令和8年熊本地震(2026年7月28日発生)を受けて、日本赤十字社や熊本県などが義援金の受付を始めています。個人が寄付した義援金の一部は、確定申告をすることで所得税・住民税の負担が軽くなる「寄付金控除」の対象になります。この記事では、対象になる寄付先と手続きの流れを整理します。
何が起きたか
熊本県は2026年7月29日から「令和8年熊本地震災害義援金」の受付を開始し、受付期間は2026年10月30日までを予定しています。日本赤十字社や共同募金会(赤い羽根)も同様に義援金の受付窓口を設けています。企業による受付代行も相次いでおり、J:COMは2026年8月3日から9月30日まで義援金を受け付け、集まった金額と同額を上乗せして日本赤十字社に寄付すると発表しています。
国税庁および熊本国税局は、こうした災害義援金について、個人の場合は寄付金控除、法人の場合は損金算入の対象になる旨のFAQを公表しています。
用語をひとつだけ確認しておきます
「寄付金控除」とは、国や地方公共団体、日本赤十字社などの認定された団体に寄付をした個人が、その寄付額に応じて所得税・住民税の負担を軽くできる制度です。ふるさと納税もこの仕組みの一種ですが、災害義援金は返礼品がない代わりに、控除の対象範囲や手続きの考え方が少し異なります。
自分にどう効くか
控除の仕組み
国税庁の案内によると、寄付金控除には次の2つの方式があり、いずれか有利な方を選べます。
| 方式 | 計算方法 |
|---|---|
| 所得控除 | (寄付額-2,000円)を所得から差し引く |
| 税額控除 | (寄付額-2,000円)×40%を所得税額から直接差し引く(その年の所得税額の25%が上限) |
どちらの方式でも、自己負担は最初の2,000円のみで、それを超える部分の負担が軽くなる計算です。ただし控除額には寄付額に応じた上限があるため、多額の寄付をする場合は事前に確認しておくと安心です。
対象になる寄付先・ならない寄付先
日本赤十字社や中央共同募金会(赤い羽根)の災害義援金口座、熊本県が指定する義援金口座への寄付は「特定寄付金」として控除対象になります。一方、コンビニの募金箱や街頭募金など、領収書が発行されない寄付は、金額の大小にかかわらず控除の対象にできません。控除を考えている場合は、必ず銀行振込や指定の受付方法を使い、領収書または振込明細を保管してください。
手続きはいつ・どうやるか
寄付金控除は年末調整では手続きできません。翌年の確定申告(2月16日〜3月15日ごろ)で申告する必要があります。申告時には、寄付先が発行する「寄付金受領証明書」や、振込明細・ATM利用明細などの証拠書類が必要です。会社員の方でも、この控除を受けるためだけに確定申告書を提出することができます。
今やること
日本赤十字社・共同募金会・熊本県の指定口座など、控除対象の窓口かどうかを事前に確認してください。
2. 振込明細・領収書は必ず保管する
確定申告の時期まで必要になります。
3. 翌年の確定申告の予定にメモしておく
年末調整では手続きできないため、忘れずに申告してください。
まとめ
・熊本県は2026年7月29日から義援金の受付を開始(受付期間は10月30日までの予定)
・日本赤十字社・共同募金会などへの義援金は、個人の場合「寄付金控除」の対象
・自己負担は原則2,000円のみで、超える部分は所得控除または税額控除で軽減される
・コンビニ募金・街頭募金など領収書が出ない寄付は控除対象にできない
・控除を受けるには翌年の確定申告が必要(年末調整では不可)
熊本地震の被災者向け支援制度については熊本地震で住宅ローンが払えない人へ 金利優遇と減免制度、罹災証明書の申請方法についてはマイナポータルでの罹災証明書申請にまとめています。
・熊本県「令和8年熊本地震に係る義援金の受付について」
・国税庁「寄附金・義援金」ページ/熊本国税局「義援金に関する税務上の取扱いFAQ」
・J:COM株式会社 プレスリリース(2026年8月3日)
※本記事は2026年8月4日時点で公表されている情報にもとづく一般的な解説です。控除額の計算や必要書類は個人の所得状況・寄付先によって異なるため、実際の申告にあたっては税務署または税理士にご確認ください。特定の団体・金融商品を推奨するものではありません。


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