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小田原市 土砂崩れ どこが危ないの?

小田原市で神奈川県が土砂災害警戒区域に指定している場所は512か所(2026年3月3日現在)で、431か所がレッドゾーン(土砂災害特別警戒区域)です。字別では久野が102か所と、2番目の荻窪43か所の2倍を超えます。

2024年8月30日の台風第10号では、小田原駅の西の城山でがけ崩れが起き、住宅1戸が全壊しました。同じ大雨で小田原城址公園の堀の法面も崩れ、こども遊園地はいまも休園しています。

先に結論

  •  土石流の区域は116か所。久野に26か所、根府川に9か所ある
  •  1923年の関東大震災では根府川で山津波が起き、国土地理院の伝承碑の記録は「200余名が犠牲」と伝える
  •  市のハザードマップ(片浦版・緑ほか版)の区域は2022年4月13日時点。その後の告示は5か所だけ
目次

小田原市で土砂崩れが危ない場所:久野と海沿いの斜面

小田原市の町・字ごとの土砂災害警戒区域の数を円で示した地図
西の久野・荻窪・風祭、早川から江之浦の海沿い、東の国府津に大きな円が集まります
区域の数(うちレッド) うち土石流
久野 102(80) 26
荻窪 43(39) 1
根府川 38(33) 9
早川 36(33) 5
風祭 27(24) 4
府川 25(14) 6
国府津 25(25) 8
城山 25(20) 0
江之浦 21(18) 3
沼代 21(19) 4
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神奈川県の告示図書(令和8年3月3日現在)の小田原市の表で、512区域を1件ずつ数えました。表の中で「指定を解除しました」と書かれた2区域は除いています。2つの字にまたがる区域は両方に数え、丁目や小字は大字にまとめました。箱根町の表にも載る3区域(宮城野39・湯本9・湯本10)と、隣の町の表だけに載る区域は含みません。
小田原市の字別の土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
上位10の町・字。久野が102か所で抜きん出ます。国府津は25か所すべてがレッドゾーンです

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの

風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。

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窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。

吸水式 土のう袋(水で膨らむ・逆流防止にも使える)

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土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。

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一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。

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2024年8月30日、台風第10号で城山が崩れた

小田原市城山のまわりの土砂災害警戒区域の地図
城山は25か所(レッド20)ですべてがけ崩れの区域。小田原駅の西の丘に細い帯が連なり、競輪場のまわりにもかかります

城山(25か所)

点は字のおよその中心で、崩れた場所ではありません。

城山をGoogleマップで開く ›

国土交通省の資料は、8月30日のがけ崩れとして「神奈川県小田原市城山」を挙げ、全壊1戸と記しています。

2024年台風第10号で崩れた場所 被害(市・国の資料)
城山の住宅(8月30日) 全壊1戸
小田原競輪場(城山4丁目) 売店1棟・ガス配管
小田原城址公園 屏風岩西堀(8月30日) 遊器具3台などが落下、桜が倒木
市内の土砂崩れ(9月26日時点) 52件

競輪場は、市の発表で「法面が崩落し、敷地内に土砂が流入」とされています。

城内の法面の崩落で休園したこども遊園地は、小田原城の公式サイトで2026年9月24日も「休園しています」のままです。

3か所とも、崩れた斜面が区域の中だったかは、今回確かめた資料では分かりませんでした。

久野は102か所、土石流の区域も26か所

急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりの違いを並べた模式図
「土砂崩れ」は、法律上この3つに分かれます

県の表では、土石流の区域が116か所、がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)が396か所で、地すべりの区域はありません。土石流は久野26か所、根府川9か所、国府津8か所の順です。久野は102か所中80か所がレッドです。

イエローゾーンとレッドゾーンの違いを並べた図
危険度の段階ではなく、かかる規制が違います

レッドゾーンは431か所、全体の84%。

根府川・米神:1923年の山津波を伝える碑

国土地理院の伝承碑の記録で、根府川の岩泉寺の供養塔の説明は、関東大震災の日に「根府川地区では山津波の影響で200余名が犠牲となった」と伝えます。JR根府川駅の碑の説明は、地滑りで列車が「駅もろとも海まで押し流され、131名が犠牲となった」と伝えます。2つは数えた範囲が違う数字です。

いまの区域は根府川38か所、早川36か所、米神18か所。2026年9月15日にも根府川の市道0021で落石があり、12時10分まで通行止めになりました。その後も、根府川交差点の北の約16mは幅4mに狭めて通しています。

市のハザードマップの区域はいつ時点か

市が2022年9月に発行したマップは、凡例に「令和4年4月13日時点(神奈川県)」とあります(片浦版・緑ほか版で確認)。県の告示図書で、この日より後の告示は5か所だけです。2023年10月に差し替えられた上府中・曽我・下曽我・豊川版の日付は確かめていません。

急傾斜地の数は、市のハザードマップのページが県の表と同じ396、市の防災計画の資料編は406で、そろっていません。理由は資料に書かれていません。

がけの前ぶれと、避難指示の出方

土砂崩れの前ぶれ8つを並べた図
政府広報オンラインの「主な前兆現象」をもとに作成

市の計画は、がけ崩れの前兆に「小石がパラパラと落ちてくる」「湧き水が濁る」「地鳴りがする」などを挙げます。前兆の確認も、レベル4の避難指示を出す基準の1つです。

土砂災害の情報と市の避難情報の対応を示した図
2026年5月29日から、土砂災害警戒情報は「レベル4土砂災害危険警報」に名前が変わりました

これまでの避難指示は、地区を名指しして「土砂災害警戒区域に対し」出ています。2024年8月は29日夜に国府津など5地区、30日朝に久野・早川・片浦など11地区へ出ました。

2026年6月3日の高齢者等避難では、職員の誤操作で防災行政無線の屋外スピーカーが鳴りませんでした。外の放送だけに頼らず、自分で情報を取りに行きます。避難指示の文面は、市の「防災行政無線、防災メールの発信内容」のページに残ります。危険度の色は気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」の地図に出ます。

自宅が区域に入っているか調べる

  1. 神奈川県土砂災害情報ポータルの地図で自宅の場所を開き、いまの指定を見る
  2. 番地の区域図は県の告示図書(小田原市)で見る。市境の家は隣の町の表も見る
  3. 避難先は市の地区別ハザードマップで確かめる

崖の工事費への市の補助は、今回確かめた資料では見つかりませんでした。傾斜30度以上・高さ5m以上の自然の崖で、被害が及ぶ人家が5戸以上あり、所有者が自分で工事をするのが難しい場合は、所有者全員が合意した要望書を自治会を通じて市に出すと、県が代わって対策工事をできる仕組みがあります(窓口は市の国県事業推進課)。

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市も、マップの区域は「作成時点のものであり、現在の指定状況と異なる場合があります」と書いています。家を買う・借りる前は、告示図書で最新の指定を。

\住所を入れるだけ 1分で公的データを確認できます/

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ほかの市の土砂崩れ

この記事のまとめ

小田原市の区域は512か所。久野が最も多く、根府川・早川の海沿いにも集まります。

斜面の近くに住むなら、県のポータルで区域を確かめ、市の防災メールに登録して、自分の地区の名前が避難指示に出ていないかを見てください。

出典(すべて2026年9月23〜24日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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