三浦市で土砂災害の危険があるとして指定されている場所は179か所。179か所すべてが「がけ崩れ」で、そのうち169か所は特別警戒区域(レッドゾーン)です。
多いのは南下浦町金田(かねだ)27か所、初声町下宮田(はっせまち しもみやだ)25か所、南下浦町毘沙門(びしゃもん)19か所、南下浦町上宮田(かみみやだ)18か所、初声町和田(わだ)17か所です。
市の土砂災害の地図は令和5年4月1日時点のもので、その後に指定された区域が8か所あります。2026年9月21日の台風第25号では、初声町和田と南下浦町上宮田で人的被害が出ました。
先に結論
- ✓ 土石流と地すべりの区域はない。県の地すべり防止区域の一覧にも三浦市は入っていない
- ✓ 県は指定済みの36区域の見直し調査の結果を公表。対象が多いのは上宮田7区域
- ✓ 最新の指定は「神奈川県土砂災害情報ポータル」で見る
三浦市で土砂崩れが危ない場所

| 町 | 区域の数(うちレッド) |
|---|---|
| 南下浦町金田 | 27(25) |
| 初声町下宮田 | 25(24) |
| 南下浦町毘沙門 | 19(15) |
| 南下浦町上宮田 | 18(17) |
| 初声町和田 | 17(17) |
| 南下浦町菊名 | 15(15) |
| 三崎町六合(むつあい) | 15(14) |
| 初声町三戸 | 13(12) |
区域の数と町名は、神奈川県砂防課「土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域 告示図書」の三浦市の表(令和8年3月17日現在)を1件ずつ数えました。見直し調査の区域は、同じ県の「基礎調査結果の公表(指定予定区域)の告示図書(案)【三浦市】」(令和8年6月24日現在)です。2つの町にまたがる区域は両方の町に数えているので、町別の数を足すと179より多くなります。
市の地域防災計画は、三浦市の主要部分を「宮田台地・三浦海食台地」と説明し、その間を縫うように低地が走ると書いています。そして、区域に指定された場所以外にも「山地を削って宅地を開発するケースが多く、宅地の後背地ががけになっている箇所が多数あります」「古くに宅地化された法面は未整備のままになっている箇所が目立っています」と続けます。

台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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台風第25号で人的被害が出たのは和田と上宮田
9月21日、三浦市には8時21分にレベル3土砂災害警報、10時05分にレベル4土砂災害危険警報が出ました。市は前日20日の17時に、市内全域へ高齢者等避難を出していました。
神奈川県の第15報(23日7時30分現在)では、三浦市の死者は1名、行方不明1名、重傷1名、全壊2棟です。報道によると、人的被害が出たのは初声町和田と南下浦町上宮田です。和田では、崖の上の土砂と木が崩れて、下にある住宅の1階部分を押しつぶしました(日本テレビの報道)。降り始めから22日10時までの雨量は、三浦で365.5ミリでした(県の集計)。県の第11報では、高円坊と毘沙門でも県道に土砂が流れ出ています。

初声町和田では、2015年9月9日の台風第18号でも、市道に面した高さ17メートル・幅10メートルの崖が崩れ、住宅の敷地まで土砂が入っています(神奈川新聞の報道)。
179か所は全部「がけ崩れ」

三浦市の179か所はすべてがけ崩れで、土石流と地すべりの区域はありません。県の地すべり防止区域の一覧にも、三浦市は入っていません。
指定の目安は高さ5メートル以上・傾き30度以上の斜面で、崖の下だけでなく崖の上も区域に入ります。政府広報は、がけ崩れについて「崩れ落ちるまでの時間がごく短いため、人家の近くでは逃げ遅れも発生し」と説明しています。

三浦市は179か所のうち169か所、94%がレッドです。レッドの中では住宅の新築や増改築に構造の基準がかかります。
市の地図より後の指定と、県の見直し調査
市のハザードマップのページにある土砂災害の地図は「R5.4.1」時点のものです。その後に指定された区域が8か所あります。また県は2026年6月24日、指定済みの36区域について見直し調査の結果を公表しました。36区域は箇所名・箇所番号ともいまの告示図書に載っている区域で、新しい区域ではありません。指定し直しは令和8年度の予定です。
見直しの対象を箇所名の町で数えると、南下浦町上宮田7、初声町三戸4、初声町下宮田3、初声町高円坊3、南下浦町菊名3、南下浦町松輪3、南下浦町毘沙門3と続きます。神奈川県土砂災害情報ポータルでは、指定済みの区域と基礎調査の結果を重ねて見られます。
土砂崩れの前兆は、雨がやんだあとにも出る

三浦市は警報の解除後にも「がけや斜面付近には引き続き近づかない」「雨の後の地盤の変化(ひび割れ・湧水など)に注意する」と呼びかけました。雨がやんだあとに崩れることもあります。崖から水がしみ出している、小石が落ちてくるといった変化を見つけたら、近づかずに市の土木課に知らせてください。すぐに危ないときは119番です。
避難はどのタイミングで始めるか

三浦市は台風が近づく前日の夕方に、市内全域へ高齢者等避難を出しました。2015年7月の大雨のときも、市の防災課は「地区内に崖地が点在し、避難勧告をピンポイントで出しにくいため、地区全域に出した」と説明しています(神奈川新聞の報道)。レベル3が出た段階で、崖の上や下に住む家は避難先へ向かうのが目安です。どこから危険が高まっているかは気象庁「キキクル(土砂災害の危険度分布)」で確かめられます。
自宅が区域に入っているか調べる
- 三浦市の土砂災害警戒区域図(PDF)で、町の図面を開く(R5.4.1時点)
- 神奈川県土砂災害情報ポータルで、最新の指定と指定予定の区域を重ねる
- 境界が微妙なら、神奈川県横須賀土木事務所 工務部急傾斜地第二課(046-853-8800)に聞く
市は宅地建物取引業者向けのページで、住所ごとの過去の災害履歴について「お答えできる範囲で回答させていただきます」としています。
崖の工事費の助成は、神奈川県が一覧にしている市町の制度に三浦市が入っていません。県が工事をする急傾斜地崩壊危険区域(市内44区域)は、高さ5メートル以上で人家5戸以上などの条件があります。調査の相談窓口は市の土木課(046-882-1111)です。
ほかの市の土砂災害
- 横須賀・三浦 土砂災害/12時まで県内で2市だけ (9月22日の速報)
- がけ条例 距離/同じ3mの崖で千葉6m、福岡0m
- 横須賀市 土砂崩れ (神奈川県)
- 鎌倉市 土砂崩れ (神奈川県)
- 袖ケ浦市 土砂崩れ (千葉県)
- 市原市 土砂崩れ (千葉県)
- 君津市 土砂崩れ (千葉県)
- 鴨川市 土砂崩れ (千葉県)
- 木更津市 土砂崩れ (千葉県)
- 千葉市 土砂災害 (千葉県)
- 佐倉市 土砂災害 (千葉県)
この記事のまとめ
三浦市の土砂災害警戒区域は179か所で、全部ががけ崩れ、169か所がレッドゾーンです。金田・下宮田・毘沙門・上宮田・和田に多く、台風第25号で人的被害が出たのも和田と上宮田でした。
市の地図は令和5年4月時点で、その後に8か所が指定されています。県は指定済みの36区域の見直し調査も進めているので、最新の状態は県のポータルで見てください。
出典(すべて2026年9月23日に確認)
- 神奈川県「土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域 告示図書(三浦市)」令和8年3月17日現在
- 神奈川県「基礎調査結果の公表(指定予定区域)の告示図書(案)【三浦市】」令和8年6月24日現在
- 神奈川県「令和8年台風25号による県内被害状況(第15報・第11報)」
- 三浦市「ハザードマップについて」「土砂災害(特別)警戒区域について」
- 三浦市地域防災計画 風水害等災害対策計画編(令和5年3月)
- 三浦市 防災メール・防災行政無線の履歴(9月20〜22日)
- 神奈川新聞(カナロコ)2015年9月10日・2015年7月4日の報道
- 日本テレビ(Yahoo!ニュース)2026年9月22日 三浦市初声町和田の被害の報道
- 政府広報オンライン「土砂災害から身を守る3つのポイント」
- 神奈川県横須賀土木事務所「がけの防災工事を行うには」
- 地図:国土地理院「重ねるハザードマップ」・地理院タイル/町の位置:国土交通省「位置参照情報」
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