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盛土規制法 規制区域/ほぼ全国が区域内

🗨️「うちの土地は盛土規制法の規制区域に入っているの?」

まず入っていると考えてください。2026年4月1日の時点で、区域を決める役目の全国129の自治体のうち127が指定を終えていて、ほとんどが「全域」です。残る沖縄県と那覇市も10月1日に指定する予定です。ただし、同じ規制区域でも2種類あり、どちらに入るかと、自治体が決めた数字で、届け出が要る工事の大きさが変わります。

[不動産] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月28日 発表

影響を受ける人
  • 2026年4月1日現在、区域を決める129団体のうち127団体が指定済み。ほとんどが管内の全域
  • 未指定の沖縄県と那覇市も2026年10月1日に指定する予定
  • 許可が要らない「地面の高さの差30cm」を、50cmや1mに変えた自治体がある
目次

129団体のうち127が指定済み、残る2つも10月1日

「うちの辺りは山でも崖でもないから、盛土規制法の区域には入っていないはず」と考えがちです。ところが、区域を決める役目を持つ全国129の自治体のうち、2026年4月1日の時点で127が指定を終えています。

区域を決めるのは、47都道府県と、20の指定都市、62の中核市です。国土交通省の集計では、指定済みは都道府県46、指定都市20、中核市61でした。まだだったのは沖縄県と那覇市の2つだけです。

その2つも、2026年10月1日に指定する予定だと公式ページで案内しています。那覇市は市の全域を宅地造成等工事規制区域にするとしています。

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読者

全国ぜんぶ? 平らな住宅地まで入っているの?

おかあさん

区域の欄は、ほとんどの自治体が「全域」です。入っているかどうかより、2種類のうちどちらの区域かを見るほうが役に立ちます

地図で調べたあと、家に置いておくもの

色がついていても、白でも、家に置くものは変わりません。自治体の備蓄は数日分が前提なので、最初の3日をしのぐ分は各家庭で持っておくものとされています。

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47都道府県の規制が始まった日

国土交通省の「規制区域の指定状況等(令和8年4月1日現在)」から、都道府県ごとに規制が始まった日を並べました。右の列の市は、県ではなく市が自分で区域を決めているところです。窓口も市になります。

都道府県規制が始まった日(県の区域)自分で区域を決めた市
北海道2025年4月1日札幌市・函館市・旭川市
青森県2026年4月1日青森市・八戸市
岩手県2025年5月23日盛岡市
宮城県2025年5月23日仙台市
秋田県2025年5月26日秋田市
山形県2025年4月30日山形市
福島県2024年3月26日(全域は2024年9月24日)福島市・郡山市・いわき市
茨城県2025年4月1日水戸市
栃木県2025年4月1日宇都宮市
群馬県2025年5月26日前橋市・高崎市
埼玉県2025年7月1日さいたま市・川越市・川口市・越谷市
千葉県2025年5月26日千葉市・船橋市・柏市
東京都2024年7月31日八王子市
神奈川県2025年4月1日横浜市・川崎市・相模原市・横須賀市
新潟県2025年7月18日新潟市
富山県2025年5月1日富山市
石川県2025年1月1日金沢市
福井県2025年6月30日福井市
山梨県2025年4月1日甲府市
長野県2025年5月26日長野市・松本市
岐阜県2025年4月1日岐阜市
静岡県2025年5月26日静岡市・浜松市
愛知県2025年5月9日名古屋市・豊橋市・岡崎市・一宮市・豊田市
三重県2025年5月26日—
滋賀県2025年4月1日大津市
京都府2025年5月1日京都市
大阪府2024年4月1日大阪市・堺市・豊中市・吹田市・高槻市・枚方市・八尾市・寝屋川市・東大阪市
兵庫県2025年4月1日神戸市・姫路市・尼崎市・明石市・西宮市
奈良県2025年5月7日奈良市
和歌山県2025年5月26日和歌山市
鳥取県2024年1月1日鳥取市
島根県2025年10月1日松江市
岡山県2025年4月1日岡山市・倉敷市
広島県2023年9月28日広島市・呉市・福山市
山口県2025年4月1日下関市
徳島県2025年5月1日—
香川県2025年10月1日高松市
愛媛県2025年5月23日松山市
高知県2025年4月1日高知市
福岡県2025年10月1日北九州市・福岡市・久留米市
佐賀県2026年1月5日—
長崎県2025年5月23日長崎市・佐世保市
熊本県2025年4月1日熊本市
大分県2025年5月1日大分市
宮崎県2025年5月1日宮崎市
鹿児島県2025年5月1日鹿児島市
沖縄県2026年10月1日(予定)那覇市(2026年10月1日予定)

出典:国土交通省「宅地造成及び特定盛土等規制法に基づく規制区域の指定状況等(令和8年4月1日現在)」、沖縄県・那覇市の公式ページ(2026年9月28日確認)。市の欄は指定都市・中核市。市の区域は市の告示で、県と開始日が違う市もある

いちばん早かったのは広島県の2023年9月28日で、鳥取県が2024年1月1日に続きます。多くは2025年の4月から5月に始まりました。福島県は西郷村と矢祭町、白河市と順に広げ、2024年9月24日に残りの全域を指定しています。

佐賀県だけは形が違います。県の区域は佐賀市・唐津市などの一部と玄海町の全域で、しかも宅地造成等工事規制区域は0ヘクタールでした。指定しているのは特定盛土等規制区域だけです。

造成中の土地で黄色いショベルカーが土砂の山のそばで作業している
土を盛る・削る工事は、規制区域の種類と規模で許可か届出かが決まります(写真はイメージ/Photo: Pexels)

区域は2種類、許可が要る大きさがまるで違う

規制区域には「宅地造成等工事規制区域」と「特定盛土等規制区域」の2つがあります。前者は人家が集まる市街地やその周り、後者はその外側の山林や農地に置かれることが多い区域です。

宅地造成等工事規制区域では、決まった規模を超える盛土や切土に、工事の前に知事の許可が要ります(法第12条)。特定盛土等規制区域では、着手の30日前までの届出が基本で(法第27条)、さらに大きな工事だけが許可になります。

工事の内容宅地造成等工事規制区域特定盛土等規制区域
盛土でできる崖の高さ1m超で許可1m超で届出/2m超で許可
切土でできる崖の高さ2m超で許可2m超で届出/5m超で許可
崖ができない盛土の高さ2m超で許可2m超で届出/5m超で許可
盛土・切土をする土地の面積500㎡超で許可500㎡超で届出/3,000㎡超で許可

出典:宅地造成及び特定盛土等規制法 第12条・第27条・第30条、同法施行令 第3条・第23条。都道府県などが条例で規模を小さくしている場合がある

同じ高さ1.5メートルの盛土で崖ができるなら、宅地造成等工事規制区域では許可、特定盛土等規制区域なら届出で済みます。自分の土地がどちらの色に塗られているかで、手続きの重さが変わるということです。

しかも自治体は、この規模を条例で小さくできます。栃木県は特定盛土等の許可の規模を3,000平方メートルから500平方メートルに、鳥取県と鳥取市は2,000平方メートルに、前橋市は1,000平方メートルに下げました。神奈川県・浜松市・福山市は、特定盛土等規制区域の規模を宅地造成等工事規制区域と同じにしています。

「30cm」を50cmや1mに変えた自治体

「盛土規制法 30cm」と調べる人が多いのは、この数字が許可の要らない工事の線だからです。施行規則の第8条は、500平方メートルを超える土地でも、高さ2メートル以下で、工事の前と後の地盤の高さの差が30センチメートルを超えない盛土や切土なら、許可の対象から外しています。

この30センチメートルには「都道府県が規則で別に定める場合にあつては、その値」という但し書きが付いています。国土交通省の資料では、次の自治体がこの値を変えていました。

決めた値自治体
30cm(法令のまま)下の表にない自治体
50cm福井県・長崎県・鹿児島県、福島市・川越市・福井市・下関市・高知市・北九州市・佐世保市・鹿児島市
1m山梨県・和歌山県・鳥取県・島根県・佐賀県・熊本県、前橋市・高崎市・新潟市・甲府市・鳥取市・久留米市
1m以内で別に定める・条件付き神奈川県(知事が別に定める)・横須賀市(平地は1m)・和歌山市(緩い勾配の土地など)

出典:国土交通省「条例又は規則による付加規定状況(令和8年4月1日現在)」。土石を積む工事の高さの差も、多くの自治体が同じ値にしている

i この値が効くのは、500平方メートルを超える広い土地を平らにならすような工事です。崖ができる盛土や、高さ2メートルを超える盛土には、30センチメートルの線は関係なく許可が要ります。

庭の土を少し足すだけでも、土地が広ければ面積の条件にかかります。工事の前に、県か市の窓口へ規模を伝えて聞いておくと確実です。

自分の土地がどちらの区域かを確かめる順番

規制区域図は、区域を決めた自治体がそれぞれ出しています。国のサイトに全国の地図がまとまっているわけではありません。

  1. 上の表で、自分の住所の窓口が県か市かを確かめる
  2. 国土交通省の「盛土規制法 自治体窓口」の一覧から、その県か市のページを開く
  3. 規制区域図(地図や告示の図面)で、宅地造成等工事規制区域か特定盛土等規制区域かを見る
  4. 県の区域でも、受付の事務を市町村に任せている県がある。わからなければ市町村の建築・開発の担当課に電話する
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読者

区域の中に家があるだけで、何か困ることはあるの?

おかあさん

住んでいるだけで手続きは要りません。ただ、法律は区域の中の土地の持ち主に、崖や擁壁を安全に保つ努力を求めています。古い擁壁がある家は、ここで一度点検の目安を知っておくと安心です

擁壁のひび割れが何ミリから要注意かは、国と横浜市のチェックシートで数字が決まっています。詳しくは擁壁 ひび割れ/国は1mm、横浜市は5mmにまとめました。

このエリアの相場はいくらですか?

住所を入れるだけ。全国175,666件の実際の成約(国土交通省)から、土地・戸建て・マンションの坪単価の目安が5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。

土地を買うときは重要事項説明で聞ける

宅地建物取引業法施行令の第3条は、重要事項説明で伝える法令の制限に、盛土規制法の第12条や第30条などの許可を入れています。規制区域の中の土地なら、不動産会社は説明の場でその制限を伝えることになります。

説明を受けるときは、どちらの区域かに加えて、その土地の造成や擁壁に過去の許可や検査の記録があるかを聞いておくと役に立ちます。許可を受けた工事は、自治体が位置や許可番号を公表する決まりです。

ハザードマップの説明とは別の項目なので、混同しないようにします。重要事項説明でハザードマップのどこまでが義務なのかは重説 ハザードマップ/中身の説明は義務ではないで整理しています。

私はこう読みました

表を作って驚いたのは、同じ法律なのに、許可が要らない線が30センチメートルの県と1メートルの県があることでした。50センチメートルが11団体、1メートルが12団体と、分かれ方もほぼ半々です。

もう一つは、規制区域が全国をほぼ覆ったことで、区域の図そのものが「危ない土地の地図」ではなくなった点です。私は、区域に入っているかどうかより、その土地が土砂災害警戒区域に入っているか、足元に古い擁壁や盛土があるかを先に見るべきだと考えています。区域の意味は土砂災害警戒区域とは?家は建てられる?レッド・イエローの違いにあります。

よくある質問

Q. 規制区域外の土地はまだありますか。
A. あります。「全域」ではなく一部だけを指定した自治体や、離島を除いた県があるからです。佐賀県は一部の市町だけ、宮崎県は保全対象のない離島を除く、愛知県は一部の離島を除く、としています。自分の土地が外れているかは、規制区域図で確かめてください。

Q. 盛土規制法はいつからですか。
A. 法律の施行は2023年5月です。ただし規制が実際に始まるのは、自治体が区域を指定した日からです。上の表のとおり、2023年9月の広島県から2026年10月の沖縄県まで、始まった日は自治体ごとに違います。

Q. 擁壁を造り直すときも許可が要りますか。
A. 造り直しで崖の高さや盛土の規模が上の表の線を超えるなら、許可か届出の対象になり得ます。区や市によっては擁壁の造り直しに助成金があり、多くは交付の決定前に契約すると対象外です。制度の比べ方は擁壁 助成金/区によって上限が50倍で表にしています。

Q. がけの近くに家を建てるときの決まりは、盛土規制法ですか。
A. がけから何メートル離すかは、都道府県の建築基準条例(いわゆるがけ条例)が決めていて、盛土規制法とは別の決まりです。県ごとの距離の違いはがけ条例 距離/同じ3mの崖で千葉6m、福岡0mにまとめました。横浜市で崖崩れが起きやすい場所は横浜市 土砂崩れ どこが危ないの?で地図にしています。

自分の土地が崖や盛土の近くにあるかは、住所からまとめて確認できます。下のボタンから住所を入れると、浸水と土砂と地盤をひとまとめに見られます。

生活・仕事にどう効くか

  • 庭や駐車場の土を盛る・削る人:宅地造成等工事規制区域では、高さ2mを超える盛土や、500平方メートルを超える土地の盛土・切土に知事の許可が要ります。規模が小さく見えても、先に市や県の窓口で確かめます
  • 土地や中古住宅を買おうとしている人:規制区域内の制限は重要事項説明の対象です。どちらの区域に入っているかと、造成や擁壁に許可の記録があるかを、説明の場で聞けます
  • 盛土や擁壁の上に家が建っている人:区域の中の土地の持ち主には、土地を安全に保つ努力が法律で求められています。擁壁のひび割れや助成制度の確認とセットで考えます

結局どうすればよいか

  • 国土交通省の「自治体窓口」の一覧から、自分の県か市の盛土規制法のページを開き、規制区域図で区域の種類を確かめる
  • 土を盛る・削る工事の前に、許可か届出が要る規模かを窓口に聞く(自治体が数字を変えていることがある)
  • 土地を買うときは、重要事項説明で盛土規制法の区域と過去の許可の有無を聞く

\気になる住所を1つ入れるだけ/

災害リスクを住所で調べてみる ›

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月28日 初版を公開(国土交通省の令和8年4月1日現在の指定状況と、沖縄県・那覇市の公式ページを同日に確認したもの)

※本記事は2026年9月28日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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