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フラット35の9月金利は上がる? 値決めの日の長期金利は7月より0.23ポイント高い

🗨️「長期金利が30年ぶりの高さって、9月にフラット35で借りる人には関係ある?」

9月の金利の土台になる債券の値決めは8月中旬です。7月17日の値決めの日より長期金利は約0.23ポイント高く、フラット35の平均的な借入額(3,264万円・29.2年)なら毎月4,138円、返し終わるまでに約145万円の差になります。

[金利] この記事の要点

何が起きたか

2026年8月18日、新発10年物国債の流通利回りが一時2.945%まで上昇し、1996年10月以来約30年ぶりの高水準になった(時事通信)。同じ月、住宅金融支援機構は9月適用分の原資になる第232回機構債について「条件決定は2026年8月中旬、発行は8月下旬、発行額103億円」と公表している。直近の第231回は2026年7月17日に条件が決まり、表面利率3.32%・ローンチスプレッド0.61%で、逆算するとその日の長期金利は2.71%だった。

発表日・更新日

2026年8月20日 発表

影響を受ける人
  • 9月にフラット35を実行する予定の人
  • 引き渡しが8月末と9月初めで揺れている人
  • 全期間固定と変動のどちらで借りるか決めかねている人
  • フラット35への借り換えを考えている人
目次

この記事でわかること

  • 9月のフラット35の金利が、いつ・どこで決まる材料をもっているのか
  • 機構債の公表資料から、値決めの日の長期金利を逆算する方法
  • フラット35で実際に借りている人の平均額(3,264万円・29.2年)で、0.23ポイントがいくらになるか

「9月の金利はまだ分からない」わけではありません

「フラット35が9月にいくらになるかは、9月1日にならないと分からない」——そうではありません。金利の発表は9月1日ですが、その土台になる資金の値段は、8月中旬にはもう決まっています。

フラット35の資金は、住宅金融支援機構が毎月発行している債券(機構MBS)でまかなわれています。機構が8月18日に更新した発行計画によると、次の第232回債は条件決定が2026年8月中旬、発行が8月下旬、発行額は103億円の予定です。この日に決まる利率が、9月に実行する人の金利の土台になります。

ちなみに発行額103億円は、4月以降の月次債(165億円・144億円・161億円・154億円)でいちばん少ない額です。

値決めの日の長期金利は、公表資料から逆算できます

機構は債券の表面利率とあわせて「ローンチスプレッド」を公表しています。資料の注記には「表面利率と、条件決定時の新発10年国債利回りとの差」と書かれています。つまり、表面利率からスプレッドを引けば、値決めの日の長期金利が分かります。

回号条件決定日表面利率スプレッド逆算した長期金利
第228回2026年4月17日2.97%0.55%2.42%
第229回2026年5月21日3.32%0.58%2.74%
第230回2026年6月19日3.21%0.59%2.62%
第231回2026年7月17日3.32%0.61%2.71%

値決めは毎月中旬に1回だけ。市場が荒れている月は、その日にたまたま高いか低いかで翌月の借り手の条件が変わります。

7月17日は2.71%、8月18日は2.945%

時事通信によると、2026年8月18日の新発10年物国債の流通利回りは一時2.945%まで上昇しました。1996年10月以来、約30年ぶりの高さです。前日比プラス0.025%で、2日続けて水準を切り上げています。

上の表と並べると、7月17日の値決めの日より約0.23ポイント高いことになります。8月中旬の値決めがこの水準の近くで行われたなら、第232回債の表面利率は3.5%台半ばという計算です。

時事通信は上昇の背景として、中東情勢を受けた原油高、日銀の利上げ時期の前倒し観測、政権の財政拡張路線の維持を挙げています。昨年末は約2%だったので、8か月で1%弱動いたことになります。

フラット35で借りている人の平均は3,264万円・29.2年

機構は債券ごとに、担保になっている住宅ローンの中身も公表しています。第231回債の場合、当初融資額の総額は220億6,572万円で、債務者は676人。割ると1人あたり平均3,264万円です。平均の当初融資期間は29.2年、平均融資率は90.10%(頭金は1割弱)、平均返済負担率は24.26%でした。

住宅ローンの試算というと「3,000万円を35年」がよく使われますが、フラット35で実際に借りている人の平均はこちらです。この平均像で、金利が0.23ポイント違うといくら変わるかを出しました。元利均等・全期間同じ金利が続いた場合の概算です。

金利毎月の返済総返済額
3.290%(2026年8月)145,175円5,081万円
3.520%(+0.23ポイントの場合)149,313円5,226万円
+4,138円+約145万円

引き渡しが8月末か9月初めかで揺れている人は、この幅が判断材料になります。

同じフラット35でも、申込先で年3.290%から5.570%まで開きます

2026年8月のフラット35(返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き)で最も多い金利は年3.290%です。ただし機構が公表している金利の範囲は年3.290%〜年5.570%で、扱う金融機関によって2.28ポイントの開きがあります。商品名が同じでも、どこで申し込むかで金額が変わります。

商品(融資率9割以下)金利の範囲最も多い金利
フラット20(20年以下)2.970%〜5.250%2.970%
フラット35(21〜35年)3.290%〜5.570%3.290%
フラット50(36〜50年)3.500%〜5.420%3.500%

融資率が9割を超えると、それぞれ0.11ポイント前後上乗せになります(フラット35は3.400%)。頭金を1割そろえられるかどうかが、そのまま金利に出ます。

私はこう見ています

ここからは事実ではなく私の見方です。9月のフラット35は、8月の3.290%より上がる公算が大きいと見ています。理由は2つあります。1つは、原資になる第232回債の値決めが8月中旬で、その直前の長期金利が7月の値決め日より約0.23ポイント高かったこと。もう1つは、ローンチスプレッドが0.55→0.58→0.59→0.61と4回続けて広がっていることです。スプレッドが広がるのは、同じ長期金利でも機構の調達コストが余分にかかるようになっているという意味です。

ただし、機構債の表面利率とフラット35の金利は連動しても一致はしません。直近4か月でも両者の差は0.26ポイントから0.03ポイントまでばらついています。「9月は0.23ポイント上がる」と決め打ちはできません。言えるのは向きだけで、幅は9月1日の発表を見るまで分かりません。

生活・仕事にどう効くか

  • 毎月の返済:フラット35の平均像(3,264万円・29.2年)で金利が0.23ポイント上がると、毎月の返済は145,175円から149,313円へ4,138円増える。
  • 総返済額:同じ条件で返し終わるまでの総額は5,081万円から5,226万円へ、約145万円増える。
  • 申込先:8月のフラット35は年3.290%〜年5.570%と金融機関で2.28ポイントの開きがある。同じ商品名でも申込先で総額が変わる。
  • 仕事:売買仲介では、9月実行予定の顧客から「8月中に間に合わせられないか」という相談が出やすい。決済日の前倒し可否を先に押さえておく。

結局どうすればよいか

  • 自分の実行月(融資が実行される月)が8月か9月かを、決済日から逆算して確認する
  • 申込先の金融機関のフラット35が、最も多い年3.290%なのか、それより高い設定なのかを確認する
  • 頭金が融資率9割以下に届くかを確認する(9割超は0.11ポイント前後の上乗せ)
  • 9月1日に発表される9月の借入金利を、機構のサイトで確認する

あわせて読む・調べる

くわしく知る(保存版の記事)

自分の場合を調べる(無料ツール)

公式出典

更新履歴

  • 2026年8月20日 初版を公開

※本記事は2026年8月20日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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