🗨️「ハザードマップで白いところなら、浸水しないの?」
そうとは限りません。ウェザーニューズが令和8年8月千葉豪雨の被害報告約2万件を分析したところ、浸水被害のうち浸水想定区域内または低位地帯だったのは44.3%で、残りの55.7%は想定区域の外でした。理由は雨の強さです。下水道が流せるのはおおむね1時間50ミリ程度なのに、このときは1時間100ミリを超えました。千葉市中央区では12時間で341.5ミリ。川があふれる前に、排水が追いつかずに道路と敷地に水がたまります。
[災害] この記事の要点
2026年9月12日 発表
- ハザードマップで自宅が「白い」ことを確認して安心している人
- 家を買う前にハザードマップだけを見て判断しようとしている人
- 低い土地ではないが、坂の下・道路より低い駐車場・地下室がある人
半分以上が、想定区域の外でした
ウェザーニューズが「令和8年8月千葉豪雨」の被害報告およそ2万件を分析した結果を公表しています。内訳は、ウェザーリポート9,938件と緊急アンケート10,009件。浸水想定区域・低位地帯・積算降水量・冠水被害情報の4つを突き合わせたものです。
| 浸水被害の報告が、どこで起きたか | 割合 |
|---|---|
| 浸水想定区域内、または低位地帯 | 44.3% |
| 浸水想定区域の外 | 55.7% |
おおよそ2人に1人より多い割合が、地図で色の付いていない場所で水に遭ったことになります。
地図で調べたあと、家に置いておくもの
色がついていても、白でも、家に置くものは変わりません。自治体の備蓄は数日分が前提なので、最初の3日をしのぐ分は各家庭で持っておくものとされています。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
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川があふれる前に、排水が追いつかなくなります
理由は雨の降り方です。下水道が流せる量には上限があり、日本の多くの都市でおおむね1時間あたり50ミリ程度を目安に設計されています。ところがこのときの雨は、1時間に100ミリを超えました。
| 地点 | 12時間の積算降水量 |
|---|---|
| 千葉市(中央区) | 341.5ミリ |
| 佐倉市 | 227.0ミリ |
| 茂原市 | 226.5ミリ |
流せる量の倍以上が降ると、水はまず道路と敷地にたまります。川からあふれた水ではないので、川沿いかどうかとは関係なく起きます。これが「内水氾濫」と呼ばれるものです。
洪水の地図は、内水を描いたものではありません
ここを取り違えると、地図を見たのに外すことになります。
自治体が配っているハザードマップのうち、いちばん行き渡っているのは洪水浸水想定区域図です。これは河川が氾濫した場合を想定して描いたもので、下水道が処理しきれずに水がたまる内水氾濫は、別の地図(内水浸水想定区域図)で扱われます。内水の地図は用意していない自治体もあります。
つまり「色が付いていない=浸水しない」ではなく、「その地図が描いた原因では浸水しない」が正しい読み方です。今回の55.7%は、その差がそのまま出た数字だと見られます。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
地図より確実なのは、自分の敷地の高さです
手元でできる確認は2つあります。
1つは、自宅の敷地が前面道路より高いか低いかを実際に立って見ること。低ければ、周りに降った雨が集まります。もう1つは、地下室・半地下の駐車場・道路より低い玄関の有無。ここが最初に水を受ける場所になります。
なお、この分析はウェザーニューズのリポートとアンケートを集計したもので、自治体が確認した被害棟数とは別の数字です。割合の読み方としては十分使えますが、公式の被害統計と混ぜないでください。
生活・仕事にどう効くか
- 浸水想定区域の中・低位地帯:報告の44.3%。想定どおりの場所でも当然に被害が出ている。
- 浸水想定区域の外:報告の55.7%。半分以上がここにあたる。
- 雨の強さ:下水道が流せるのはおおむね1時間50ミリ程度。このときは1時間100ミリを超えた。千葉市中央区は12時間で341.5ミリ。
結局どうすればよいか
- ハザードマップの色が付いていない=安全、と読み替えない。洪水の地図は主に川があふれた場合を描いたもので、内水の地図は別に用意されている自治体が多い
- 自宅の敷地が周りの道路より高いか低いかを、実際に立って見る。地図の色より確実な情報になる
- 地下室・半地下の駐車場・道路より低い玄関があるなら、そこが最初に水を受ける。止水板や土のうの置き場を決めておく
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くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
更新履歴
- 2026年9月12日 初版を公開。割合と降水量はウェザーニューズの分析公表値による。同社のリポートとアンケートにもとづく集計で、自治体が確認した被害棟数とは別のもの。
※本記事は2026年9月12日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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