。

イエローゾーンとレッドゾーンの違いを並べた図
危険度の段階ではなく、かかる規制が違います

618か所のうち611か所、99%がレッドゾーンです。

南部の台地と、崖崩れ566箇所の記録

市の計画は、南部を「下総台地の一部で標高30mから50mの高さがあり、台地面は各斜面から細い谷によって深く刻み込まれている」と説明しています。マップの索引面にも「南部の台地には、土砂災害の恐れがある箇所もあります」とあります。

年月 できごと(市の計画の記録)
1971年9月 台風25号(今年とは別の台風)。死者18名、崖崩れ566箇所
1991年9月 台風15号。崖崩れ116箇所
2013年10月 台風26号。がけ崩れ195箇所
2019年10月25日 大雨。山田地域で土砂崩れ3件、家屋に被害
2023年9月 台風13号。佐原地域で土砂崩れ5件

表の1971年の台風25号は、今年9月の台風第25号とは別のものです。計画はこのときの被害を「死者18名、負傷者6名、家屋全壊37棟」などとまとめて書いていて、死者のうち崖崩れによる人数は分かりません。

がけ崩れの前兆:木の根が切れる音がしたら直角に逃げる

土砂崩れの前ぶれ8つを並べた図
政府広報オンラインの「主な前兆現象」をもとに作成

市の「土砂災害」のページは、がけ崩れの前ぶれに「がけに割れ目が見える」「がけから水が湧き出ている」「がけから小石がぱらぱらと落ちてくる」「がけから木の根が切れる等の音がする」を挙げています。

逃げ方は、総合防災マップが「土砂の流れる方向に対して、直角に逃げる」と書いています。避難所まで行けないときは、市の計画のとおり「急傾斜地等のある側とは反対側の2階以上」に移ります。

避難の対象:指定前の「基礎調査予定箇所」も含まれる

土砂災害の情報と市の避難情報の対応を示した図
2026年5月29日から、土砂災害警戒情報は「レベル4土砂災害危険警報」に名前が変わりました

香取市は20日16時、防災行政無線で「市内の土砂災害警戒区域に対し、レベル3高齢者等避難を発令します」と伝えました。県の資料でレベル3土砂災害警報が出たのは、翌21日の13時33分です。

レベル4土砂災害危険警報は21日15時55分、避難指示はその5分後の16時でした(県の資料)。避難指示も、高齢者等避難と同じく「市内の土砂災害警戒区域」が対象でした。

市は、区域の指定前の「基礎調査予定箇所」に住む人についても、「土砂災害の危険が高まった場合の避難対象となります」と書いています。予定箇所もちば情報マップに載っています。自分の字の危険度は気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で見られます。

自宅が区域に入っているか調べる

  1. ちば情報マップの「防災情報」から、いまの土砂災害警戒区域と基礎調査予定箇所を見る
  2. 市の総合防災マップのエリア図で、避難所と道を確かめる
  3. 防災のことは市の総務課防災対策室(0478-50-1201)に聞く。県の窓口は千葉県香取土木事務所(0478-52-5191)です

市のページは「指定された区域だけが危険なわけではありません」とも書いています。

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千葉県は区域の決め方を「過去の土砂災害の実績により、土砂災害の9割以上をカバーするよう、地形の形状・形態から決められている」と説明し、あわせて「土砂災害警戒区域等ではない箇所でも土砂災害が発生する可能性もあります」と書いています。色がついていないことは、崩れないことの証明ではありません。

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香取市のほかの災害リスク・ほかの市

利根川などがあふれたときの浸水は、別の記事で扱っています。

この記事のまとめ

香取市の土砂災害警戒区域は618か所で、すべてがけ崩れの区域です。府馬・虫幡・山倉に多く、99%がレッドゾーンです。

総合防災マップの改訂(2020年12月)より後に463か所が告示されています。府馬や香取に住んでいるなら、ちば情報マップで家の場所を開き、基礎調査予定箇所に入っていないかもあわせて見てください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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