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野田市 河川氾濫/利根川・江戸川と過去の洪水

野田市は、国が管理する利根川・江戸川・利根運河に三方を囲まれています。最大規模の雨の想定を町・字の代表点で読むと、市内104のうち76で代表点が浸水の範囲に入り、北の関宿台町・中戸谷津や南の今上は深さ10〜20メートルの想定です。

市の洪水ハザードマップは、昭和22年のカスリーン台風を最後に市内で「洪水被害は発生していない」と書いています。ただし利根川の栗橋は、令和元年の台風第19号で9.61メートルまで上がり、今の氾濫危険水位9.20メートルより高くなりました。2026年9月の台風第25号は1.99メートルで、水防団待機水位2.70メートルの下でした。

先に結論

  •  国の想定では、利根川右岸120.5キロ(関宿台町)で決壊すると市の約3分の2が浸水し、中心部まで6〜12時間程度
  •  洪水対応の避難所58か所のうち36か所は浸水想定区域の中。16か所は建物の最上階まで浸水する想定
  •  避難の目安は栗橋・芽吹橋・野田の3観測所。栗橋から下流の2か所まで、過去の洪水は3〜8時間かかった
目次

野田市で川の氾濫が危ない場所

野田市の洪水浸水想定区域(想定最大規模)の深さを色で示した地図
濃い色ほど深い想定です。図には江戸川の西の埼玉県、利根川の東の茨城県、南の柏市・流山市も写っています
町・字 近くの川(目安) 想定の深さ(代表点) 水が引くまで
関宿台町※ 利根川・江戸川の間(関宿) 10〜20メートル 2週間以上
中戸谷津 利根川・江戸川の間(関宿) 10〜20メートル 1〜2週間
平成※ 利根川・江戸川の間(関宿) 5〜10メートル 2週間以上
今上 江戸川 10〜20メートル 1〜2週間
桜の里一丁目 江戸川 10〜20メートル 2週間以上
小山※ 利根川 5〜10メートル 2週間以上
目吹※ 利根川 0.5〜3メートル 2週間以上
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町・字ごとの深さと水が引くまでの時間は、国土交通省「位置参照情報」の町・字の代表点(およその中心)1点で、国土地理院「重ねるハザードマップ」の洪水浸水想定区域(想定最大規模)を読んだ値です。この地図は国と県が川ごとに作った想定を重ねた最大値で、どの川の想定かはこの地図では分けられません。同じ町・字でも、代表点から離れた場所の深さは違います。代表点が浸水の範囲の外でも、町・字の中の低い所が範囲に入っていることがあります。色がないことは「浸からない」という意味ではありません(ハザードマップで色がない場所の意味)。

「近くの川」は地図上の位置から入れた目安です。代表点で深さ3メートル以上は57、5メートル以上は38の町・字でした。芽吹橋の観測所がある目吹は、深さ0.5〜3メートルでも水が引くまで2週間以上の想定です。※は家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)に代表点が入る字です。

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野田市を流れる川(国の管理・県の管理)

管理 区分と想定の前提の雨
利根川 洪水予報河川。利根川の上流域に72時間で491ミリ
江戸川 洪水予報河川。前提の雨は利根川と同じ
利根運河 水位周知河川。前提の雨は利根川と同じ
座生川 千葉県 小規模河川。24時間で690ミリ

洪水浸水想定区域の深さと、水が引くまでの時間

市の洪水ハザードマップ(2024年度改訂)は1000年に1回程度の雨の想定で、冊子は「利根川、江戸川、利根運河の76箇所が同時に破堤、座生川が氾濫した際に想定される浸水深として最大となるものを重ね合わせたものであるため、実際の洪水とは異なるものです。」と断っています。

野田市の浸水継続時間(想定最大規模)を色で示した地図
深さ0.5メートル以上が続く時間。赤紫が2週間以上です。図には埼玉県・茨城県や柏市も写っています

代表点で時間が読めた74の町・字のうち、2週間以上が12、1〜2週間が25、3日〜1週間が18でした。

外水氾濫と内水氾濫の違い

外水氾濫(河川氾濫)と内水氾濫の違いを並べた図
川の水が堤防を越える・壊すのが外水、雨を流しきれずに低い所にたまるのが内水です

この記事の地図は川があふれる外水氾濫の想定で、雨がまちにたまる内水氾濫は市の内水ハザードマップ(令和8年9月15日更新)で見ます。道路の冠水は野田市 冠水 どこが危ないの?にまとめています。

利根川の堤防が決壊したら(右岸120.5キロの想定)

国の利根川上流河川事務所は、野田市に氾濫水が届く決壊の範囲を、利根川右岸の関宿台町(120.5キロ地点)から瀬戸(96.5キロ地点)までとしています。最上流の120.5キロで決壊すると「野田市の約2/3の範囲が浸水する可能性があります。」。付近には直後に、市の中心部へは6〜12時間程度で氾濫水が届く可能性があるとしています。

前提は「概ね200年に一度の確率で発生する規模に相当する洪水」です。国は「浸水が3日以上継続する区域では、孤立化するおそれがあることから、早期の立ち退き避難が必要となります。特に市の北部は利根川と江戸川に囲まれているため、早目の対応が必要です。」と書いています。家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)に代表点が入るのは14の町・字で、関宿の地区や、小山・船形・目吹・瀬戸などです。

昭和22年9月のカスリーン台風では、埼玉県の旧東村(今の加須市)で利根川右岸の堤防が約340メートル決壊しました。市の冊子は、野田橋付近の浅間下堤防が1か所決壊した記録も載せています。

水位を見る観測所と基準の水位

川の水位の段階と市の避難情報の対応を示した図
基準の水位は観測所ごとに決まっています
観測所(川・場所) 氾濫注意水位 避難判断水位 氾濫危険水位
栗橋(利根川・埼玉県久喜市) 5.00m 7.60m 9.20m
芽吹橋(めふきばし)(利根川・野田市目吹) 5.00m 6.90m 7.40m
野田(江戸川・野田市中野台) 6.30m 8.50m 9.10m

市の目安は「栗橋水位観測所で氾濫危険水位に達したとき【警戒レベル3】高齢者等避難」「野田、芽吹橋水位観測所のいずれかで避難判断水位に達したとき【警戒レベル4】避難指示」です。2026年5月29日から、河川ごとの「レベル4氾濫危険警報」などは洪水予報河川だけが対象になりました。洪水予報河川の利根川・江戸川にはこの情報が出ます。気象庁は、2026年5月29日からの新しい情報について「レベル3大雨警報やレベル4大雨危険警報が発表された場合には、自分の今いる場所の近くの河川の危険性が高まっていないかを洪水キキクルで確認」するよう呼びかけています。

台風第25号と令和元年の台風第19号

観測所 令和元年 台風第19号(市の冊子) 2026年 台風第25号のピーク
栗橋 9.61m(13日3時) 1.99m(21日21時30分)
芽吹橋 7.88m(13日10時) 1.13m(22日2時20分)
野田 7.75m(13日11時) 3.54m(22日1時)

県の表では市の避難指示は21日7時01分から22日6時36分までですが、市の台風第25号のまとめページには避難指示の発令と対象の記載がありません。住家の被害も、県の資料(22日17時30分)は床下浸水1棟、市の22日7時の発表は「住家被害なし」で、数字がそろっていません。

逃げるタイミングと避難先

市は「この浸水想定区域に住んでいる方は原則、浸水想定区域外への避難が必要です。」とし、区域の外の人には「避難所への避難を控え在宅避難をお願いします。」と書いています。避難所だけでは全員を受け入れられないため、「他市、他県の親戚や知人宅へ避難するなど」の分散避難も呼びかけています。

台風第25号の21日0時18分、市は夜間の雨の強い時間帯の避難はかえって危険が増す場合があるとして、局所的に浸水の危険度が高い所を除き、垂直避難か在宅避難を勧めました。一方で「河川の氾濫による避難指示等を発令した場合は、水平避難(立ち退き避難)に切り替えてください。」とも伝えています。高齢の家族や小さな子どもがいる家は、栗橋が氾濫危険水位に達して高齢者等避難が出る段階で、明るいうちに移るのが目安です。

洪水対応の避難所58か所のうち36か所は浸水想定区域の中にあり、関宿小学校・二川小学校・二川中学校・清水台小学校は3階建てで3階まで、川間公民館と北部公民館は1階建てで1階まで浸水する想定です。

地下室や半地下の部屋、地下の駐車場にいる人は、雨が強まる前に地上の高い階へ移ってください。国土交通省(当時の建設省)は浸水時の地下室について「閉じている扉の向こうに水がある程度溜まると、外開き扉も内開き扉も開けることができなくなる」と注意しています。利根川・江戸川に面した家は、家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないかを先に確かめてください。

自宅の浸水の深さを調べる

  1. 市の野田市洪水ハザードマップで北部・南部の浸水想定区域図を見る。番地まで寄せるなら重ねるハザードマップ
  2. どこが決壊したら、いつ・どこまで水が来るかは浸水ナビで見る
  3. 市の指定避難所一覧[洪水対応]で「浸水する階数」の欄を見ておく

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この記事のまとめ

野田市は国の3本の川に囲まれ、関宿や利根川沿いには深さ5メートル以上で水が引くまで2週間以上の字が並びます。栗橋・芽吹橋・野田の水位を見て、区域の中なら浸水しない場所へ、レベル4までに移ってください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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