日本周辺のプレートは、防災の基本図では太平洋・フィリピン海・北米・ユーラシアの4枚です。海側の2枚が陸側へ沈み込むため、日本列島の地下には複雑な力がかかります。
ただし「4枚」は唯一の固定解ではありません。詳しい研究図では、北日本をオホーツク、西日本をアムールという小プレートで表す場合があります。名前の暗記より、どの板がどこへ沈み、どの種類の地震を起こすかが重要です。
この記事でわかること
- ✓ 基本図の4枚は、海側の太平洋・フィリピン海と、陸側の北米・ユーラシア
- ✓ 太平洋は約8cm・年、フィリピン海は3〜7cm・年で日本列島へ近づく
- ✓ 地震は境界、沈み込むプレート内部、陸の浅部の3か所で起きる
この記事は2026年9月14日時点の気象庁、国土地理院、地震調査研究推進本部、防災科学技術研究所、USGS(ユーエスジーエス・米国地質調査所)の公開資料をもとにしています。
日本を囲む4つのプレート
国土地理院と気象庁の一般向け解説では、日本列島周辺を4プレートで示します。東の太平洋プレート、南のフィリピン海プレート、西日本側のユーラシアプレート、東日本側の北米プレートです。

| プレート | 区分 | 日本から見た位置 | 主な動き |
|---|---|---|---|
| 太平洋プレート | 海側 | 日本の東 | 千島・日本海溝などで西向きに沈み込む |
| フィリピン海プレート | 海側 | 日本の南 | 相模・南海トラフなどで北西側へ沈み込む |
| 北米プレート | 陸側 | 東日本側 | 太平洋・フィリピン海の上盤側 |
| ユーラシアプレート | 陸側 | 西日本側 | フィリピン海の上盤側 |
この図は位置関係を学ぶための概略です。日本列島の真下に4枚が平らに並ぶのではなく、海側の板が斜めに潜り込み、地下では複数の板が上下に重なります。
揺れた瞬間に、部屋の中で起きることを減らすもの
地震のけがの3〜5割は、屋内の家具類の転倒・落下・移動によるものです(東京消防庁)。壁にネジを打てない部屋でもできる手から並べます。
東京消防庁の実験では、L型金具で壁に直接ネジ止めするのが最も効果が高いとされています。賃貸で壁に穴を開けられない部屋での代わりがこれです。家具の両端の側板部を、できるだけ奥で突っ張ります。天井側にも強度が要ります。
突っ張り棒だけだと効きが落ちます。同じ資料が、ポール式にはストッパー式や粘着マット式の併用をすすめています。マット単独でも効果は小さいので、上の棒と2つで1組と考えてください。
お湯でも水でも作れて、袋のままおにぎりの形になります。断水すると鍋も食器も洗えません。洗い物の出ない形を先に入れておくと、水の減り方が変わります。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
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海の2枚が陸側へ沈み込む
地震本部は、太平洋プレートが陸側に対しておよそ東南東から年8cm程度、フィリピン海プレートが南東から年3〜7cm程度で日本列島へ近づくと説明しています。気象庁はまとめて年数cmとしています。
太平洋プレートは千島海溝・日本海溝で陸側の下へ、伊豆・小笠原海溝ではフィリピン海プレートの下へ沈み込みます。フィリピン海プレートは相模トラフ、駿河トラフから南海トラフ、南西諸島海溝で陸側の下へ入ります。
年8cmなら毎年8cmの地震が起きる、という意味ではありません。プレートは動き続け、境界の固着部分に変形が蓄積し、急なずれとして解放されることがあります。
4枚なのに3枚とも書かれる理由
一般向け資料には「4つのプレート」と「最低3つのプレート」の両方があります。矛盾に見えるのは、陸側をどこまで別の板として数えるかが研究モデルと図の目的によって違うためです。

地震本部は、西日本の陸側をユーラシア、北日本をオホーツクとし、オホーツクを北米プレートの一部とする説もあると説明しています。西日本をアムールプレートに分ける研究もあります。
国土地理院の研究報告も、日本列島の大陸側がユーラシア・北米に属する基本モデルに加え、アムール・オホーツクの存在と境界には複数の説があるとしています。したがって「教科書が間違い」ではなく、広域の基本図と細かな運動モデルの粒度が違います。
プレート境界で起きる地震
海側プレートと陸側プレートの境界が強く固着すると、沈み込む板が陸側を引きずります。耐えられなくなった部分が急にずれると、プレート境界地震になります。
広い断層面が動く海溝型地震はM8〜9級まで大きくなることがあり、海底の上下変動が大きいと津波を起こします。2011年東北地方太平洋沖地震は日本海溝側、南海トラフ地震はフィリピン海プレートと陸側の境界で起きるタイプです。

沈み込むプレート内部でも起きる
境界面だけでなく、沈み込んだ太平洋プレートやフィリピン海プレート自体が割れて地震になることがあります。スラブ内地震、海洋プレート内地震などと呼ばれます。
気象庁は、昭和三陸地震、1993年釧路沖地震、1994年北海道東方沖地震をこの例に挙げています。震源が深い場合は、震央から離れた場所まで揺れが伝わることがあります。
読者
海溝の真上ではない場所なら、海のプレートは関係ない?
地下へ斜めに沈み込むため、海溝から陸側へ離れた場所の下にも海洋プレートがあります。震央の位置だけで地震タイプは決められません。
陸の浅い活断層でも起きる
陸側プレートの内部に伝わった力で、浅い地殻の断層がずれる地震もあります。阪神・淡路大震災を起こした1995年兵庫県南部地震、2016年熊本地震などがこのタイプです。
プレート境界地震より規模が小さいことが多くても、生活圏の真下に近い浅い場所で起きるため、局地的に強い揺れと大きな建物被害を生むことがあります。「4枚の境界線から離れているから安全」とは言えません。
地域ごとに関わる境界が違う
| 地域 | 主に注目する境界・構造 | 想定する主な地震 |
|---|---|---|
| 北海道・東北の太平洋側 | 千島海溝・日本海溝 | 境界地震、太平洋プレート内地震、津波 |
| 関東 | 日本海溝・相模トラフ、地下で重なる2海洋プレート | 境界・プレート内・浅い地殻内 |
| 東海〜九州太平洋側 | 駿河トラフ・南海トラフ・日向灘 | フィリピン海プレート境界、プレート内、津波 |
| 内陸・日本海側 | 陸側プレート内部、日本海東縁部 | 活断層などの浅い地震、日本海側の津波地震 |
日本全国に同じ一枚の危険が重なるのではありません。海溝・トラフからの距離、断層、震源の深さ、表層地盤、建物で揺れと被害が変わります。
世界の中で日本がどこにあるかは、環太平洋火山帯/リング・オブ・ファイアで太平洋の周囲から確認できます。
4枚を覚えた後に見る地図
プレート図は地震が多い理由を説明しますが、住所ごとの震度や建物被害を直接示しません。次に見る地図を縮尺順に変えます。
| 縮尺 | 見るもの | 分かること |
|---|---|---|
| 日本周辺 | プレート・海溝・震源分布 | 地震の大きなタイプ |
| 都道府県・市区町村 | 活断層・想定震度・津波 | 地域で想定される現象 |
| 住所付近 | 表層地盤・液状化・浸水 | 敷地周辺の弱点 |
| 建物・室内 | 耐震年代・家具・備蓄 | 被害を減らす具体策 |
よくある質問
日本の4つのプレートの覚え方は?
海側は「太平洋・フィリピン海」、陸側は「北米・ユーラシア」と2枚ずつに分けます。東から太平洋、南からフィリピン海が沈み込む位置まで一緒に覚えると、名前だけより役立ちます。
オホーツクプレートは5枚目なのですか?
北米プレートの一部として扱う基本図と、オホーツクを独立した小プレートとして扱う研究モデルがあります。数え方の粒度が違うため、単純に5枚目を足すとは限りません。
4つのプレートの境目はどこですか?
日本海溝、千島海溝、相模トラフ、南海トラフなどが代表です。陸側プレート同士の境界は日本海東縁や糸魚川静岡構造線付近などに諸説があり、細い一本線として確定していません。
公式出典
- 気象庁「地震発生のしくみ」
- 国土地理院「地震国 日本列島のしくみ」
- 地震調査研究推進本部「用語集」
- 地震本部「プレートテクトニクスと地震の起こるところ」
- 国土地理院「日本列島とその周辺のプレート運動」
- 防災科研J-SHIS「海溝型地震と活断層型地震」
- USGS「Seismicity of the Earth 1900–2007, Japan and Vicinity」
※2026年9月14日確認。4プレートは一般的な防災解説の基本モデルです。小プレートの帰属と陸側境界の位置には複数の説があります。
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