🗨️「最低賃金っていつから上がるんですか」
「10月から」で合っているのは15都道府県だけです。残り32県は10月2日から12月2日のあいだにばらけていて、いちばん早い東京などの10月1日と、いちばん遅い沖縄の12月2日では2か月ちがいます。厚生労働省が公表した答申の別紙に、都道府県ごとの発効予定日が全部載っています。
[経済] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 時給で働いている人(パート・アルバイト・派遣)
- パート・アルバイトを雇っている事業者
- 扶養の範囲で働く時間を決めている人
「10月から」で合っているのは15都道府県だけ
最低賃金の改定は、毎年10月に上がるものだと思われています。ところが今年の答申を見ると、10月1日に発効するのは47のうち15しかありません。
| 発効予定日 | 都道府県 |
|---|---|
| 10月1日 | 北海道・宮城・栃木・埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・岐阜・愛知・三重・大阪・兵庫・香川 |
| 10月2日 | 長野・岡山 |
| 10月3日 | 群馬・石川・滋賀・和歌山・鳥取 |
| 10月4日 | 福井・奈良・福岡 |
| 10月8日〜18日 | 山口(8日)・島根(10日)・広島(11日)・秋田(14日)・静岡(15日)・福島(16日)・茨城(18日) |
| 10月24日〜30日 | 宮崎(24日)・鹿児島(25日)・青森(29日)・高知(29日)・山形(30日) |
| 11月 | 山梨・徳島・愛媛・大分(1日)/長崎(2日)/佐賀(15日)/京都(16日) |
| 12月 | 岩手・熊本(1日)/沖縄(2日) |
いちばん早い10月1日と、いちばん遅い沖縄の12月2日では2か月ひらきます。同じ「今年の最低賃金」でも、住んでいる県によって適用が始まる日が違うということです。
なお、この日付は予定です。厚生労働省の資料には「答申公示後の異議の申出の状況等により変更となる可能性有」と注記されています。
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上がり幅は54円から65円まで
全国の加重平均は1,177円。昨年度の1,121円から56円上がりました。目安制度が始まった昭和53年度以降で、2番目に大きい引き上げ幅です。
ただし全国一律に56円ではありません。都道府県ごとの引き上げ額には11円の差があります。
| 引き上げ額 | 県 | 改定後の額 |
|---|---|---|
| 65円 | 佐賀 | 1,095円 |
| 64円 | 鹿児島 | 1,090円 |
| 63円 | 高知・沖縄 | 1,086円 |
| 62円 | 茨城・宮崎 | 1,136円・1,085円 |
| … | … | … |
| 55円 | 埼玉・千葉・愛知 | 1,196円・1,195円・1,195円 |
| 54円 | 東京・神奈川・大阪 | 1,280円・1,279円・1,231円 |
上がり幅が大きいのは、もともと低かった県です。最高額の東京1,280円に対する最低額の宮崎1,085円の比率は84.8%で、前年度の83.4%から縮まりました。地域の差が縮まるのは12年連続です。

遅い県ほど、上がり幅は大きい
この2つの表を重ねると、あることに気づきます。
発効が12月にずれ込む沖縄は引き上げ額63円、11月15日の佐賀は65円で全国最大。逆に10月1日に発効する東京・神奈川・大阪は、そろって54円で全国最小です。
上げ幅が大きい県ほど、事業者が対応にかける時間を長くとっている——そう読むのが自然な並びになっています。答申から発効までの期間が、そのまま準備期間になっているということです。
働く側から見ると、これは「上がるのが遅い」という話でもあります。沖縄で時給1,023円で働いている人が1,086円になるのは12月2日で、それまでの2か月は旧い金額のままです。
発効日を過ぎても上がっていなかったら
最低賃金は、労使が合意していても下回ることはできません。下回る金額で契約していた場合、その部分は無効になり、最低賃金額と同じ金額で契約したものとみなされます。
だから確認する場所は給与明細です。発効日を過ぎた月の時給が、自分の県の改定額を下回っていないか。それだけ見れば足ります。
下回っていた場合は、差額を請求できます。窓口は各都道府県の労働局か労働基準監督署です。
生活・仕事にどう効くか
- 家計:発効が11月・12月の県では、10月分の給与はまだ旧い金額。改定を見込んで先に働く時間を減らすと、減らしすぎになる。
- 仕事:事業者も10月1日一斉ではない。事業所のある県の発効日で就業規則と時給表を直す。
生活・仕事にどう効くか
- 家計:発効日が11月や12月の県では、10月分の給与はまだ旧い金額のまま。改定を見込んで働く時間を減らすと、その分だけ早く減らしすぎることになる。
- 仕事:事業者側も同じで、10月1日に一斉に上がるわけではない。自社の事業所がある県の発効日で就業規則と時給表を直す。
結局どうすればよいか
- 自分の県の発効日を、下の表で確認する(10月1日は15都道府県だけ)
- 発効日以降の給与明細で、時給が改定額を下回っていないかを見る
- 扶養の範囲で働いているなら、時給が上がる月から働ける時間が変わることを見込んでおく
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」(2026年9月16日発表)
- 厚生労働省(別紙)令和8年度地域別最低賃金額答申状況(2026年9月16日発表)
- 厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。厚生労働省の答申状況(別紙)にもとづき、47都道府県の発効予定日を記載。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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