🗨️「税理士の仕事はAIでなくなる?」
数字はむしろ逆です。登録している税理士は5年で約3,100人増、試験を受ける人も2020年度の約2.7万人から3.6万人へ。電子申告で減ったのは紙の申告書のほうでした。
[AI] この記事の要点
2026年11月6日 発表
- 税理士として働いている人
- 税理士試験を受けている人
- 税理士事務所で働いている人
税理士の仕事がAIでなくなる、とは今の国の数字からは言えません。税理士の登録者は2026年3月末で82,513人と毎年増え、税理士試験の受験者は2020年度から2025年度の5年で36%増えました。ただし、確定申告の出し方は大きく変わり、紙の申告は4年で41.7%から22.9%に減っています。
先に結論
- ✓ 税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つは、税理士でない人は無償でもできない(税理士法2条・52条)
- ✓ 登録者は2020年度末の79,404人から2026年3月末の82,513人へ増えた。受験者も2025年度は36,320人
- ✓ e-Tax(イータックス)で増えたのは本人の申告。税理士が代理で送った申告は2021年分からずっと約2割
税理士だけができる3つの仕事
税理士の仕事のうち、法律で守られているのは3つです。税理士法2条は、他人の求めに応じて行う「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」を税理士業務と定めています。そのうえで52条が、税理士又は税理士法人でない者は税理士業務を行ってはならない、と決めています。
| 仕事 | 中身 | 税理士以外は |
|---|---|---|
| 税務代理 | 税務署への申告や、税務調査での主張を代わりに行う | できない |
| 税務書類の作成 | 申告書など税務署に出す書類を作る(電子データを含む) | できない |
| 税務相談 | 申告のための税額の計算について相談に乗る | できない |
| 記帳の代行・財務書類の作成 | 帳簿をつける、決算書を作る(2条2項の付随業務) | できる |
国税庁は国税庁レポート2026で、この3つは「たとえ無償であっても」税理士でない者は行ってはならない、と書いています。お金を取らなくても、他人の申告書を代わりに作ることはできません。
逆に、帳簿をつける仕事は独占ではありません。2条2項は、記帳の代行や財務書類の作成を「税理士業務に付随して」行える仕事として別に書いています。資格がなくても仕事にできる部分です。他の士業との比べ方はAI時代 資格/残るのは独占業務にまとめました。
AIが申告書を作れるようになったら、税理士はいらなくなるんじゃない?
自分の申告書を自分で作るのは、AIが出てくる前から自由なの。法律が止めているのは、他人に頼まれて代わりに作ること。そこは今も税理士の仕事のままよ。
AIを自分の側に置くなら、最初の1冊
3冊とも入口が違います。手が止まっている場所で選んでください。
最初の1円までがいちばん短い本です。第1章がLINEスタンプ作りから始まるので、何から触ればいいか分からずに止まっている段階なら、ここから手が動きます。巻末の20ジャンル一覧がそのままアイデア帳になります。
自分の経験や知識を有料記事にして売る型を、集客から書き方まで通しで扱っています。AIの章は8章のうち1章だけで、残りは「何を誰に売るか」の設計です。売る場所をnoteに決めた人向け。
AIの話は出てきません。2023年刊で、売るものを決める・商品にする・集客する・売る、という土台だけを会話形式で扱います。AIの手順書を読んでも手が止まる人は、たいていここが空いています。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
税理士の登録者数の推移
税理士の数は、国税庁の「税理士制度」のページに日本税理士会連合会の調べとして年度末の人数が載っています。2026年3月末の人数は国税庁レポート2026の値です。
| 年度末 | 登録者数 | 前年から |
|---|---|---|
| 2010年度 | 72,039人 | — |
| 2015年度 | 75,643人 | — |
| 2020年度 | 79,404人 | — |
| 2021年度 | 80,163人 | +759人 |
| 2022年度 | 80,692人 | +529人 |
| 2023年度 | 81,280人 | +588人 |
| 2024年度 | 81,696人 | +416人 |
| 2025年度(2026年3月末) | 82,513人 | +817人 |
ChatGPTが公開された2022年11月をはさんでも、登録者は毎年400〜800人ずつ増えています。直近の1年は+817人と、この5年でいちばん大きな増え方でした。税理士法人も2026年3月末で5,287社あります。
税理士試験の受験者数
次に、これから税理士になろうとする人の数です。国税庁の税理士試験の結果発表から、実際に受けた人の数(実人員)を並べました。
| 年度 | 受験者数 | 5科目に到達した人 |
|---|---|---|
| 2019年度 | 29,779人 | 749人 |
| 2020年度 | 26,673人 | 648人 |
| 2021年度 | 27,299人 | 585人 |
| 2022年度 | 28,853人 | 620人 |
| 2023年度 | 32,893人 | 600人 |
| 2024年度 | 34,757人 | 578人 |
| 2025年度 | 36,320人 | 527人 |
受験者は2020年度の26,673人を底に増え続け、2025年度(第75回)は36,320人でした。ChatGPT公開前の2022年度と比べても25.9%増です。2026年度(第76回)の受験申込者は45,954人で、前年の45,517人を上回りました。第76回の結果は11月6日時点でまだ発表されていません。
一方で、5科目すべてに届いた人は2019年度の749人から2025年度の527人へ減っています。受ける人は増えても、試験だけで税理士の資格に届く人は年500人台です。税理士になる道は試験の合格のほか、科目の全部免除、弁護士・公認会計士の資格もあります(税理士法3条)。登録者が年に800人増えたのは、この複数の道を合わせた結果です。

出典
TAKA@P.P.R.S / Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0)2025年度の受験者のうち、41歳以上は11,632人で全体の32.0%でした。経理など別の仕事をしながら科目を積み上げる人が多い試験です。経理の求人と希望者の数は経理 AI なくなる/求人は減り希望者は増えたで並べています。
e-Taxで減ったのは紙と会場
「AIや電子申告で、税理士に頼む人が減っているのでは」という見方もあります。国税庁の令和7年分の確定申告状況には、所得税の確定申告書を誰がどう出したかの内訳が載っています。

出典
国税庁「令和7年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」参考資料1(表7)の構成比から作図。四捨五入のため合計が100%にならない年がある2025年分の確定申告は2,353万人。そのうち77.1%がe-Taxで出しました。増えたのは、本人が自宅などから送った申告で、2021年分の442万人から2025年分の949万人へ2.1倍です。うち497万人はスマホから送っています。
税理士が代理で送った申告は、2021年分の480万人から2025年分の505万人へ5.1%増えました。割合は21.0%から21.5%で、5年分ずっと約2割です。e-Taxで置き換わったのは紙の申告と税務署の会場で、税理士の代理送信は減っていません。なお、税理士が紙で出した申告は「紙で提出」に入るため、税理士が関わった申告の全部ではありません。

出典
Nori Norisa / Wikimedia Commons(CC BY 4.0)国税庁は「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション」で、確定申告に必要なデータを自動で取り込み、数回のクリック・タップで申告が完了する仕組みを目指すとしています。所得税申告のe-Tax利用率は2025年度に77.4%で、2026年度末の目標は80%です。
私は、AIと電子申告で減っていくのは、給与や年金、医療費控除だけの単純な申告を紙で書く手間と、帳簿をつける作業だと見ています。どちらも税理士の独占ではない部分で、本人がスマホで済ませる流れはすでに数字に出ています。会社でAIを入れても仕事がすぐには減らない理由はAIを入れたのに仕事が減らないのはなぜ?に、「何割の仕事が奪われるか」の推計の違いはAI 仕事 奪われる 何割/49%と7%の差に書きました。
「税理士はAIでなくなる」と検索した人に、数字で返せる答えはここまでです。税理士の数も、目指す人の数も増えています。なくなりつつあるのは税理士ではなく、紙の申告書を税務署の会場で書く光景のほうです。
よくある質問
Q. 税理士の仕事はAIでなくなりますか。
A. 国の数字からは言えません。税理士の登録者は2026年3月末で82,513人と毎年増えており、税理士試験の受験者も2025年度は36,320人と5年で36%増えました。税務代理・税務書類の作成・税務相談は、税理士法52条で税理士でない人には認められていません。
Q. AIに奪われやすいのは税理士のどの仕事ですか。
A. 法律で守られていない記帳の代行や財務書類の作成(税理士法2条2項の付随業務)と、本人が自分で出せる単純な申告です。本人が自宅などからe-Taxで出した申告は、2021年分の442万人から2025年分の949万人に増えました。
Q. e-Taxが広がって、税理士に頼む人は減りましたか。
A. 国税庁の集計では、税理士が代理でe-Tax送信した所得税の確定申告は2021年分の480万人から2025年分の505万人に増え、割合も約2割のままです。減ったのは紙の申告(41.7%→22.9%)です。
生活・仕事にどう効くか
- 独占:税務代理・税務書類の作成・税務相談は無償でも税理士だけ。記帳の代行は独占ではない。
- 申告:本人のe-Taxは4年で2.1倍。税理士の代理送信は約2割で横ばい。
結局どうすればよいか
- 独占業務(代理・書類作成・相談)と記帳の代行を分けて仕事を見る
- 登録者数・受験者数は国税庁の公表値で確かめる
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 国税庁 令和7年度におけるオンライン(e-Tax)手続の利用状況等について(2026年11月6日発表)
- 国税庁 税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2.0-(2026年11月6日発表)
更新履歴
- 2026年11月6日 初版を公開
※本記事は2026年11月6日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。














コメント