鈴鹿市で、大雨のときに水がたまるおそれがある道は17か所です。三重県239か所のうち、松阪市・津市・熊野市に次いで4番目に多い市です。
この17か所には、ほかの市の一覧では見ない書き方がしてあります。名前のうしろに、目印がついているのです。「椿一宮(椿一宮神社南東)」「西玉垣(西玉垣バス停北方)」という具合です。
この記事でわかること
- ✓ 17か所のうち15か所の名前に、神社・バス停・駐在所・橋といった目印が書いてあります
- ✓ 汲川原町に4か所。そのうち2つは同じ「汲川原3号」で、駐在所の北と南です
- ✓ 市は冠水注意箇所とは別に、土地の低いところだけを塗った「くぼ地マップ」を出しています
箇所の数・種別・名称・住所は国土交通省 中部地方整備局「道路冠水注意箇所」三重県239か所と、箇所ごとの説明表17枚から数えました。くぼ地マップと内水ハザードマップ、重要事項説明の扱いは鈴鹿市 危機管理部 防災危機管理課の公表ページです。標高は国土地理院の住所検索APIと標高APIで引いています。
名前に「目印」が書いてあります

三重県の一覧には「アンダーパス等名称」という欄があります。ふつうはそこに「◯◯地下道」や「◯◯アンダーパス」が入りますが、鈴鹿市の15か所は括弧で目印の位置が添えてあります。
数えると、橋が3つ(汲川原橋・堀切橋・中ノ川橋)、バス停が3つ(上田口・汲川原・西玉垣)、駐在所が2つ(庄野)。そのほか椿一宮神社、玉垣駅、県営桜島団地、鈴鹿市立体育館、肥田町の信号、テクノタウン小田、地域職業訓練センターがそれぞれ1つずつです。
住所だけ書かれるより、その土地の人には分かりやすい並びです。「駅の南」「バス停の北」で場所が伝わる書き方になっています。

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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汲川原町に4か所あります
17か所のうち、汲川原町だけで4か所を占めます。汲川原1号(汲川原橋北西)、汲川原3号(庄野駐在所北方)、汲川原3号(庄野駐在所南方)、汲川原4号(汲川原バス停東)。
気づくのは「汲川原3号」が2つあることです。片方が庄野駐在所の北、もう片方が南。同じ名前で別の場所なので、目印がなければ区別がつきません。路線名も汲川原30号線と汲川原56号線で別の道です。
ほかに桜島町が2か所(桜島・桜島2号)、玉垣の名が付くものが2か所(北玉垣3号・西玉垣)。道の種類でいうと、17か所のうち15か所が市の道で、国道は306号の東名阪アンダーパス、県道は四日市鈴鹿環状線の百々川橋北詰だけです。
標高は0.2メートルから112.1メートルまでです

住所を国土地理院の標高データに通すと、いちばん低いのが磯山一丁目の0.2メートル、次が寺家町の0.3メートルでした。いちばん高いのは椿一宮町の112.1メートル。差は111.9メートルあります。
低いほうに並ぶのは磯山、寺家、中江島と、海に近い北東の一帯。高いほうは椿一宮、東庄内、石薬師と、鈴鹿山脈側の一帯です。海ぎわと山ぎわが、同じ17か所の中に入っています。
10メートル以下は4地点。ただし高い場所でも水はたまります。くぐる道の底が低いことと、土地全体が低いことは別の話だからです。
市は「くぼ地マップ」を出しています

鈴鹿市には、ハザードマップとは別に「くぼ地マップ(土地の高低差)」という地図があります。市内を60枚以上に分けて、標高で色分けした地図です。青から緑、黄、赤の順に高くなります。
市はこう書いています。「大雨時には、周囲より土地が低い所(くぼんだ土地)に雨水が集まってきます」。もとになっているのは平成21年度に撮影した市内の航空写真です。
この地図が作られたきっかけも市が書いています。平成24年9月に時間雨量100ミリを超える集中豪雨があり、河川氾濫のおそれがない場所でも道路冠水や低地への浸水が起き、床下浸水などの被害が出たことです。
注意点として、地図ごとに色分けするので、隣の地図と配色はつながりません。自分の家の番号の地図だけを見て、その中で高いか低いかを読む地図です。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
内水の地図は、水防法に基づかない側です

鈴鹿市には「宅地建物取引業者の方へ」という専用のページがあります。そこで市は、公表している5つのハザードマップを水防法に基づくかどうかで仕分けた表を出しています。
洪水・土砂と高潮は「基づく」。津波は「基づかない」で、理由は三重県に津波災害警戒区域と津波災害特別警戒区域がないから。ため池も「基づかない」。そして内水ハザードマップも「基づかない」側です。理由も書いてあります。平成元年以降に発生した内水はん濫による浸水場所を記載したものだからです。
つまり鈴鹿市の内水の地図は、計算で予測した区域ではなく、実際に家が浸水した場所の記録です。市は「鈴鹿市総合防災マップは、不動産取引での説明時の利用を前提として作成していません」とも添えていて、重要事項説明で使うときは市のウェブサイトから閲覧・印刷するよう案内しています。
水に入ってしまった車から出るまで

17か所のほとんどは、くぐる道です。手前から見ると水面は平らに見えて、いちばん深い底は見えません。進んだ先が急に深いのが怖いところです。
JAF(ジェイエーエフ)のテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほとんど同じでした。止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。割れるのは横の窓です。フロントガラスは合わせガラスなので、脱出用ハンマーでも割れません。
車が動かなくなったら110番と119番へ。水深がひざ下でも、流れがあれば大人は歩けません。50センチより深いときは、無理に移動せず高いところで待ってください。
ほかの市はどうなっているか
同じ手順で、ほかの市も1つずつ調べています。同じ資料でも、出てくる答えは場所ごとに変わります。
- 道路冠水マップ どこで見られるの?
- 津市 冠水 どこが危ないの?(三重県) 県内239か所の半分は、くぐる道ではありません
- 松阪市 冠水 どこが危ないの?(三重県) 国道42号バイパスの下に、地下道が1号から8号まで並びます
- 四日市市 冠水 どこが危ないの?(三重県) 内水の地図に対象外の地区が7つあり、13か所のうち2か所がそこです
- 桑名市 冠水 どこが危ないの?(三重県) 堤防や川ぎわを横切る道が3か所。この形が3つ並ぶのは桑名だけでした
- 名古屋市 冠水 どこが危ないの?(愛知県) 104.5ミリが降った千種区は、40か所に1つもありません
この記事のまとめ
鈴鹿市で道路が冠水しやすい場所は17か所で、三重県内では4番目に多い市です。17か所のうち15か所の名前に、橋・バス停・駐在所・神社・駅といった目印が括弧で書いてあります。汲川原町だけで4か所あり、そのうち2つは同じ「汲川原3号」で、庄野駐在所の北と南に分かれています。17か所のうち15か所が市の道です。
標高は磯山一丁目の0.2メートルから椿一宮町の112.1メートルまで。海ぎわと鈴鹿山脈側の両方が含まれます。市はハザードマップとは別に「くぼ地マップ」を60枚以上公表していて、きっかけは平成24年9月の時間雨量100ミリを超える集中豪雨でした。内水ハザードマップは平成元年以降の浸水実績を記載したもので、市は水防法に「基づかない」と表で明示しています。
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