🗨️「火災保険の水災補償、みんなどれくらい付けているの?」
2024年度末で61.8パーセントです。10件のうち4件近くは、浸水や土砂崩れの損害が補償されない火災保険だということです。2013年度の76.9パーセントから毎年下がり続け、47都道府県のどこでも下がりました。そのなかで、前の年より上がった年があるのは岡山県だけでした。
[不動産] この記事の要点
2026年9月28日 発表
- 全国の水災補償付帯率は2024年度末で61.8%。2013年度から15.1ポイント下がった
- 最も低いのは奈良県54.0%、茨城県55.2%、滋賀県55.8%。東京都は57.1%
- 前年より上がった年があるのは岡山県だけ(2018〜2020年度)
火災保険の6割しか、水災を補償していない
「火災保険に入っているから、家が水につかっても保険が出る」と考えている人は多いはずです。ところが、住宅向けの火災保険で水災を補償している契約は、2024年度末で61.8パーセントでした。
数字は、保険料の基準を計算している損害保険料率算出機構が公表している「水災補償付帯率」です。年度末に有効な火災保険の契約のうち、水災が付いている契約の割合を表します。共済と少額短期保険は入っていません。
火災保険の補償は、火事のほかに風災・雪災・水災などが組み合わさっています。台風で屋根が飛んだ損害は風災、川があふれて床上まで浸水した損害や、土砂崩れで家が壊れた損害は水災です。外せるのは水災のほうなので、風災が出ても浸水は出ない、ということが起こります。
6割って、昔からそのくらいなの?
いいえ。2013年度は76.9パーセントでした。11年で15ポイント下がっています
地図で調べたあと、家に置いておくもの
色がついていても、白でも、家に置くものは変わりません。自治体の備蓄は数日分が前提なので、最初の3日をしのぐ分は各家庭で持っておくものとされています。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
47都道府県の水災補償付帯率
2024年度の高い順に並べました。2013年度からの増減も付けています。
| 順位 | 都道府県 | 2013年度 | 2024年度 | 増減(ポイント) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 徳島県 | 84.6% | 77.1% | -7.5 |
| 2 | 山口県 | 85.3% | 76.5% | -8.8 |
| 3 | 岡山県 | 79.1% | 73.9% | -5.2 |
| 4 | 高知県 | 83.6% | 73.7% | -9.9 |
| 5 | 佐賀県 | 81.8% | 73.2% | -8.6 |
| 6 | 宮崎県 | 86.3% | 72.7% | -13.6 |
| 7 | 岐阜県 | 82.7% | 71.9% | -10.8 |
| 8 | 島根県 | 82.3% | 71.9% | -10.4 |
| 9 | 和歌山県 | 77.7% | 70.6% | -7.1 |
| 10 | 鳥取県 | 81.3% | 70.4% | -10.9 |
| 11 | 長崎県 | 82.4% | 70.1% | -12.3 |
| 12 | 新潟県 | 82.2% | 69.4% | -12.8 |
| 13 | 愛媛県 | 79.1% | 68.4% | -10.7 |
| 14 | 広島県 | 77.7% | 67.6% | -10.1 |
| 15 | 山梨県 | 78.4% | 67.3% | -11.1 |
| 16 | 熊本県 | 83.1% | 67.1% | -16.0 |
| 17 | 長野県 | 83.3% | 67.0% | -16.3 |
| 18 | 香川県 | 79.4% | 66.7% | -12.7 |
| 19 | 北海道 | 82.1% | 66.4% | -15.7 |
| 20 | 大分県 | 80.1% | 66.0% | -14.1 |
| 21 | 福井県 | 75.4% | 65.5% | -9.9 |
| 22 | 三重県 | 80.5% | 65.0% | -15.5 |
| 23 | 愛知県 | 79.7% | 64.7% | -15.0 |
| 24 | 静岡県 | 78.6% | 64.6% | -14.0 |
| 25 | 福島県 | 78.2% | 63.9% | -14.3 |
| 26 | 青森県 | 81.6% | 63.7% | -17.9 |
| 27 | 福岡県 | 80.3% | 63.6% | -16.7 |
| 28 | 群馬県 | 79.4% | 63.0% | -16.4 |
| 29 | 鹿児島県 | 81.6% | 62.5% | -19.1 |
| 30 | 栃木県 | 79.3% | 62.4% | -16.9 |
| 31 | 宮城県 | 75.5% | 62.2% | -13.3 |
| 32 | 埼玉県 | 78.6% | 62.2% | -16.4 |
| 33 | 沖縄県 | 79.9% | 61.7% | -18.2 |
| 34 | 富山県 | 72.7% | 61.6% | -11.1 |
| 35 | 岩手県 | 76.1% | 60.3% | -15.8 |
| 36 | 石川県 | 74.3% | 60.3% | -14.0 |
| 37 | 秋田県 | 74.3% | 60.1% | -14.2 |
| 38 | 兵庫県 | 73.8% | 59.3% | -14.5 |
| 39 | 京都府 | 72.1% | 58.9% | -13.2 |
| 40 | 神奈川県 | 75.1% | 58.6% | -16.5 |
| 41 | 千葉県 | 75.4% | 58.1% | -17.3 |
| 42 | 大阪府 | 71.1% | 57.9% | -13.2 |
| 43 | 山形県 | 73.8% | 57.2% | -16.6 |
| 44 | 東京都 | 74.9% | 57.1% | -17.8 |
| 45 | 滋賀県 | 71.4% | 55.8% | -15.6 |
| 46 | 茨城県 | 73.8% | 55.2% | -18.6 |
| 47 | 奈良県 | 70.7% | 54.0% | -16.7 |
| — | 全国 | 76.9% | 61.8% | -15.1 |
出典:損害保険料率算出機構「火災保険 都道府県別 水災補償付帯率」(2026年9月28日取得)。年度末時点で有効な住宅向け火災保険の契約のうち、水災を補償している契約の割合。共済・少額短期保険は含まない。2024年度の高い順
いちばん高い徳島県は77.1パーセント、いちばん低い奈良県は54.0パーセントで、23ポイントの開きがあります。低いほうには茨城県・滋賀県・東京都・山形県・大阪府・千葉県・神奈川県が並びます。
そして、47都道府県すべてで2013年度より下がっています。下げ幅が大きいのは鹿児島県の19.1ポイント、茨城県の18.6ポイント、沖縄県の18.2ポイントでした。

前の年より上がったのは、岡山県の3年だけ
12年分の数字を1年ずつ見ていくと、ほとんどの県は毎年必ず下がっています。前の年より上がった年があったのは、岡山県だけでした。
| 年度 | 岡山県 | 全国 |
|---|---|---|
| 2016年度 | 75.5% | 71.9% |
| 2017年度 | 74.5% | 70.5% |
| 2018年度 | 74.9%(上昇) | 69.1% |
| 2019年度 | 75.2%(上昇) | 67.8% |
| 2020年度 | 75.3%(上昇) | 66.6% |
| 2021年度 | 75.2% | 65.4% |
| 2022年度 | 74.8% | 64.1% |
| 2023年度 | 74.3% | 63.0% |
| 2024年度 | 73.9% | 61.8% |
出典:損害保険料率算出機構「火災保険 都道府県別 水災補償付帯率」。秋田県は2022年度と2023年度が同じ60.6%で横ばい
上がり始めた2018年度は、平成30年7月豪雨で倉敷市真備町が広く浸水した年です。そこから3年続けて上がり、2021年度から再び下がり始めました。2013年度からの下げ幅は5.2ポイントで、全国でいちばん小さくなっています。
付帯率が上がった理由は、公表された数字からは分かりません。ただ、大きな浸水を身近に見た県だけが、ほかの県と逆の動きをしたのは事実です。倉敷市のどこで水がたまりやすいかは倉敷市 冠水 どこが危ないの?にまとめています。
下がり続けたのは「うちは大丈夫」と外す人が増えたから
付帯率が下がっている理由は、損害保険料率算出機構自身が書いています。2023年に水災の保険料を地域別に分けると発表した資料の中の一文です。
自分のリスクは低いと判断した人が、保険料節減の目的で自分の火災保険から水災の補償を外す傾向にある
損害保険料率算出機構「住宅向け火災保険参考純率の水災料率を細分化します」(2023年6月)
それまで水災の保険料は、全国どこでも同じでした。川から遠い人ほど割高に感じて外し、外す人が増えるほど、残った人の保険料が上がる。その流れを止めるために、2024年10月から水災の保険料は市区町村ごとに1等地から5等地の5段階に分かれました。
最も高い地域は、最も安い地域の約1.2倍の保険料になります。これは火災・風災なども含めた保険料全体で比べた数字です。自分の市区町村が何等地かの調べ方は水災等地区分の調べ方 ハザードマップと一致しない5段階のリスク区分にあります。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
ハザードマップが白くても、水災はゼロではない
水災を外すかどうかを、洪水ハザードマップの色だけで決める人がいます。ところが火災保険でいう水災は、川の氾濫だけではありません。
損害保険料率算出機構は、水災のリスクを三つに分けています。川があふれる外水氾濫、大雨で下水や水路があふれる内水氾濫、そして土砂災害です。国土交通省の水害統計(2011〜2020年)では、水害の被害額のうち外水氾濫は56.2パーセントで、残りの43.8パーセントはそれ以外の原因でした。
マンションの上の階なら、さすがに要らない?
機構の資料は、高さのある建物でも排水管の逆流などで被害が出ていると書いています。部屋の階数だけで決めず、建物全体が水や土砂を受けるかで考えるのが安全です
洪水の色が付いていない場所から被害の報告がどれだけ届いたかは「ハザードマップ、気にしすぎでしょうか」——色のない場所から、被害報告の55.7%が届きましたで数字にしています。
私はこう読みました
47の数字を並べていちばん重く感じたのは、下がり方にほとんど例外がないことでした。台風や豪雨が毎年どこかの県を襲っているのに、付帯率が戻ったのは岡山県の3年だけです。
私は、水災を付けるかどうかは、保険料の安さより先に、自分の家に水が来る道筋があるかで決めるべきだと考えています。川の氾濫、下水の逆流、裏の斜面の三つを、ハザードマップと等地の両方で一度ずつ確かめてから決める。それでも外すなら、それは納得した判断です。
よくある質問
Q. 水災補償の加入率は何パーセントですか。
A. 損害保険料率算出機構の「水災補償付帯率」は、2024年度末で全国61.8パーセントです。住宅向けの火災保険のうち水災が付いている契約の割合で、共済や少額短期保険は含みません。
Q. 水災補償はいらないですか。
A. 保険の選び方は家ごとに違うので、ここでは勧めも止めもしません。判断の材料として、洪水・内水・土砂災害のハザードマップと、水災等地の両方を見てください。道路がどこで冠水しやすいかは道路冠水マップ どこで見られるの?で探し方をまとめています。
Q. 床下浸水でも水災補償は出ますか。
A. 多くの火災保険では、床下浸水だけで地面から45センチを超えないときは支払いの対象になりません。床上と床下で修理費がどれだけ違うかは床上浸水と床下浸水の違い/修理費用の目安は4倍、支払いの基準は床上浸水でも火災保険が出ない?水災補償の45cm・30%基準を整理にあります。
自分の家に水や土砂が来るかは、住所からまとめて確認できます。下のボタンから住所を入れると、浸水と土砂と地盤をひとまとめに見られます。
生活・仕事にどう効くか
- 火災保険を更新する人:保険料を下げるために水災を外すかどうかを迷う場面です。外すと、川の氾濫だけでなく、大雨で下水があふれた浸水や土砂崩れの損害も補償から外れます
- 家を買って火災保険に入る人:水災の保険料は2024年10月から市区町村ごとに5段階になりました。住所の等地と、ハザードマップの色を両方見てから決めます
- ハザードマップで色が付いていない場所に住む人:損害保険料率算出機構の資料では、水害の被害額のうち43.8%は川の氾濫以外の原因でした。色がないことだけを理由に外すのは早いです
結局どうすればよいか
- 手元の火災保険の証券で、補償の欄に「水災」があるかを見る
- 損害保険料率算出機構の「水災等地検索」で、自分の市区町村の等地を確かめる
- ハザードマップで、洪水・内水・土砂災害のそれぞれに色が付いていないかを確かめる
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
- 倉敷市 冠水 どこが危ないの?
- 道路冠水マップ どこで見られるの?
- 床上浸水と床下浸水の違い/修理費用の目安は4倍
- ハザードマップ 色なし うちは安全ってこと? 海抜マイナス1.8メートルの住宅地も白
- 家が浸水したらまず何をするの?
ほかに使える無料ツール
- 不動産相場検索 — 市区町村ごとの土地・戸建て・マンション相場を見る
公式出典
- 損害保険料率算出機構「火災保険 都道府県別 水災補償付帯率」(2026年9月28日発表)
- 損害保険料率算出機構「住宅向け火災保険参考純率の水災料率を細分化します」(2023年6月)(2026年9月28日発表)
- 損害保険料率算出機構「水災等地検索」(2026年9月28日発表)
- アイキャッチ写真 Pexels(2026年9月28日発表)
更新履歴
- 2026年9月28日 初版を公開(損害保険料率算出機構の2013〜2024年度のデータを同日に取得したもの)
※本記事は2026年9月28日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント