「ラーメンのスープを飲むか飲まないかでは、どれくらい塩分に差が出るのでしょうか?」。2009年のこの質問は、いまも48,455回読まれています。
カップヌードルの公式サイトには、答えが2つ並んでいます。ひとつは「スープを残すことで、塩分摂取量はお味噌汁と同じくらいにおさえることができます。」。もうひとつは、そのすぐ下で「塩分を気にされる方におすすめの製品」とされた、塩分25%オフの「カップヌードルPRO(プロ)」です。
どちらが少ないのか。公式の栄養成分表示を引くと、定番のスープを残して2.5g、PROを完食して3.1g。買い替えるより、いつもの1個を残すほうが少ない計算でした。
日清食品
カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質さらに塩分控えめ(しょうゆ)
食塩相当量3.1gたんぱく質16.8g糖質15.1g
希望小売価格は285円(税別)。日清食品グループの公式商品ページに記載があります。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより(クリックでAmazonの商品ページが開きます)
公式の表示を並べると、こうなります
- ✓ PROのしょうゆ味は1食3.1g。内訳はめん・かやく1.5g、スープ1.6gです。
- ✓ 定番のカップヌードルは1食4.6gで、スープは2.1g。残せば2.5gになります。
- ✓ 「25%オフ」が比べている相手は、対応する定番品1食あたりの食塩相当量です。
その数字がどこにあるのかを順に見ていきます。
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12個入り。在庫と発送元は販売ページでご確認ください。
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公式サイトは、答えを2つ並べている
ブランドサイトの「健康ニーズに対する取り組み」は、塩分の項がこう始まります。
カップヌードル1食分の食塩相当量の半分はスープにふくまれています。つまり、スープを残すことで、塩分摂取量はお味噌汁と同じくらいにおさえることができます。
同じページの注記には「※味噌汁一杯分の味噌使用量は大さじ1(合わせ味噌の場合)、その塩分は約2.2gです。」とあります。そして数行下で、塩分を気にする人へPROをすすめています。残す話と買い替える話が同じページに並んでいて、どちらが少ないかは書かれていません。
数字を引くと、残すほうが少なかった

定番のカップヌードルは1食4.6gで、めん・かやく2.5g、スープ2.1g。PROのしょうゆ味は3.1gで、めん・かやく1.5g、スープ1.6gです。ここから、スープを残したときに手元に残るぶんだけを取り出すと、定番2.5g・PRO1.5g。定番でスープを残す2.5gは、25%オフのPROを完食する3.1gより少ないという並びになります。
公式の言う「味噌汁と同じくらい」も、注記の2.2gと並べれば2.5g対2.2gでほぼ言葉どおりでした。

めんにからんだぶんは残せないので、実際の差は上の計算より小さくなります。
塩は、めんとスープのどちらに入っているのか
このシリーズは、パッケージにも公式サイトにも、食塩相当量の下に(めん・かやく◯g)(スープ◯g)と入っています。内訳が出ているので、残したときの計算ができます。

スープ側が占める割合は46〜61%。定番はスープ2.1gに対してめん・かやくが2.5gで、多いのはめん側です。
熱量はもっと偏っています。定番は364kcalのうちスープが15kcalで、全部残しても4%ほどしか減りません。
もうひとつ目に留まったのが「あっさりおいしいカップヌードル」です。公式の説明は「飲み口がスッキリ」と「約8割の麺量」で、減塩とは書かれていません。実際、食塩相当量3.6gのうちスープ側は2.2gで、定番のスープ2.1gより多い数字でした。
1食で、1日の目安のどれくらいを使うのか
比べる相手は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」です。食塩相当量の目標量は18歳以上で男性1日7.5g未満・女性6.5g未満。高血圧と慢性の腎臓病の重症化予防を目的とした量は、男女とも1日6g未満とされています。世界保健機関が2012年に出した一般向けの指針は、成人1日5g未満です。
- 定番を完食=4.6g(女性の目標量6.5gの約71%)
- PROを完食=3.1g(同じく約48%)
- 定番でスープを残す=2.5g(同じく約38%)
冒頭の2009年の質問には、当時のベストアンサーが「成人の人が一日に摂取する理想の塩分量が10g前後とされていますので」と答えていました。いまの目標量はその3割ほど低い値です。
この記事は食事の指導をするものではありません。持病や治療中の制限がある方は、主治医や管理栄養士の指示に従ってください。
この商品を知ったのは、新旧を食べ比べた記事でした
運営者は買っていないので味の話はできません。中山氏がしょうゆ味の新作について書いたのは、次の一文です。
まろやかな旨味のようなものが減塩した分の差を補っている印象で、カドのとれたスープ感。塩分は控えめかもしれませんが、薄いとは感じません!
同じ記事で中山氏は、シーフード味について「新作でなぜか糖質が2.6gもアップしている」とも書いています。減ったものだけを見ていると気づけない部分です。
どんなカップ麺で、仕様はどうなっているのか
2021年4月に出た「カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質」を、2025年2月24日にリニューアルしたものです。加わったのは「塩味を強める弊社独自の特許技術と、塩味を強める際に出てくるエグみを感じにくくする技術を組み合わせた『ちゃんとしょっぱい! 塩分控えめ製法』」だとニュースリリースにあります。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより
しょうゆのほかにシーフード、チリトマト、カレーがあり、食塩相当量はそれぞれ3.0g、2.8g、2.8gです。
| 商品名 | カップヌードルPRO しょうゆ |
|---|---|
| 内容量(麺量) | 75g(60g) |
| 食塩相当量 | 3.1g(めん・かやく1.5g/スープ1.6g) |
| 熱量 | 292kcal(めん・かやく243kcal/スープ49kcal) |
| たんぱく質/脂質 | 16.8g/18.1g |
| 糖質/食物繊維 | 15.1g/18.9g |
| 希望小売価格 | 285円(税別) |
出典:日清食品グループ公式商品ページ(2026年9月16日確認)
気をつけたいところ
減っているものばかりではありません。脂質は18.1gで、定番のカップヌードルの15.6gより多い数字です。熱量は292kcalと定番の364kcalより低いのですが、中身は入れ替わっています。
- 食物繊維は18.9g。おなかの具合には個人差があります
- 「25%オフ」の相手は対応する定番品1食あたりの食塩相当量です
- 発売時の希望小売価格は259円(税別)で、現在の公式ページは285円(税別)です
- ブランドサイトの熱量は354kcalで、公式商品ページの364kcalと一致していません
数字がいつ更新されたものかまでは確認できませんでした。手元の表示がいちばん確実です。
こんな人なら見てもよさそう
- スープを残すのが苦手で、いつも飲み干してしまう人
- たんぱく質を増やしたいが、麺類の回数は減らしたくない人
- 1日の食塩の量を数えていて、1食ぶんを固定したい人
逆に、もともとスープを残している人には、買い替えの効果は小さくなります。定番で残す2.5gと、PROを完食する3.1gの差がその答えです。先に見るのは商品の棚ではなく、自分がスープを飲み干しているかどうかだと思います。
この記事で確認した情報源
- ・価格.comマガジン「塩分25%オフの「カプヌPRO」を新旧食べ比べ」(中山秀明氏が新旧6品を食べ比べた記事。)
- ・日清食品「健康ニーズに対する取り組み|カップヌードル」(「スープを残すと味噌汁と同じくらい」の記述。)
- ・日清食品グループ「カップヌードルPRO しょうゆ」(栄養成分表示と希望小売価格。)
- ・日清食品グループ「カップヌードル」(定番品の栄養成分表示。)
- ・日清食品グループ「あっさりおいしいカップヌードル」(栄養成分表示。)
- ・日清食品 ニュースリリース(2025年1月10日)(製法の説明と25%オフの注記。)
- ・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」ミネラル(多量ミネラル)(目標量(248ページ表1)と重症化予防の量(249ページ)。)
- ・Yahoo!知恵袋「ラーメンのスープを飲むか飲まないかでは…」(2009年3月24日・48,455閲覧。)
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