MENU
お役立ち記事
【近日公開】AIが物件資料からSUUMO・at homeの入稿文を作成「入稿メイト」|先行登録受付中(無料)

中国地方の活断層/30年50%の中身

中国地方の活断層と30年確率50%の意味を解説する記事のアイキャッチ画像

「中国地方は大きな活断層が少ないから、地震も少ない」。そう思って地震本部の地域評価を開くと、最初に出てくる数字は今後30年以内50%です。しかも、断層が少ないと説明される北部だけで40%。個別の断層を足した数字には見えません。

理由は、地域評価が地図に太い線で描ける主要活断層だけを数えていないからです。地表に明瞭な痕跡を残しにくい地震、短い活断層、最近の地震活動も含めて、中国地域でM6.8以上が起きる可能性を評価しています。

この記事でわかること

  •  中国全域は30年で50%、北部40%、東部2〜3%、西部14〜20%
  •  安芸灘は0.1〜10%、宍道は解釈によりほぼ0〜0.003%または0.9〜6%
  •  50%は自宅の確率ではなく、住所の揺れや建物は別に見る
i
地域評価は2016年公表の第一版、確率の算定基準日は2026年1月1日です。山崎断層帯など一部の個別評価は2026年8月28日に改訂されています。異なる評価の数字を足し算しません。
目次

中国地方の活断層は30年で50%

地震調査研究推進本部の長期評価結果一覧では、中国地域の活断層でM6.8以上の地震が今後30年以内に発生する確率を、中国全域で50%としています。区域別では北部40%、東部2〜3%、西部14〜20%です。

中国地域の活断層でM6.8以上の地震が30年以内に起きる確率。全域50%、北部40%、東部2から3%、西部14から20%
地震本部の中国地域の長期評価をもとに作成
区域 30年確率 読み方
中国全域 50% 5県のどこかで起きる確率。各住宅の確率ではない
北部 40% 鳥取・島根を含む区域。活断層は少ないが地震活動は比較的活発
東部 2〜3% 岡山を含む区域。地表に痕跡が出にくい地震も含む
西部 14〜20% 広島・山口を含む区域。陸域と海底の断層を含む

50%は「30年以内に中国地方の半分が揺れる」という意味でも、「中国地方に住む人の半分が被災する」という意味でもありません。評価対象の中国地域内で、M6.8以上の地震が少なくとも1回発生する確率です。震源から離れた場所の揺れは、距離、地盤、建物の条件で変わります。

必要量から逆算してそろえるもの

早見表の数字をそのまま買い物に落とすと、こうなります。全部を今そろえる必要はなく、水とトイレの2つが先です。

白神山地の5年保存水 2L×6本

白神山地の5年保存水 2L×6本

飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。

非常用給水バッグ 5L/10L 4個セット(折りたたみ)

非常用給水バッグ 5L/10L 4個セット(折りたたみ)

水は1L=1kgです。20Lタンクは20kgになって手では運べません。小さい袋に分けて何回かに分けるほうが、実際には水を確保できます。

アイリスオーヤマ カセットボンベ 250g×12本

アイリスオーヤマ カセットボンベ 250g×12本

ボンベ1本で約60〜90分。4人家族の1週間分でおよそ6本が目安です。多めに持ってローリングストックにすると、鍋物などで日常的に消費できます。

Anker Zolo Power Bank 20000mAh 45W(USB-Cケーブル内蔵)

Anker Zolo Power Bank 20000mAh 45W(USB-Cケーブル内蔵)

災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。

※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。

北部40%は「地図に線が多い」からではない

北部区域には鳥取県の鹿野-吉岡断層、島根県松江市の宍道(鹿島)断層などがあります。しかし地震本部は、北部を「活断層は少ないが、地震活動は比較的活発」と説明しています。1943年鳥取地震は鹿野-吉岡断層が活動したM7.2の地震でした。

鹿野-吉岡断層は鳥取市鹿野町から吉岡温泉町を経て滝山へ延びる約26kmの横ずれ断層です。最新活動が1943年と新しいため、個別評価の30年確率はほぼ0%です。それでも北部区域全体は40%。ここに、個別断層と地域全体の数字を同じものとして読めない理由が表れています。

!
「個別断層がほぼ0%」と「区域が40%」は矛盾ではありません。前者はその断層が固有規模で動く確率、後者は区域内の短い断層や地表に痕跡が出にくい地震も含む確率です。

個別では安芸灘0.1〜10%が最大

地震本部の個別評価で幅の上限が大きいのは、広島県江田島市沖から山口県岩国市沖に延びる安芸灘断層帯です。長さは約26km、想定規模はM7.2、30年確率は0.1〜10%。上限が3%以上のSランクで、現在の情報では幅を狭くできていません。

次に注意したいのが松江市の宍道(鹿島)断層です。約21km以上、想定M7.0以上。最新活動が奈良時代以後、鎌倉時代以前だったとみるケースでは30年確率はほぼ0〜0.003%ですが、約5900年前以後、約3700年前以前だったとみるケースでは0.9〜6%になります。同じ断層で数字が大きく違うのは、最後に全体が動いた時期を1つに確定できていないためです。

中国地方の主な活断層の想定規模と30年以内の地震発生確率の比較
確率は幅があり、不明は0%を意味しない
断層・区間 主な場所 想定規模 30年確率
安芸灘断層帯 広島・山口沖 M7.2程度 0.1〜10%
宍道(鹿島)断層 松江市 M7.0程度以上 ほぼ0〜0.003% または 0.9〜6%
菊川断層帯 中部区間 下関市付近 M7.6程度 0.1〜4%
周防灘断層帯 主部区間 防府市南方沖〜国東半島北西沖 M7.6程度 2〜4%
岩国-五日市断層帯 岩国区間 広島南西部〜周南市 M7.6程度 0.03〜2%
鹿野-吉岡断層 鳥取市 M7.2程度 ほぼ0%

確率だけを大きい順に並べても、住んでいる場所の危険度にはなりません。安芸灘断層帯や周防灘断層帯は海底にあり、広島湾-岩国沖断層帯は最新活動時期と平均活動間隔が不明です。陸上に線が見えない場所でも、沿岸部では海底断層からの距離を確認する必要があります。

広島・山口は海底の断層も見る

広島県南西部から山口県東部では、陸上の岩国-五日市断層帯だけを見ると抜けがあります。海側には安芸灘断層帯、広島湾-岩国沖断層帯があり、さらに山口県防府市の南方沖から大分県国東半島北西沖へ周防灘断層帯が延びます。

広島湾-岩国沖断層帯は約38km、全体が動く場合はM7.5程度と評価されていますが、長期確率は不明です。周防灘断層帯の主部区間は約44km、M7.6程度、30年確率2〜4%。秋穂沖断層区間はM7.1程度ですが、活動履歴の資料が少なく確率は不明です。

「不明」は、危険が無いという判定ではありません。平均活動間隔や最新活動時期を計算できるだけの資料が足りない状態です。地震本部のXランクも同じ意味で、0%とは区別されています。

山崎断層帯は2026年8月に数字が変わった

岡山県東部から兵庫県へ延びる山崎断層帯・那岐山断層帯は、中国地方と関西の境をまたぎます。2026年8月28日の再評価で、山崎断層帯主部の北西部区間は想定M7.8程度、30年確率0.2〜2%のA*ランクになりました。南東部区間はM7.3程度、ほぼ0〜0.005%です。

一方、中国地域全域50%という地域評価は2016年公表の第一版です。新しい個別評価が出たからといって、50%に2%を足すことはできません。地域評価にはもともと個別断層の確率や地表に出にくい地震の確率が組み込まれており、算定方法も違います。

50%を自宅の確率に読み替えない

個別断層の確率と中国地域全体50%で数えている範囲の違い
地域評価は短い断層や地表に痕跡が出にくい地震も含む

活断層図は、地表のずれを生む場所を知るための地図です。しかし、自宅がどれくらい揺れるかは断層線までの距離だけでは決まりません。柔らかい地盤では揺れが増幅し、同じ市内でも震度の出方が変わります。建物の築年、耐震改修、家具の固定でも被害は変わります。

国土地理院の1:25,000活断層図は、空中写真や詳細な標高データから地形に現れた痕跡を読み取ったものです。原則として地形に現れていない断層は表示されません。また2万5千分の1の精度を超えて拡大しても、敷地境界のどちら側かを確定できる地図にはなりません。

\住所から活断層までの距離と揺れを一緒に見る/

災害リスク診断で調べてみる ›

洪水・津波・土砂・地盤・揺れ・活断層を同じ住所で確認できます

家で確認する順番

最初に、地理院地図や自治体の地震ハザードマップで、周辺に活断層線があるかを確認します。次にJ-SHIS(ジェイシス)の地震ハザードステーションで、住所付近の今後30年の揺れの確率と表層地盤の増幅率を見ます。最後に建物の耐震性能と室内の転倒対策を確認します。

確認するもの 分かること 分からないこと
活断層図 地表に痕跡がある断層の位置・形状 将来の発生日、自宅の震度
J-SHIS 確率論的な揺れやすさ、地盤増幅 個別地震の日時
建築確認・耐震診断 建物の構造、建築年、補強の要否 家具転倒や生活継続の準備
室内点検 家具・ガラス・備蓄の弱点 地域全体の地震発生確率

断層線から離れていても家具は倒れます。寝室の背の高い家具を外す、食器棚を固定する、感震ブレーカーを検討する、携帯トイレと水を備える。地図を見たあとに、家の中で具体的な行動へつなげることが大切です。

よくある質問

中国地方は30年以内に50%の確率で大地震が来ますか?

中国地域の活断層でM6.8以上が少なくとも1回発生する確率が50%という評価です。南海トラフや日本海側の海域地震など、別の地震を全部まとめた確率ではありません。

活断層の真上でなければ安全ですか?

安全とはいえません。断層から離れていても強い揺れは届き、軟弱地盤では増幅します。活断層図に表れにくい断層や、地表に明瞭な断層を出さない地震もあります。

確率が不明なら気にしなくてよいですか?

不明は0%ではありません。活動履歴の資料が足りず、30年確率を計算できない状態です。想定規模と位置を確認し、建物と室内の備えは進めてください。

公式出典

※2026年9月14日時点で公開されている公式評価にもとづきます。長期評価は調査の進展で改訂されます。

Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する

災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。

災害・防災の新着

もっと見る
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

コメント

コメントする

目次