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川崎市 土砂崩れ どこが危ないの?

川崎市の資料「過去の大きな崖崩れ災害」には、1965年6月26日の高津区久末で死亡者24名、1971年11月11日の多摩区の生田緑地で死亡者15名とあります。生田緑地は、人工の雨で斜面を崩す実験の最中の事故でした。

2026年9月21日の台風第25号では、幸・中原・高津・宮前の4区の土砂災害警戒区域に避難指示が出ました。市のページ(令和7年6月末時点)の土砂災害警戒区域は741区域(特別警戒区域544)で、すべてがけ崩れの区域。川崎区には指定がありません。

先に結論

  • ✓ 区域が最も多い町は麻生区片平の36か所
  • ✓ 1989年の高津区蟹ヶ谷の崖崩れでは、救出活動中の市の職員3人も亡くなった
  • ✓ 多摩区では、県が46区域を「指定予定」として公表中(令和8年7月29日現在)
目次

1965年6月26日、高津区久末の「久末大谷戸災害」

市の統計資料では「午後9時50分頃」、全壊15戸(うち2戸は空家)、死亡者24名・重傷者14名・軽傷者7名。国の地質調査所の「地質ニュース」は、谷の頭に積まれた火力発電所の燃料の微粉炭の灰が長雨と豪雨で崩れたと書き、時刻を「夜8時45分頃」、倒れた家を13戸としています。数は資料によって違います。

川崎市高津区久末のまわりの土砂災害警戒区域の地図
久末の土砂災害警戒区域は16か所で、うちレッドゾーンが重なるのは12か所です

高津区久末(16か所)

点は久末のおよその中心で、1965年に崩れた場所を示すものではありません。

高津区久末をGoogleマップで開く ›

久末では2016年9月と2017年10月の台風でも、崖崩れが1箇所ずつありました。

生田緑地の実験事故と、蟹ヶ谷の崖崩れ

1971年の実験は、国立防災科学技術センターなど3つの研究機関によるものです。後身の防災科学技術研究所によると、崩れは想定以上の速さと距離で、約50m下の柵の後ろで見学・取材していた人のうち15名が亡くなりました。負傷者は市10名・消防年報12人・防災科研11名と資料で違い、死者の内訳は一次資料で確認できませんでした。

1989年8月1日午前3時15分頃の高津区蟹ヶ谷の崖崩れは、市の資料で死亡者6名。市消防局の年報には、市民3人の死亡と、救出活動中の職員3人の殉職が記されています。

台風第25号の9月21日、避難指示は4区の区域に

9月21日 市の発表
8時30分 6区の区域に高齢者等避難
14時15分 レベル4土砂災害危険警報
14時30分 幸・中原・高津・宮前区の区域に避難指示
19時45分 危険警報を解除
21時00分 避難指示を解除

4区の発令文の対象者を足すと19,161世帯・41,771人。多摩区と麻生区は高齢者等避難のままでした。市の最終報の被害に、崖崩れは挙がっていません。

土砂災害の情報と市の避難情報の対応を示した図
2026年5月29日から、土砂災害警戒情報は「レベル4土砂災害危険警報」に名前が変わりました

市の計画では、危険警報(計画の言葉では土砂災害警戒情報)が出たら、斜面の状況や気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」などから総合的に判断して避難指示を出します。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの

風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。

和気産業 ガラスの飛散防止フィルム 46cm×185cm(WF-005)

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窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。

吸水式 土のう袋(水で膨らむ・逆流防止にも使える)

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土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。

アイリスオーヤマ 防災リュック 1人用 33点セット(防災士監修)

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一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。

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川崎市で土砂崩れが危ない場所:麻生区片平・上麻生・王禅寺西

川崎市の町ごとの土砂災害警戒区域の数を円で示した地図
町ごとの区域数を円の大きさで示しています
区 町 区域(うちレッド)
麻生区 片平 36(26)
麻生区 上麻生 34(28)
麻生区 王禅寺西 30(22)
多摩区 枡形 29(27)
麻生区 黒川 28(26)
麻生区 王禅寺東・岡上 24ずつ
多摩区 西生田 23(20)
高津区・多摩区・麻生区 下作延・生田・菅仙谷・高石 22ずつ
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神奈川県の告示図書の区ごとのページ(令和6年1月30日〜令和8年3月6日現在で、日付は区ごとに違う)を1件ずつ数えました。2つの町にまたがる区域は両方の町に数え、丁目は町にまとめています。
川崎市の町ごとの土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
区域数の上位の町

表の12町のうち7町が麻生区です。

区ごとでは麻生区が最多、川崎区はゼロ

川崎市の区ごとの土砂災害警戒区域数を並べた棒グラフ
区ごとの区域数

県の告示図書では麻生区303・多摩区168・宮前区160・高津区95・幸区と中原区が7ずつで、計740区域。市のページ(令和7年6月末時点)は高津区が96で、計741区域です。

急傾斜地の崩壊・土石流・地すべりの違いを並べた模式図
「土砂崩れ」は、法律上この3つに分かれます
イエローゾーンとレッドゾーンの違いを並べた図
危険度の段階ではなく、かかる規制が違います

最近10年の崖崩れは22か所

市の「川崎市の災害概要」(令和7年度版)では、2016〜2025年度の崖崩れは計22か所。最多は2019年度の7か所(令和元年東日本台風)で、いずれも家屋等に被害はありませんでした。直近は2024年8〜9月の麻生区王禅寺3丁目と万福寺2丁目です。

土砂崩れの前ぶれ8つを並べた図
政府広報オンラインの「主な前兆現象」をもとに作成

紙の区版マップは多摩区・麻生区で差が大きい

区域の指定は県、区版のハザードマップは市の仕事です。地図面の区域は、幸・中原・高津・宮前・多摩区版が「令和6年4月現在」、麻生区版が「令和7年1月現在」のものです。

区版 その後の指定日の区域
多摩区 7〜53
麻生区 5〜58
宮前区 5〜6
高津区 3〜4
幸区・中原区 2・0

「〇月現在」がその月を含むか分からないので、月の初めと終わりで数えました(新規と見直しは分けていません)。多摩区・麻生区は、紙の地図だけで判断しないでください。

自宅が区域に入っているか調べる

  1. 神奈川県土砂災害情報ポータルの地図で、自宅や裏の崖に黄色・赤が重なっていないかを見る
  2. 正確な線は、県の区ごとの告示図書(例:麻生区)で確かめる

市の宅地防災工事助成金は、崖崩れの防止・復旧の工事で工事費の3分の1かつ上限300万円(補強・排水の減災工事は上限100万円)。市の改善要望か、宅地造成及び特定盛土等規制法の勧告・改善命令を受けていることが条件です。個人であること、高さ2m超の崖(人工の崖は造って10年超)で第三者の住む建物・公共施設・私道に被害が及ぶおそれがあること、土地の所有者が5年以上変わっていないことも要ります。

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神奈川県とほかの県の土砂崩れ

この記事のまとめ

多摩区・麻生区の人は、区版マップの基準の月より後の区域を県のポータルで確かめてください。

出典(すべて2026年9月26日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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