建築条件付き土地の広告に参考プランを載せる場合は、販売する土地の価格と、プランどおりに建てる場合の建築代金・別途費用を分けて表示します。土地と建物の総額だけを大きく見せると、建売住宅を買うつもりで問い合わせた人に、土地売買と建築請負の説明からやり直すことになります。
土地売買と建築請負
建築条件付き土地では、売主または売主が指定する施工者との建築請負契約が一定期間内に成立することを条件として、土地を売買します。契約は、土地の売買契約と建物の建築請負契約に分かれます。広告で取引の対象として示すのは建築条件付きの土地です。
不動産の表示に関する公正競争規約第6条は、建築条件付き土地の広告で参考プランを載せる場合に、広告開始時期の制限に関する第5条を適用しないための要件を定めています。指定の表示事項は見やすい位置、文字の大きさと色で示し、土地取引に必要な表示事項も揃えます。

写真の出典
「建物参考プランあり」と図面に書いてあっても、価格表に土地の金額しかない場合があります。掲載を頼まれた時点で建築代金と追加費用の明細を取り寄せ、対象区画とプランの版を確認します。別区画の見積書を使うと、同じ間取りに見えても工事の前提や費用がずれることがあります。
参考プランの表示事項
| 確認する項目 | 表示・確認のしかた |
|---|---|
| 取引の対象 | 建築条件付き土地であることを示す |
| 請負契約の期限 | 設計協議に必要な期間を考慮した期限を示す |
| 条件が成就しない場合 | 土地売買契約の解除と、受領した金銭の全額を遅滞なく返還する旨を示す |
| 参考プラン | 設計の一例であり、採用するかは購入者が自由に決められることを示す |
| プランの費用 | 建築代金、別途必要な費用の内容と金額を示す |
請負契約の期限は、広告担当が定型文に合わせて決める項目ではありません。規約では、参考プランの採否を問わず、購入者が希望する設計を協議するのに必要な期間を経た日以降に設定される期限を示すよう求めています。売主側が確定した期限と、広告・契約書案の起算日が揃っているかを見ます。
条件が成就しない場合については、土地売買契約が解除され、受領した金銭が名目にかかわらず全額、遅滞なく返還される旨を示します。「詳細は担当まで」にまとめると、広告上で条件を読み取れません。何をいつまでに決める契約なのかと、成立しなかった場合の扱いを、購入者が同じ画面で読めるようにします。
価格欄と記載見本
広告の記載見本(架空例)
建築条件付き土地 土地価格2,400万円
参考プラン(採用は任意) 建築代金1,980万円(税込)
別途必要な費用 外構工事費88万円(税込)
請負契約の期限(例) 土地売買契約締結から3か月以内
期限までに条件が成就しない場合は土地売買契約を解除し、受領した金銭は全額、遅滞なく返還します。
上の金額は入力方法を示す架空例です。土地の販売価格を先に置き、参考プランの建築代金と、建築代金に含まれない費用の内訳をプランのそばに並べています。たとえば外構工事が別途必要なら、何の費用かと金額を確認します。必要な費用の見積もりが揃わないときは、担当者に確認し、情報が揃うまでプラン付きの公開を保留します。
追加費用を別に示すときは、同じ工事を建築代金と別途費用の両方で数えていないか、税込・税別の前提が揃っているかも確認します。土地価格だけを更新した場合も、プランの費用欄の数字を変更する必要があるかを、見積書の版と突き合わせます。参考プランが複数ある場合は、それぞれの図と見積もりが一対一で対応するようにします。
見本は価格・条件欄の一例です。土地取引に必要な所在地・面積などの表示は別途揃えます。3か月は例示で、規約が一律に定める期間ではありません。
ポータル公開前の確認
- 物件種別 一覧・詳細ともに建築条件付き土地として表示されるかを確認する。
- 価格 土地価格が分かり、建築代金と別途必要な費用をプランの近くで読めるかを見る。
- 契約条件 請負契約の期限、条件が成就しないときの解除と返還、プラン採用の自由が分かるかを確かめる。
- 図面 参考プランと現況の土地が区別できるかを確認する。画像の切り抜きや一覧の省略で、建売住宅のように見えないかも見る。
首都圏不動産公正取引協議会は、完成予想図や間取り図を大きく載せたり、土地と建物の総額を大きく見せたりすると、建売住宅と誤認されるおそれがあると解説しています。総額の数字が合っていても、一覧で土地と建物の区別が消えていれば、表示の組み方を見直します。
私は、参考プランを作る担当者から、図面と一緒に版番号付きの見積書を受け取る形が使いやすいと見ています。図面だけ更新されて費用欄が古いままになるのを見つけやすくなるからです。差し替えたら、土地価格、プランと費用、契約条件をスマホの公開ページで順に読み直します。
資金計画に不安がある購入者は、広告の価格欄を見て、土地以外にどの費用が掛かるかを判断します。建築代金を土地価格と同じ行に押し込むと、どちらに外構が含まれるのか読み取りにくくなります。見積書の項目名と広告の呼び方を揃え、購入者からの費用の質問に営業担当が同じ内訳で答えられるようにします。
土地の販売図面や参考プランをポータルへ入稿するときは、元資料と掲載先ごとの項目を揃えておきます。
\掲載する項目とお渡しいただく資料/
出典
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