撃てるのは、4つの条件がそろったときだけ
| 観点 | 条件 |
|---|---|
| 場所 | 住居・広場など人の日常生活に使われている場所や乗物に侵入している、または侵入するおそれが大きい |
| 緊急性 | 人の生命または身体への危害を防ぐ措置を、緊急に講じる必要がある |
| 方法 | 銃猟以外の方法では、的確かつ迅速に捕まえることが難しい |
| 安全性 | 撃っても人に弾丸が届くおそれなどがないと認められる |
逆に、この制度では撃てない場面もはっきり書かれています。人の日常生活圏ではない場所、人に弾が当たるおそれがある場所(建物に侵入しているなどの事情がなければ、人通りの多い中心街や住宅地では安全の確保が難しいことが多い、とされています)、それから、逃げたクマを追いかけている途中で出くわしたときの自衛の発砲。最後のひとつは、安全確保を含む手順を踏む時間がないため対象外です。
自分の市が備えているかは、3つの言葉で探せます
ガイドラインは、緊急銃猟を行う可能性のある市町村に、平時からの準備を勧めています。挙がっているのは、対応マニュアルの作成、必要な人員と協力体制の確保(撃てる捕獲者を先に特定しておくことを含む)、机上と実地の訓練、ヘルメットや盾などの備品、そして物損や人身事故に備えた保険の加入です。マニュアル・訓練・備品・保険の費用は、環境省の指定管理鳥獣対策事業交付金と特別交付税措置の支援対象になっています。
ですから、自分の市が動けるかどうかは、市の公式サイトで「対応マニュアル」「訓練」「猟友会との協定」を探すと見当がつきます。京都市は9月8日、左京区で屋外では初めてとなる緊急銃猟の実地訓練を行いました。舞鶴で実際に1件起きた同じ月に、隣の市は訓練をしている、という状態です。
その日の前に、家の周りでできること
舞鶴の記録を前の日から読むと、9月2日の夜に近隣住宅の柿を食べている様子が目撃され、市の職員が追い払っています。その地区では5月下旬から8月20日までに山際で11件、8月21日から9月2日までに山際1件と住宅地8件の目撃がありました。急に現れたのではなく、山際から住宅地へ寄ってくる経過が3か月以上あったことになります。
市が住民に頼んでいるのは、収穫する予定のない果樹を伐ることと実を撤去すること、それに生ゴミを屋外に放置しないことです。庭に柿の木があって毎年そのままにしている家は、そこが呼び水になり得ます。
生活・仕事にどう効くか
- 通報したあと:舞鶴では住民が警察署に通報し、警察署から市の農林課へ連絡が回るまでが9分。判断するのは市なので、市役所の担当課に話が届いてから時間が動き始める。
- 撃つと決める人:権限は市町村長にある。撃つ行為そのものは市町村職員以外に委託できるが、その場合も責任は市町村が負う。環境省が挙げる9つの役割のうち、7つは市町村職員の担当になっている。
- 近所に住んでいる側:舞鶴では半径約60メートルの7軒に屋内退避が指示され、道路と交差点7か所が通行規制された。撃つ側の準備だけでなく、住民を動かして安全を確保する時間が要る。
結局どうすればよいか
- クマを見かけたら近づかず、警察か市役所へ通報する(舞鶴市の呼びかけ)
- 収穫する予定のない柿・栗は実を落とすか木を伐る。生ゴミを屋外に置かない
- 自分の市が備えているかは、市の公式サイトで「対応マニュアル」「訓練」「猟友会との協定」の3語を探す。載っていなければ担当課(農林課・環境課)に聞く
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 舞鶴市「舞鶴市におけるツキノワグマの民家居座りによる緊急銃猟の実施経過と対応等について」通報から完了までの時刻・屋内退避7軒・通行規制7か所・個体の体重(2026年9月8日発表)
- 環境省「緊急銃猟」制度の根拠(鳥獣保護管理法の一部を改正する法律・令和7年法律第28号)とガイドライン一式(2026年9月9日発表)
- 環境省「緊急銃猟ガイドライン(簡易版)」4つの条件・9つの役割・平時に準備しておくこと(2026-04発表)
更新履歴
- 2026年9月9日 初版を公開
※本記事は2026年9月9日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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