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成田市 河川氾濫/根木名川と北印旛沼

成田市で川の氾濫による浸水が想定されているのは、北の利根川から根木名川沿いに広がる長沼・安西の低地と、西の印旛沼の干拓地です。最大規模の雨の想定を町・字の代表点で読むと、市内204のうち35で代表点が浸水の範囲に入り、安西・水掛・下方干拓などは深さ5〜10メートルの想定です。

2026年9月22日5時50分までの48時間雨量は、成田で327.0ミリ。2013年10月の記録と同じ値で、観測史上最大に並びました(県の資料)。県は22日14時時点で「堤防決壊 北印旛沼(2箇所)」と報告し、北印旛沼の水位は計画高水位相当の4.25メートルを約38時間超えました。

先に結論

  •  根木名川の新妻(にっつま)は21日夕方、1時間40分で0.73m上がった。ピーク4.66mは氾濫危険水位6.10mの1.44m下
  •  市の21日の避難指示の対象は土砂災害警戒区域。印旛沼の決壊では「ただちに安全な場所へ、避難してください」と呼びかけた
  •  洪水に使えない指定避難所は、印東体育館・滑河運動施設・高岡運動施設の3か所
目次

成田市で川の氾濫が危ない場所

成田市の洪水浸水想定区域(想定最大規模)の深さを色で示した地図
濃い色ほど深い想定です。図には利根川の北の茨城県や、栄町・印西市・富里市なども写っています
町・字 近くの川(目安) 想定の深さ(代表点) 水が引くまで
安西 根木名川・利根川 5〜10メートル 3日〜1週間
水掛 根木名川・利根川 5〜10メートル 3日〜1週間
新川※ 根木名川・利根川 5〜10メートル 3日〜1週間
小浮※ 利根川 5〜10メートル 3日〜1週間
下方干拓 印旛沼 5〜10メートル 1〜2週間
台方干拓 北印旛沼 3〜5メートル 3日〜1週間
船形干拓 北印旛沼 3〜5メートル
北須賀干拓 北印旛沼 0.5〜3メートル 1〜3日
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町・字ごとの深さと水が引くまでの時間は、国土交通省「位置参照情報」の町・字の代表点(およその中心)1点で、国土地理院「重ねるハザードマップ」の洪水浸水想定区域(想定最大規模)を読んだ値です。この地図は国と県が川ごとに作った想定を重ねた最大値で、どの川の想定かはこの地図では分けられません。同じ町・字でも、代表点から離れた場所の深さは違います。代表点が浸水の範囲の外でも、町・字の中の低い所が範囲に入っていることがあります。色がないことは「浸からない」という意味ではありません(ハザードマップで色がない場所の意味)。

「近くの川」は地図上の位置から入れた目安です。代表点で深さ3メートル以上は23、水が引くまで3日以上は11の町・字でした。台風第25号で国道464号が通行止めになった台方・北須賀は、町の代表点は範囲の外で、沼側の台方干拓・北須賀干拓が範囲に入ります。※は家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)に代表点が入る字です。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの

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成田市を流れる川(国の管理・県の管理)

川・沼 管理 区分と想定
利根川 洪水予報河川。上流域に72時間で491ミリ
根木名川 千葉県 水位周知河川。24時間で668.4ミリ
北印旛沼 観測所は水資源機構 県の高崎川の図(印旛沼流域全体)に含む
派川根木名川・尾羽根川(おばねがわ)など 千葉県 小規模河川

洪水浸水想定区域の深さと、水が引くまでの時間

根木名川の想定最大規模の図は県が令和2年3月30日に更新し、前提の24時間668.4ミリは、50年に1度の計画規模(245.2ミリ)の約2.7倍です。

成田市の浸水継続時間(想定最大規模)を色で示した地図
深さ0.5メートル以上が続く時間。赤紫の2週間以上は利根川の北の茨城県側で、赤の1〜2週間は印旛沼の干拓地に出ています

代表点で時間が読めた32の町・字のうち、3日〜1週間が10、1〜3日が16でした。3日〜1週間の字は、安西・水掛・竜台・新川など、利根川と根木名川の合流に近い低地に並びます。

外水氾濫と内水氾濫の違い

外水氾濫(河川氾濫)と内水氾濫の違いを並べた図
川の水が堤防を越える・壊すのが外水、雨を流しきれずに低い所にたまるのが内水です

市の防災ハザードマップは、川からあふれたり堤防が決壊したりする「外水氾濫」と、市街地の排水が間に合わない「内水氾濫」を分けて説明しています。道路の冠水は成田市の冠水|注意したい十余三トンネルにまとめています。

堤防が決壊したら(利根川と北印旛沼)

利根川について、市の地域防災計画は「明治43年以降、利根川の堤防決壊による被害は発生していない。」と書いています。国の利根川の図と県の根木名川の図には「家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)」があり、代表点で入るのは小浮・新川と「北部」という字でした。

北印旛沼では、台風第25号で堤防が決壊しました。県の22日14時時点の資料は「越水した河川」に北印旛沼を挙げ、図には「船形干拓」「成田市方面」「破堤」の文字があります。

市は23日、「印旛沼の堤防が決壊し、周辺地区に浸水被害が発生しています。今後も浸水範囲が拡大するおそれがあります。」と知らせ、国道464号(台方〜北須賀)と北千葉道路(松崎〜北須賀)の通行止めも伝えています。経過は速報「印旛沼 決壊/成田市側の堤防が崩れました」に、沼の南側は「佐倉市 河川氾濫/高崎川・鹿島川と印旛沼の干拓地」にまとめています。

水位を見る観測所と基準の水位

川の水位の段階と市の避難情報の対応を示した図
基準の水位は観測所ごとに決まっています
観測所(川・場所) 氾濫注意水位 避難判断水位 氾濫危険水位
横利根(よことね)(利根川・茨城県稲敷市西代) 2.85m 3.90m 4.40m
新妻(にっつま)(根木名川・成田市押畑) 4.00m 設定なし 6.10m
北印旛沼(きたいんばぬま)(印西市吉高) 3.40m 設定なし 設定なし(計画高水位相当4.25m)

市の地域防災計画では、横利根が4.40メートルに達したら避難指示です。根木名川は、新妻が4.00メートルに達して急に上がるおそれがあるときに高齢者等避難、6.10メートルで避難指示が目安です。2026年5月29日から、河川ごとの「レベル4氾濫危険警報」などは洪水予報河川だけが対象になりました。洪水予報河川の利根川にはこの情報が出ます。水位周知河川の根木名川は、これまでどおり河川管理者が氾濫危険情報を出します。気象庁は、2026年5月29日からの新しい情報について「レベル3大雨警報やレベル4大雨危険警報が発表された場合には、自分の今いる場所の近くの河川の危険性が高まっていないかを洪水キキクルで確認」するよう呼びかけています。

台風第25号の川と沼の水位

新妻は21日16時の3.28メートルから17時40分の4.01メートルまで、1時間40分で0.73メートル上がりました。ピークは20時20分の4.66メートルです。利根川は横利根が最高2.43メートル、須賀が2.64メートルで、どちらも氾濫注意水位の下です。北印旛沼は21日20時50分から23日10時30分まで計画高水位相当を超え、ピークは22日4時20分の4.84メートルでした。

市が21日17時25分のなりたメールで知らせた避難指示(県の表では17時20分発令)は「市内の土砂災害警戒区域に対し」てのもので、22日7時45分のメールで解除を知らせました(県の表の解除は6時5分)。印旛沼の決壊・越水を理由にした避難指示や緊急安全確保は、市の情報一覧・なりたメールの配信履歴(23日時点の1ページ目)・県の表のいずれにも見当たりません。県の資料(22日17時30分)では、市内の床下浸水は2棟です。

逃げるタイミングと避難先

新妻のピークは21日の20時20分、北印旛沼のピークは22日の4時20分で、どちらも暗い時間でした。市は「風雨が激しくなる前に早めに避難しましょう。」と書いています。高齢の家族や小さな子どもがいる家は、新妻が氾濫注意水位を超えて高齢者等避難が出る段階で、明るいうちに移るのが目安です。

市は「降雨が続き不安に思っても、川や用水路、田畑の用水を見に行ってはいけません。」とし、車での避難について「特に線路などの下をくぐるアンダーパスや地下道は、洪水の際、真っ先に浸水する」と書いています。地下は「地下空間へは水が勢いよく流れ込み、水圧でドアが開かなくなる場合もあるため、できるだけ早く地上へ避難しましょう。」です。川や沼に面した家は、家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていないかを先に確かめてください。

避難先には条件があります。市の指定避難所等一覧で洪水に「適さない」とされているのは、印東体育館(船形)、滑河運動施設(滑川)、高岡運動施設(大和田)の3か所です。

自宅の浸水の深さを調べる

  1. 市の成田市防災ハザードマップ(ダウンロード)で詳細図と浸水継続時間の図を見る。番地まで寄せるならなりた地図情報重ねるハザードマップ
  2. 川沿いの家は、国の利根川の家屋倒壊等氾濫想定区域(成田市版)と、千葉県の根木名川の図で確かめる
  3. 市の指定避難所等一覧で、「適さない災害」に洪水がない避難先を決めておく

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成田市のほかの災害リスク・ほかの市の河川氾濫

この記事のまとめ

成田市の河川氾濫の想定は、利根川と根木名川が合わさる長沼・安西の低地と、印旛沼の干拓地に集まります。台風第25号では北印旛沼が計画高水位相当を約38時間超え、堤防が決壊しました。新妻と北印旛沼の水位を見て、洪水に使える避難先へ暗くなる前に動いてください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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