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香取市 河川氾濫/利根川の北は2週間以上の浸水想定

香取市で川の氾濫が想定されているのは、国が管理する利根川と、県が管理する小野川・黒部川(くろべがわ)・栗山川などの流域です。佐原(さわら)の北、利根川の北側に広がる水郷の低地には、最大規模の雨の想定で深さ3〜5メートル、水が引くまで2週間以上という町・字が並びます。

町・字の代表点で読むと、市内141のうち60で代表点が浸水の範囲に入り、31で深さが3メートル以上です。利根川の堤防が決壊する場所について、市は想定破堤点を「利根川左岸39.5キロメートル地点(香取市北佐原付近を想定)」と書いています。

先に結論

  •  利根川は国の洪水予報河川。基準の横利根の氾濫危険水位は4.40メートル
  •  小野川の牧野は注意水位と危険水位が同じ2.20メートル。避難判断水位はない
  •  台風第25号で小野川・黒部川は氾濫危険水位を超えた。県の「越水した河川」には入っていない
目次

香取市で川の氾濫が危ない場所

香取市の洪水浸水想定区域(想定最大規模)の深さを色で示した地図
濃い色ほど深い想定です。図には茨城県や香取郡の町も入っています
町・字 近くの川(目安) 想定の深さ(代表点) 水が引くまで
市和田 利根川の北側 5〜10メートル 2週間以上
大島 利根川の北側 3〜5メートル 2週間以上
笄島(こうがいじま) 利根川の北側 3〜5メートル 2週間以上
加藤洲(かとうず) 利根川の北側 3〜5メートル 2週間以上
昭和町に 利根川 5〜10メートル 3日〜1週間
大戸新田※ 利根川 5〜10メートル 1〜3日
佐原イ 利根川・小野川 3〜5メートル 1〜3日
小見川(おみがわ) 黒部川・利根川 0.5〜3メートル 1〜3日
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町・字ごとの深さと水が引くまでの時間は、国土交通省「位置参照情報」の町・字の代表点(およその中心)1点で、国土地理院「重ねるハザードマップ」の洪水浸水想定区域(想定最大規模)を読んだ値です。この地図は国と県が川ごとに作った想定を重ねた最大値で、どの川の想定かはこの地図では分けられません。同じ町・字でも、代表点から離れた場所の深さは違います。代表点が浸水の範囲の外でも、町・字の中の低い所が範囲に入っていることがあります。色がないことは「浸からない」という意味ではありません(ハザードマップで色がない場所の意味)。

「近くの川」は町・字の位置から入れた目安で、深さがどの川の想定かは分けられません。水が引くまで2週間以上の18か所には、笄島・加藤洲・大島・三島・境島など、利根川の北側の水郷の字が並びます。

※国の利根川の図には、家が倒れるほどの流れが想定される「家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)」があります。重ねた地図の代表点で入るのは一ノ分目・大戸新田・昭和町ろ・附洲新田でした。

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香取市を流れる川と水位の基準

管理 区分 見る観測所と基準
利根川 洪水予報河川 横利根:注意2.85m・避難判断3.90m・危険4.40m
小野川 千葉県 水位周知河川 牧野:注意2.20m・危険2.20m(避難判断なし)
黒部川 千葉県 水位周知河川 新開橋:注意1.80m・危険2.10m

利根川の基準の横利根(よことね)は、茨城県稲敷市西代にある観測所です。市域には常陸利根川(ひたちとねがわ)・横利根川・小貝川・栗山川などの想定もかかります。小野川の牧野は、氾濫注意水位と氾濫危険水位が同じ2.20メートルで、2.20メートルに届いた時点でレベル4相当の水位です。

利根川の洪水浸水想定区域と水が引くまでの時間

利根川の図は国が平成29年7月20日に指定しました。前提は利根川の八斗島(やったじま)上流域に72時間で491ミリの雨で、香取市の雨ではなく上流の雨で決まる想定です。国の図の浸水継続時間の凡例は「672時間(4週間)」まであります。

香取市の浸水継続時間(想定最大規模)を色で示した地図
深さ50センチ以上が続く時間。赤紫が2週間以上で、利根川の北側に広がります

代表点で読むと、水が引くまで2週間以上が18、1〜3日が34の町・字でした。

過去の洪水と台風第25号

できごと(市の地域防災計画)
1935年 利根川の水位は明治43年より1.5メートル高く、至る所で決壊
1958年 利根川の増水、小野川があふれる。災害救助法
1991年 台風第15号 小野川・根本川があふれた。大須賀川周辺を含めて床上62棟・床下458棟
1999年10月27日 佐原で3時間256ミリ。死者1人、床上61棟
2013年 台風第26号 大須賀川が氾濫し、床上15棟・床下303棟
2019年 台風第19号 利根川の浸水想定区域の約4万8千人に初めて避難勧告

台風第25号では、小野川の牧野が21日15時10分に2.26メートル、黒部川の新開橋(小見川)が22時10分に2.12メートルとなり、どちらも氾濫危険水位を超えました。県の「越水した河川」に2本は入っていません。利根川について国は「国管理河川 現時点で河川 の氾濫による被害情報なし」としています。県の22日17時30分時点の資料では、住家の浸水の内訳に香取市の名前はありません。

川の氾濫(外水)と内水氾濫は別の地図

外水氾濫(河川氾濫)と内水氾濫の違いを並べた図
川の水が堤防を越える・壊すのが外水、雨を流しきれずに低い所にたまるのが内水です

市の総合防災マップは「川から水があふれたり堤防が決壊して起こる「外水はん濫」と、街中の排水が間に合わず、地下水路などからあふれ出す「内水はん濫」の2タイプがあります。」と説明しています。市は「市内の雨量は少なくても、河川の上流域で大雨が降った場合は、河川が増水する恐れがあります。」と書いています。道路の冠水と車の危険は冠水した道路に車で入るとどうなるかにまとめました。

利根川の堤防が決壊したら(北佐原付近の想定)

国の氾濫シミュレーションは、左岸39.5キロなど決壊を想定した地点ごとに、決壊から48時間後までの浸水を地図で示しています。市はこの左岸39.5キロ(北佐原(きたさわら)付近)を市の想定として挙げています。

国は「この破堤地点は、浸水想定区域図を作成するために選定した地点であり、大規模な洪水時には、この破堤点以外でも破堤する可能性はあります。」と注記しています。市によると、利根川下流の重要水防箇所は全区間192.8キロのうち14.3キロです。

水位が上がったときに見る情報

川の水位の段階と市の避難情報の対応を示した図
基準の水位は観測所ごとに決まっています

2026年5月29日から、洪水予報河川の利根川には「レベル4氾濫危険警報」などの河川ごとの情報が出ます。水位周知河川の小野川・黒部川は、県が水位で氾濫危険情報を出します(台風第25号の県の表記は「小野川レベル4 氾濫危険情報」)。気象庁は、2026年5月29日からの新しい情報について「レベル3大雨警報やレベル4大雨危険警報が発表された場合には、自分の今いる場所の近くの河川の危険性が高まっていないかを洪水キキクルで確認」するよう呼びかけています。

逃げるタイミングは、上流の雨の段階

市は「上流域の増水が、市域の河川に達するまでには時間がかかります。」「危険を感じた場合は市からの勧告等がなくても、地域の皆さんで主体的な避難行動をとりましょう。」と書いています。台風第25号の高齢者等避難は前日20日の16時、避難指示は21日16時でした(県の資料)。高齢の家族や小さな子どもがいる家は、高齢者等避難の段階で明るいうちに移るのが目安です。川の近くの家屋倒壊等氾濫想定区域について、市は「この区域に住んでいる方は、市が発令する避難情報などに従って、速やかに区域外の安全な場所に避難してください。」としています。

1999年の大雨は佐原で21時までの3時間に256ミリ、今回の新開橋が危険水位を超えたのは22時10分で、どちらも夜でした。市の地域防災計画は、ハザードマップを改訂するとき「河川近傍や浸水深の大きい区域については、「早期の立退き避難が必要な区域」として明示する」としています。利根川の北側の字は、代表点で深さ3〜5メートル、水が引くまで2週間以上の想定です。地下室や半地下の部屋、地下の駐車場にいる人は、雨が強まる前に地上の高い階へ移ってください。国土交通省(当時の建設省)は浸水時の地下室について「閉じている扉の向こうに水がある程度溜まると、外開き扉も内開き扉も開けることができなくなる」と注意しています。

自宅の浸水の深さを調べる

  1. 市の香取市総合防災マップ(2020年度改訂版)で、利根川の浸水想定区域図と浸水継続時間図を見る。この改訂で「利根川等の浸水深誤りの訂正」が入っているので、古い冊子は使わない
  2. 川の近くなら、国の利根川の家屋倒壊等氾濫想定区域(香取市版)で確かめる
  3. 決壊地点ごとの広がりは、国の氾濫シミュレーション浸水ナビで見る

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香取市のほかの災害リスク・ほかの市の河川氾濫

この記事のまとめ

香取市の河川氾濫は、国の利根川と県の小野川・黒部川などが相手です。利根川の北側の水郷では水が引くまで2週間以上の町・字が18あり、市は利根川の決壊を北佐原付近で想定しています。横利根と牧野の水位を見て、上流の雨の段階で動いてください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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