🗨️「宮崎交通のバスが10月から値上げと聞きました。いくら上がるんですか?」
宮崎交通は10月1日から路線バスの運賃を改定します。上げ幅は20円から60円で、定期券は平均でおよそ15%値上がりします。九州運輸局の認可が9月10日に下りました。改定は3年ぶりです。同じ日にダイヤも変わり、利用者の少ない34便が減ります。それより大きいのは、県北の一部路線がバスをやめて公共ライドシェアに移ることです。運行管理と整備は宮崎交通が担い、運転はヤマト運輸が担当します。九州で初めての形です。バス会社が路線を返上して終わるのではなく、運ぶ人を入れ替えて残す、という選択でした。
[交通] この記事の要点
2026年9月17日 発表
- 宮崎県内で路線バスを使って通勤・通学している人
- 諸塚村・椎葉村など県北で暮らしている人、実家がある人
- 車を運転しない家族のために交通を気にしている人
10月1日に変わるのは、3つです
値上げの話として報じられていますが、同じ日に3つのことが同時に起こります。
| 変わること | 内容 |
|---|---|
| 運賃 | 20円〜60円の幅で値上げ。定期券は平均でおよそ15%の値上がり。改定は3年ぶり |
| ダイヤ | 利用者の少ない34便を減便。運転士の労働環境改善などが目的 |
| 路線の担い手 | 県北の一部路線を公共ライドシェアへ移管。運転はヤマト運輸が担当 |
申請は2026年7月、九州運輸局の認可は9月10日に下りています。理由として挙げられているのは、燃料費の高騰、人口減少による利用者の落ち込み、運転士不足の3つでした。
家計に効くのは、20円ではなく定期の15%です
1回20円から60円と聞くと小さく感じます。ただし、バスは毎日乗るものです。
通勤・通学で使っている人は定期券なので、効いてくるのは平均15%のほうです。定期代が月1万円なら1,500円、年間で1万8,000円ほど増える計算になります。
いま持っている定期は、10月1日からすぐ上がるんですか。
すでに買ってある定期は、その期限までそのまま使えるのが一般的です。効いてくるのは次の更新からです。更新月が10月以降の人は、新しい額で買うことになります。9月中に更新できるなら、そのぶんだけ後ろにずらせます。
値上げと減便が、同じ日に来ます
ここが読みにくいところです。ふつうは「値上げして便を維持する」か「据え置いて便を減らす」のどちらかに見えますが、今回は両方です。
減便の目的として挙げられているのは、運転士の労働環境の改善でした。人が足りないから便を減らす、という順番です。値上げで得た分を増便に回す話ではありません。
地方の路線バスで起きていることは、ほぼこの形に収まります。お金の問題と人の問題が別々にあって、値上げは前者にしか効かないためです。

県北の一部は、バスをやめます
いちばん大きい変化はここです。諸塚村の塚原、椎葉村のおし谷などの路線が、公共ライドシェアに移ります。
役割の分け方が変わっています。
| だれが | 何をするか |
|---|---|
| 宮崎交通 | 運行管理・整備管理など |
| ヤマト運輸 | 運転 |
宅配の会社が人を乗せる、という組み合わせです。九州では初めての取り組みで、利用者の少ない日中の時間帯に導入されます。
この形は、法律のどこに乗っているのか
「白ナンバーの車で人を運んでお金を取る」ことは、道路運送法の第78条で原則として禁止されています。例外が3つだけ書かれていて、そのうちの2号がこれにあたります。
| 条文 | 決めていること |
|---|---|
| 第78条 本文 | 自家用自動車は、原則として有償で運送の用に供してはならない |
| 第78条 第2号 | ただし市町村や特定非営利活動法人などが地域住民などを運ぶとき(=自家用有償旅客運送)は除く |
| 第79条 | 行うには国土交通大臣の登録が必要 |
| 第79条の2 第1項第5号 | 運行管理の体制などについてバス会社の協力を得て行うものを「事業者協力型自家用有償旅客運送」として、申請書に協力するバス会社名を書く |
最後の1行が、今回の形そのものです。バス会社が安全の仕組みを持ち込み、運転だけを別の担い手が受ける。法律の側に、あらかじめその器が用意されていた、ということになります。
タクシーやバスより安全面が落ちるということはないですか。
そこを埋めるための条文です。運行管理と整備管理はプロのバス会社が持ちます。運転する人の管理も、その体制の中に入ります。だから条文がわざわざ「バス会社の名前を申請書に書け」と求めています。
実家が県北にある人が、いま見ておくとよいこと
この変化は、住み続けられるかどうかに直結します。数字で押さえておくと話が早いです。
- 実家の最寄りの便が34便の減便に含まれているか(9月中に改正後の時刻表で確認する)
- 公共ライドシェアに移る区域なら、予約が要るのか、いつ走るのか
- 病院・買い物の時間帯に、行きと帰りの両方が成立するか
行きだけあって帰りがない、というのが、この手の移行でいちばん起きやすいつまずきです。往復で見てください。
路線が消えるのではなく担い手が変わる、というのは、地方にとっては悪くない知らせです。ただし使い方が変わるので、10月1日までに一度、家族で確かめておく価値があります。
生活・仕事にどう効くか
- 上げ幅は20円から60円。定期券は平均でおよそ15%の値上がりです。回数で効くのは定期のほうです。
- 同じ日に34便が減ります。値上げと減便が同時に来る形です。
- 県北の一部はバスをやめ、宮崎交通が管理しヤマト運輸が運転する公共ライドシェアに変わります。
結局どうすればよいか
- 定期券の更新月を確認する。10月1日をまたぐと新しい額になる
- 通学定期は、値上げ後の年額で家計の試算をやり直す
- 減便対象の便を使っている人は、9月中に時刻表の改正内容を確認する
公式出典
- テレビ宮崎 宮崎交通の路線バス 10月1日に運賃改定(報道)(2026年9月17日発表)
- 道路運送法 第78条・第79条・第79条の2(e-Gov法令検索)(2026年9月17日発表)
更新履歴
- 2026年9月17日 初版。区間ごとの新運賃は事業者の発表資料にあたる必要があるため、この記事では上げ幅のみを扱っている。
※本記事は2026年9月17日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント