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足立区 冠水 どこが危ないの?

国が道路冠水注意箇所として名前を出しているのは、東京都内に153か所。そのうち足立区は7か所です。

数だけなら、八王子市の12か所や練馬区・大田区の10か所より少なくなります。ただ、7か所の標高を1つずつ引いてみると、ほかの区とはっきり違う並びになりました。

7か所とも、標高2メートルより下です。いちばん低い千住旭町は、海面より低いマイナス0.3メートルでした。

この記事でわかること

  •  国の道路冠水注意箇所は東京都153か所、足立区は7か所
  •  7か所の標高は -0.3メートルから1.9メートル。2メートルを超える場所がない
  •  東京都は令和8年3月25日に、足立区を含む区域を内水の浸水想定区域に指定した
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箇所数は国土交通省 関東地方整備局「道路冠水箇所リスト【東京都】」(令和8年6月15日更新)を1行ずつ数えたものです。番号1から153まで、欠番も重複もありませんでした。標高は国土地理院の住所検索と標高データで、リストの地先名の町丁を引いています。
目次

7か所のうち4か所が「千住」です

東京都の道路冠水注意箇所153か所を区市別に数えた図
八王子市が12か所で最多。足立区は7か所です

都内で最も多いのは八王子市の12か所。次が大田区・板橋区・練馬区の10か所です。足立区は7か所で、世田谷区・江東区・荒川区・日野市と並びます。

場所 名称 種別 標高
千住東一丁目 掃部宿(かもんじゅく)アンダーパス 都道 0.2m
千住旭町 千住東336号線 区道 -0.3m
千住旭町 千住東135号線 区道 -0.3m
千住関屋町 千住東265号線 区道 1.1m
栗原2〜4丁目 栗原立体交差(栗原アンダーパス) 区道 1.6m
栗原3丁目 かんかん踏切 区道 1.6m
加平3丁目〜谷中5丁目 加平谷中トンネル 区道 1.9m

千住に4か所、栗原に2か所、加平から谷中へ抜けるトンネルが1か所。区の南の端に寄っています。

種別を見ると、都道が1つで、残る6つは区道です。国道は1つもありません。大田区は10か所のうち4つが国道でしたから、管理している相手がまるきり違います。

「足立区 冠水 栗原」「足立区 冠水 トンネル」で検索する人がいます。栗原は96番と97番、トンネルは99番の加平谷中トンネルのことで、どちらも国のリストに名前が載っている場所です。

高架の下をくぐる鉄道の線路と、その先に続く街並み
高架の下をくぐる鉄道の線路と、その先に続く街並み(写真: Pexels)

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

緊急脱出用ハンマー シートベルトカッター付(JIS規格適合品)

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

キーホルダー型 LEDライト(充電式・小型)

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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いちばん高いところで1.9メートルでした

足立区の道路冠水注意箇所7か所の標高を海面0メートルの線とあわせて並べた図
7か所とも2メートル未満。千住旭町は海面より下でした

7か所の標高を低い順に並べると、千住旭町の2か所が-0.3メートル、千住東一丁目が0.2メートル、千住関屋町が1.1メートル、栗原の2か所が1.6メートル、加平谷中トンネルの加平側が1.9メートルです。

幅にして2.2メートル。いちばん高い場所と低い場所の差が、大人の身長ほどしかありません。

アンダーパスは「まわりより低い」から水がたまります。ところが足立区では、まわりもまた低いのです。

練馬区の10か所は、全部28メートルより上でした

同じ東京都で、先に調べた練馬区と並べてみます。練馬区の10か所は28.0メートルから47.9メートル。20メートルを下回る場所は1つもありませんでした。

足立区は-0.3メートルから1.9メートル。2つの区の数字は、1つも重なりません。

練馬区は武蔵野台地の上にあって、線路や幹線道路をくぐるために掘り下げた箱だけが低くなっています。だから箱から出れば、そこはもう高いところです。

足立区はその逆で、箱から出ても低いままです。同じ「アンダーパスが冠水する」という一言でも、起きていることは別物になります。

区にそもそも高い場所がありません

足立区は、区の地勢についてこう書いています。

区内は全体的に平らで、人工的に築かれた荒川の堤防や公園内の丘以外に丘らしい高地はほとんどありません

区長のコラムには、もっと具体的な数字が出てきます。区内に1,236基ある「ロケット型消火器格納箱」に海抜表示のシールを貼っていて、北千住の方向から区役所へ歩くと「海抜0メートル」の表示が続く、と。

区内では舎人(とねり)周辺が比較的高いのですが、それでもおよそ4メートル

区は四方を川に囲まれています。南に隅田川、西に荒川と新芝川、北に毛長(けなが)川、東に中川・綾瀬川・垳(がけ)川。区のいちばん南の端は、千住関屋町の先にある常磐線の隅田川鉄橋です。国のリストの100番、千住関屋町と同じ場所になります。

広い川沿いの遊歩道と、その先に架かる長い橋
広い川沿いの遊歩道と、その先に架かる長い橋(写真: Pexels)

東京都が3月に、内水の区域を指定しました

足立区は宅地建物取引業者向けに、水防法にもとづくハザードマップがあるかどうかを表で公開しています。洪水は「該当」、高潮も「該当」。内水氾濫は「非該当」です。

ただ、その下にこう書き足されています。

なお、令和8年3月に東京都が水防法第14条の2で定める「雨水出水浸水想定区域」を指定しました

東京都下水道局の資料で日付まで確かめられます。足立区が入るのは中川・綾瀬川圏域で、指定されたのは令和8年3月25日。関係するのは足立区・葛飾区・江戸川区の3区です。前提にした雨は1時間最大153ミリ、24時間で690ミリでした。

区の表が「非該当」のままなのは、指定より前に作られたからです。区はハザードマップの更新を令和8年10月ごろに予定していると書いています。今は都の区域図を見ることになります。

同じページには、造成宅地防災区域・土砂災害警戒区域・津波災害警戒区域が区内に1つも無いことも書かれています。足立区で説明される災害の種類は、水に寄っているということです。

\自分の住所の色を確かめる/

足立区の洪水・内水・高潮ハザードマップを見る ›

荒川・利根川・江戸川・中川・綾瀬川・芝川と内水・高潮の8本立て

この住所は浸水しやすい場所ですか?

住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。



この住所は浸水しやすい場所ですか

洪水・内水・高潮・土砂で、見る資料はそれぞれ別に置かれています。1枚ずつ確かめるのは手間なので、住所を入れるだけでまとめて確認できるページを用意しています。

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災害リスク診断で自分の住所を調べる ›

登録不要・無料。ハザードマップの指定と地盤の強さが出ます

8月に国が全国のアンダーパスを点検しています

令和8年8月の全国緊急点検で調べた直轄国道102か所の地方整備局別の内訳
千葉の事案を受けた緊急点検。102か所のうち3か所で異常が見つかりました

令和8年8月13日、国道16号の千葉市中央区村田町のアンダーパスが冠水し、車に乗っていた人が亡くなりました。国土交通省によると、原因は非常用電源設備の不作動。停電したときに非常用電源が立ち上がらず、排水ポンプが動いていませんでした。

8月14日から全国の直轄国道102か所が点検され、3か所で異常が見つかっています。関東地方整備局の対象は48か所で、村田町を除いて異常はありませんでした。

ただし、足立区の7か所に直轄国道は1つもありません。この点検では1か所も見ていないことになります。見ているのは東京都と足立区です。

もし車で水に入ってしまったら

水に入ってしまった車から出るまでの手順
水深30センチほどでドアは開かなくなります。割るのは横の窓です

たまった水は上から見ると平らなので、入るまで深さが分かりません。足立区のように周囲も低い場所では、引きはじめるまでの時間も長くなります。

JAF(ジェイエーエフ)のテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほとんど同じでした。止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。割れるのは横の窓です。フロントガラスは合わせガラスなので、脱出用ハンマーでも割れません。

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水深がひざ下でも、流れがあれば大人でも歩けなくなります。50センチより深いときは、無理に移動せず、高いところで助けを待つほうが安全です。

\何センチでドアが開かなくなるのか/

JAFの実験の中身を読む ›

窓を割れたのは脱出用ハンマーだけでした

ほかの市はどうなっているか

同じ手順で、ほかの市区も1つずつ調べています。同じ資料でも、出てくる答えは場所ごとに変わります。

この記事のまとめ

足立区で道路が冠水しやすい場所として国が名前を出しているのは7か所。千住に4か所、栗原に2か所、加平から谷中へ抜けるトンネルが1か所です。都道1つを除いて、あとは全部区道でした。

7か所の標高は-0.3メートルから1.9メートル。練馬区の10か所が28メートルから47.9メートルだったのと、数字が1つも重なりません。箱を出れば高くなる区と、出ても低いままの区があります。

公式出典

  • 国土交通省 関東地方整備局「道路冠水箇所リスト【東京都】」153か所(令和8年6月15日更新)
  • 国土交通省「国道16号村田町アンダーパス冠水事案を踏まえた緊急点検結果及び今後の取組について」別紙1(令和8年8月21日)
  • 東京都下水道局「中川・綾瀬川圏域 雨水出水浸水想定区域図」(指定 令和8年3月25日)
  • 足立区「宅地建物取引業法施行規則の改正に伴う洪水・内水・高潮ハザードマップの取り扱いについて」「洪水・内水・高潮ハザードマップ(令和4年4月改訂)」「区の地勢・面積」「海抜表示をみかけませんか?」
  • 国土地理院 住所検索API・標高API
  • JAF ユーザーテスト「水深何cmまでドアは開くのか」「何を使えば窓が割れるのか」

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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