CAFEC(カフェック)のフラワードリッパーDEEP27について、Yahoo!知恵袋に2024年5月4日のこんな質問が残っています。「CAFEC カフェックDEEP27 ドリッパーという珍しい形のもがありますがこちらの専用フィルター高いのですけれど、他のペーパーで代用できるものでしょうか?」。
答えはメーカーの公式サイトに載っています。ただし「できます」ではありません。見出しが「通常の円すいペーパーを二つ折りにして使用することはおすすめしません!」で、理由が2つ並べてあります。商品ページの下のほうなので、検索では見つかりにくい場所です。
運営者はこのドリッパーを買っていないので、味の話は書けません。書けるのは公式の記載と、実際に使った人が書いたものを並べることだけです。並べてみると、同じ「鋭角ドリッパー」でも紙の前提が正反対に割れていました。
CAFEC(カフェック)/三洋産業
フラワードリッパーDEEP27(ディープ27)クリアブラック 1杯用
底角度27度1杯専用トライタン樹脂約83g
公式オンラインストアのクリアブラックは1,760円(税込)です。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより(クリックでAmazonの商品ページが開きます)
この記事で分かること
- ✓ 円すいのペーパーを二つ折りにして使うのは、メーカーが理由を2つ挙げて止めています。
- ✓ 専用のアバカプラスDEEP27は、公式オンラインストアで100枚627円(税込)です。
- ✓ 底角度30度の「たらちね」は逆に、市販の1〜4杯用を半分に折る使い方が案内されています。
- ✓ 同じ10gの粉で、粉の層は60度で約4cm、27度で約7.5cmになります。
\Amazonの商品ページ/
色と在庫はページ側で確認できます。
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「円すいを半分に折ればいい」を、メーカーが止めている
円すいのコーヒーフィルターは、どの家にもあります。1〜4杯用を半分に折れば、底の角度は60度から30度になる。27度のドリッパーにも入りそうに見えます。
CAFECはこれを公式サイトで止めています。文面は次のとおりです。
底角度が60度のペーパーを二つ折りにしてDEEP27ドリッパーにセットした場合、二つ折りにしたペーパーの底角度は30度となり、底角度27度のドリッパーと形状的に合いません。このため、写真(左下)のように、ペーパーの浮き上がりや波打ちが発生します。
理由は形の話だけではありません。同じページには、二つ折りにすると片側が1層・もう一方が3層になり、湯の透過スピードに差が生じて均一に抽出できなくなる、とも書かれています。紙が浮くことと、厚みが左右で違うこと。この2つです。

やっかいなのは、同じ会社が「アバカプラス 円すいコーヒーフィルター〈1杯用〉」も売っていることです。紙も入り数も同じで100枚517円(税込)、DEEP27専用は100枚627円(税込)。名前が1語違うだけなので、買い足すときは袋にDEEP27と入っているかを見ることになります。
専用フィルターの袋には「フラワードリッパーDEEP27以外ではご使用できません。」と印刷されています。品番はAFD27-100Wです。
同じ鋭角なのに、30度のほうは半分折りが案内されている
底の角度を狭めた1杯用ドリッパーは、DEEP27だけではありません。有田焼の「コニカル30 シングル コーヒードリッパー Tarachine(たらちね)」は底角度が30度です。
こちらのAmazon商品ページには「市販の60°円錐型ペーパーフィルター(1~4杯用)ご使用いただけます。」と書かれています。CAFECが止めている使い方が、そのまま案内されているわけです。
理屈は通っています。60度の紙を折ると30度になる。30度のドリッパーとは形が合い、27度とは合わない。差はたった3度ですが、買ったあとに毎回どの紙を用意するかが、ここで分かれます。
ただし、CAFECが挙げた2つの理由のうち、解決するのは形のほうだけです。片側1層・もう一方3層という厚みの差は、30度のドリッパーで半分に折っても同じように残ります。UCC(ユーシーシー)上島珈琲が運営するコミュニティには、たらちねを使っている人のこんな書き込みがありました。
30度の角度を持つタラチネを使うときは、V60のフィルターを半折にして使ってます。フィルターの片側半分が3層になってしまい、いつも疑問に思いながら使ってました。
この返信が付いた元の投稿は、Early Bird COFFEE(アーリーバードコーヒー)さんによる自作の紹介でした。V60 03のフィルターを半分に切り、切断面を針を使わないホチキスで圧着する。「フィルターが2倍の数になるので経済的」で、100個以上作って破れたことはない、と書かれています。
半分に切って圧着する方法は、投稿者自身が「本来の使い方ではありませんので、お試しの際は自己責任で」と添えています。メーカーが想定した使い方ではありません。
取り上げたきっかけ
牛島氏は、60度のドリッパーは日によって抽出時間に15秒前後の差が出たのに対し、鋭角ドリッパーは「いつも同じくらいの時間で抽出できた」と書いています。
どんなドリッパーなのか
画像:Amazon.co.jp の商品ページより
公式によると、角度を狭めても抽出スピードが落ちないよう、リブの高さを抽出穴に向かって変えてあるそうです。台座がドーム状なのは、カップに直接のせたとき紙の先がコーヒーに浸からないようにするためだと書かれています。
出典:YouTube「CAFEC OFFICIAL」(メーカー公式チャンネル)
主な仕様
| 商品名 | フラワードリッパーDEEP27(FDD-27CB) |
|---|---|
| 底角度 | 27度 |
| サイズ | 最大幅 約115×奥行 約100×高さ 約119mm |
| 重量 | 約83g |
| 素材 | トライタン樹脂/日本製 |
| 専用フィルター | アバカプラスDEEP27 コーヒーフィルター〈1杯用〉(AFD27-100W) |
| 公式の税込価格 | クリアブラック1,760円/クリア1,650円 |
| 耐熱温度 | 公式サイトに記載を確認できませんでした |
出典:CAFEC公式オンラインストア(2026年9月17日確認)。ペーパーフィルターは付属しません。
1杯だと薄くなるのは、腕ではなく層の厚さ
そもそも、なぜ底の角度を狭めるのか。知恵袋には2008年10月29日の、こんな古い投稿も残っています。
読者
1杯分です。コーヒーの色が薄く、紅茶とまではいかなくてもカップのそこが見える状態です。味もやや軽くかんじます。なぜでしょうか?
17年前ですが、悩みは今も同じです。比率を守っても、1杯分は粉の量そのものが少なく、お湯と粉が触れる時間が短くなります。牛島氏が同じ10gで測った層の厚さは、これだけ違いました。

公式が「ただ真ん中一点に注湯を続けるだけ」と書けるのは、層が深いぶん注ぎ方でごまかす必要が薄いからです。「の」の字が要らないという話は他所でも検証されているので、ここでは触れるだけにします。
気をつけたいところ
注意点は紙のほうです。本体はブランド表記がCAFECの出品があり、出荷元もAmazonでした。ところが専用フィルターは、100枚単品の出品が在庫切れで再入荷予定なしの表示。3袋セットは残り2点でした(2026年9月17日時点)。
つまり本体だけ先に買うと、紙を探すところで止まります。買うなら本体と紙をまとめて考えたほうがよさそうです。
もうひとつ、これは1杯専用です。2杯淹れたいときは別のドリッパーが要ります。公式には3〜7杯用の別モデルもありますが、紙は共通ではありません。
こんな人は見てもよさそう
- 毎日1杯だけ淹れていて、薄いのは自分の注ぎ方のせいだと思っていた人。
- 注ぎ方のコツを覚えるより、器具のほうで解決したい人。
- 紙を決まったものに固定できる人。家にある円すいを使い回したい人には向きません。
- カップに直接のせて、サーバーを洗う手間を減らしたい人。
反対に、専用紙に縛られたくないなら、底角度30度のたらちねのように市販の紙が使えるものを探すほうが素直です。同じ「鋭角」でひとまとめにせず、どの紙を使う設計なのかで選び分けることになります。
この記事で確認した情報源
- ・CAFEC公式サイト フラワードリッパーDEEP27(二つ折りを勧めない理由の出どころ。)
- ・CAFEC公式オンラインストア 本体(寸法・素材・税込価格。)
- ・CAFEC公式オンラインストア 専用フィルター(100枚入627円(税込)。)
- ・価格.comマガジン(牛島義之氏)(層の厚さを同じ10gで測った記事。)
- ・Yahoo!知恵袋(2024年5月4日)(専用紙の代用を尋ねた質問。)
- ・UCCラボ コーヒーギャラリー(自作の投稿とたらちね利用者の返信。)
- ・Amazon コニカル30 たらちね 商品ページ(市販の60度円すいが使えると記載。)
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