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金正恩 訪中/新鴨緑江大橋を渡り丹東へ

🗨️「金正恩総書記が中国を訪れたそうですが、どこで何をしたのですか。」

10月24日、北朝鮮と川をはさんで隣り合う中国遼寧省の丹東(たんとう)を訪れ、朝鮮戦争に加わった中国の義勇軍の記念塔に花を供えました。ただし、付き添ったのは習近平国家主席ではなく王滬寧(おう・こねい)氏で、金氏は同じ日のうちに丹東を離れています。

[国際] この記事の要点

発表日・更新日

2026年10月24日 発表

影響を受ける人
  • 中国・丹東など、中朝国境の町へ旅行・出張する予定がある人
  • 北朝鮮情勢や米朝首脳会談の行方を追っている人

中国の新華社は24日午後7時すぎ(日本時間午後8時すぎ)、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の丹東訪問を伝えました。北朝鮮の最高指導者が中国を訪れるのは、2025年9月以来、およそ1年1か月ぶりです。

中国側の発表より先に動いたのは韓国でした。韓国放送公社(KBS)など韓国メディアによると、韓国の統一部は24日午後3時ごろ、金氏が新鴨緑江(しんおうりょくこう)大橋を通って丹東に着いたと明らかにしました。新華社の発表より5時間ほど早く、日本と韓国のメディアが相次いで速報しています。

丹東での1日

新華社によると、付き添ったのは中国共産党の最高指導部の一人で、全国政治協商会議の主席を務める王滬寧氏です。王氏は、習近平(しゅう・きんぺい)国家主席からのあいさつを金氏に伝えました。王毅(おう・き)外相も同席しています。

新華社が10月24日に配信した、王滬寧氏が金正恩総書記の丹東訪問に付き添ったと伝える記事の冒頭
新華社の記事「王滬寧が朝鮮の最高指導者・金正恩の丹東訪問に付き添う」の冒頭(10月24日撮影)

新華社が伝えた金氏の動きは、次のとおりです。

時間帯新華社が伝えた金氏の動き
午前抗美援朝紀念館で記念塔に花かごを供え、館内を見学
午後丹東市内の自動車工場で生産の現場を見学
丹東を離れるとき王滬寧氏が新鴨緑江大橋まで見送り

抗美援朝紀念館は、朝鮮戦争に加わった中国の義勇軍「中国人民志願軍」を記念する施設です。記念塔の前では両国の国歌が流れ、花かごのリボンには朝鮮語で「中国人民志願軍の烈士を永遠に忘れない」と書かれていました。金氏は館に、自分で言葉を書き添えた歴史写真を贈っています。

新華社は、今回の訪問を志願軍の出国作戦から76年の節目に合わせたものと伝えています。毎日新聞などによると、訪問の翌日の25日が、中国が朝鮮戦争への参戦を記念する日に当たります。

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読者

習近平主席とは会ったの?

おかあさん

新華社の記事では、習主席はあいさつを王滬寧さんに託した形で、会ったとは書かれていないの。

李強(り・きょう)首相については、共同通信が「韓国の情報機関・国家情報院は、李強氏が金氏と会ったとしている」と伝えています。聯合ニュースは、国会情報委員会の与党幹事の議員の話として、李強氏が丹東で金氏を出迎えたと報じました。新華社と中国外務省の発表に、李強氏の名前は出てきません。

金正恩氏が話したこと

新華社が伝えた会見で、金氏は丹東に来た理由について、命がけで朝鮮を支えた中国人民志願軍の烈士をしのび、感謝と敬意を伝えるためだと述べました。

そのうえで、習主席が今年6月に北朝鮮を訪れたことを両国関係の節目と位置づけました。今年は中朝の友好協力相互援助条約を結んで65年に当たるとして、実務の協力を広げたいとも話しています。

王氏は、2025年9月の金氏の訪中と、今年6月の習主席の訪朝で、首脳どうしが行き来したことを挙げました。そして、新鴨緑江大橋の開通をきっかけに、人の行き来と経済・貿易の協力を広げたいと応じています。

新鴨緑江大橋とは

新鴨緑江大橋は、中国の丹東市と、北朝鮮の平安北道(ピョンアンプクト)新義州(シニジュ)市を結ぶ道路の橋です。新華社が伝えた中身をまとめると、次のとおりです。

結ぶ所中国・遼寧省丹東市と北朝鮮・新義州市
つくり2本の塔からケーブルで橋桁をつる斜張橋
車線上下2車線ずつの4車線(幅28.5メートル)
工事2010年12月に着工、2014年10月に完成
開通2026年10月15日

完成から開通まで、およそ12年かかりました。金氏が渡ったのは、開通から9日後です。15日の開通式では、中国の李強首相と北朝鮮の朴泰成(パク・テソン)内閣総理がビデオであいさつしました。

鴨緑江にかかる新鴨緑江大橋。白い2本の塔から斜めにケーブルが張られている
開通前の新鴨緑江大橋(2016年9月撮影)。出典:Ajew

これまで使われてきた鴨緑江大橋(中朝友誼橋)は、車と列車が共用する橋です。通れる貨物車は20トン以下で、しかも一方通行でしか使えません。新華社は、丹東を中国で最大の、北朝鮮との国境貿易の窓口と紹介しています。

これまでの訪中

聯合ニュースは、今回を金氏の6回目の訪中と伝えています。中国側の発表で確かめられる過去の5回と今回は、次のとおりです。

時期行き先中国側の発表にある主な場面
2018年3月25〜28日北京非公式の訪問。習主席と初めて会談
2018年5月7〜8日大連習主席と会談
2018年6月19〜20日北京習主席と会談
2019年1月7〜10日北京習主席と会談
2025年9月北京抗日戦争の勝利80年の記念行事に出席。4日に習主席と会談
2026年10月24日丹東抗美援朝紀念館で献花。王滬寧氏が付き添い

過去5回は、どれも習主席との会談がありました。今回は北京まで行かず、国境の町の丹東だけを訪れた形です。

訪中の狙いの見方

新華社が伝えた金氏の説明は、志願軍の烈士をしのぶためというものです。報道や韓国の政界からは、ほかの狙いを指摘する見方も出ています。

  • 時事通信:これまで列車で訪中することが多かった金氏が自ら新しい橋を通ることで、中朝の往来の活発化をアピールする狙いがありそうだ
  • 韓国国会の情報委員会で与党側の幹事を務める議員:米朝首脳会談に向けた前向きなサインと、橋の開通という中朝関係の行事の2つの目的があると推測(韓国の亜洲経済による)
  • 聯合ニュース:トランプ米大統領が年内の米朝首脳会談をめざすなか、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を前にした訪中として注目される

聯合ニュースによると、ここ最近、ネット上では金氏が亡くなったという情報が広がり、韓国の情報機関が23日にこれを否定していました。聯合ニュースは、今回の訪中が健在ぶりをアピールすることにもなりそうだと伝えています。

i 訪問の狙いについての見方は、いずれも報道や韓国の議員によるもので、中国や北朝鮮の発表ではありません。
写真の出典

アイキャッチ・本文の新鴨緑江大橋:撮影 Ajew・CC BY-SA 4.0・ウィキメディア・コモンズ(2016年9月撮影。アイキャッチは上下を切り抜き、文字を重ねています)

新華社の記事の画面:新華網を10月24日に撮影し、冒頭部分を切り出し

生活・仕事にどう効くか

  • 丹東への旅行:24日は市内で交通規制と警備が敷かれたと共同通信・時事通信が報じた。新華社によると金氏は同じ日に丹東を離れたが、規制が解かれたという発表は確認できていない
  • 米朝首脳会談との関係:新華社と中国外務省の発表に、米朝首脳会談への言及はない。つながりを指摘しているのは、報道と韓国の議員の見方まで

結局どうすればよいか

  • 丹東など中国へ行くときは、外務省の海外安全ホームページで中国の注意喚起を確かめる。「軍事禁区」「軍事管理区」と表示された場所は、許可なく立ち入ったり撮影したりできない(外務省の注意喚起)
  • 訪問の続報は、新華社と北朝鮮の朝鮮中央通信の発表で確かめる

公式出典

更新履歴

  • 2026年10月25日 初版を公開(10月24日の新華社・中国外務省の発表にもとづく)

※本記事は2026年10月25日午前0時すぎ(日本時間)時点で、新華社・中国外務省・中国の駐北朝鮮大使館・日本の外務省が公表している情報と、出どころを示した報道にもとづきます。北朝鮮の朝鮮中央通信は、同じ時点でこの訪問を伝えていません。今後の発表で内容が変わる可能性があります。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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