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奥州市 河川氾濫/北上川と衣川の浸水想定

奥州市で川の氾濫による洪水が深く想定されているのは、衣川が北上川に合流する手前の平地と、北上川沿いの前沢・水沢の低地です。代表点では衣川九輪堂など衣川の10の字が深さ5〜10メートルで、2階も水没する想定です。

2026年8月2日には、北上川の大曲橋観測所(前沢)で水位が氾濫危険水位に達し、国と気象台がレベル4氾濫危険警報を出しました。市は前沢地域に避難指示を出しています。

先に結論

  •  代表点で深さ3m以上は36。前沢駅の東側や水沢江刺駅の周りも3〜5m(2階まで浸水)の想定
  •  0.5m以上の浸水が3日以上続くのは3つ、1〜3日は26
  •  大曲橋は避難判断5.30mから氾濫危険5.60mまで0.30m。2026年8月2日7時の水位は5.61m
目次

奥州市で川の氾濫・洪水が危ない場所

奥州市の洪水浸水想定区域(想定最大規模)の深さを色で示した地図
濃い色ほど深い想定です。隣の市町村も写っています

市内277の町・字のうち、代表点が浸水の範囲に入るのは69。深さ3メートル以上は36あります。

「深く浸かるのは北上川沿いの水沢や前沢」とは言い切れません。5〜10メートルの11のうち10は衣川の字で、残る1つは広瀬川沿いの江刺広瀬です。

3〜5メートルは25。北上川の西の前沢駅東一丁目、東の水沢羽田町駅前一丁目(水沢江刺駅の周り)などが入ります。

奥州市の町・字を想定される浸水の深さ別に数えたグラフ
市内277の町・字の代表点で数えました
町・字 近くの川(目安) 想定の深さ(代表点) 0.5m以上が続く時間
衣川押切 衣川・北上川 5〜10m 3日〜1週間
衣川池田・池田西・大石ヶ沢・九輪堂・細田・六日市場 衣川・北上川 5〜10m 1〜3日
衣川川端・桜瀬 衣川 5〜10m 1〜3日
衣川除 衣川 5〜10m
江刺広瀬 広瀬川 5〜10m
前沢白山・水沢姉体町 北上川 3〜5m 3日〜1週間
前沢駅東一〜三丁目・前沢向田一丁目 北上川 3〜5m 1〜3日
水沢羽田町 駅東一丁目・駅前二丁目・駅南一丁目・宝柳木・向畑 北上川 3〜5m 1〜3日
水沢工業団地二〜四丁目 北上川・胆沢川 3〜5m 1〜3日
衣川七日市場・松下 衣川 3〜5m 1〜3日
前沢駅東四丁目・前沢向田二丁目 北上川 3〜5m 12時間〜1日
水沢羽田町 駅前一丁目・久保・宝生、水沢工業団地一丁目 北上川 3〜5m 12時間〜1日
衣川姥神谷起・唐金・杉谷起 衣川 3〜5m 12時間〜1日
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深さと時間は、国土交通省「位置参照情報」の町・字の代表点(およその中心)1点で、重ねるハザードマップの洪水浸水想定区域(想定最大規模)を読んだ値です。国と県が川ごとに作った想定を重ねた最大値なので、どの川の想定かは分けられません。「近くの川」は地図上の位置から添えた目安です。代表点が範囲の外でも、町・字の中の低い所は範囲に入っていることがあります(ハザードマップで色がない場所の意味)。

衣川九輪堂(想定5〜10m・1〜3日)

点は字のおよその中心です。衣川が北上川に合流する手前の、田と家が混じる平地にあります。

衣川九輪堂をGoogleマップで開く ›

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奥州市を流れる主な川と水位の基準

市のハザードマップ(令和8年3月改訂)は23の川の想定を重ね、重なる所は「最も深い想定の浸水深を記載」しています。北上川は国、胆沢川・衣川・人首川などは岩手県の想定です。

国と気象台が洪水予報を出すのは北上川で、市内の基準観測所は桜木橋(水沢佐倉河)と大曲橋(前沢)です。胆沢川と人首川の下流も桜木橋の受け持ちです。

衣川は、県が水位を知らせる区間(有浦橋から北上川合流点まで)を指定しています。

観測所(川) 氾濫注意水位 避難判断水位 氾濫危険水位
桜木橋(北上川) 2.90m 4.80m 5.20m
大曲橋(北上川) 3.00m 5.30m 5.60m

市の計画は、観測所の水位が避難判断水位に達したら高齢者等避難、氾濫危険水位に達したら避難指示を出す目安です。大曲橋は、避難判断から氾濫危険までが0.30メートルです。

0.5m以上の浸水が続く時間

奥州市の浸水継続時間(想定最大規模)を色で示した地図
深さ0.5メートル以上の浸水が続く時間です

0.5メートル以上の浸水が3日以上続くのは、代表点で3つ。水沢姉体町はその一つで、深さも3〜5メートルです。1〜3日は26で、衣川九輪堂や前沢駅東一丁目などが入ります。

代表点が家屋倒壊等氾濫想定区域に入る町・字は、氾濫流(堤防が壊れて流れ込む水の勢い)で2、河岸侵食(川岸が削られる)で5です。

奥州市の過去の洪水

奥州市の過去の主な洪水の年表
市・県・国の資料から作成

国の資料は、北上川流域で洪水が起きた場所を「北上川中流部(狭窄部上流)が最も多く、ついで胆沢扇状地、江刺地方など北上川本流・胆沢川・人首川流域」と書いています。

カスリン・アイオン台風のあと、北上川上流の5つのダムと一関遊水地の整備が進みましたが、国は「治水対策もまだ途上」としています。

2026年8月2日は、北上川の水位上昇による冠水で、主要地方道一関北上線の前沢生母〜水沢黒石町が3時から17時30分まで通行止めになりました(県の資料)。

逃げるタイミングと、水位を見る場所

川の水位の段階と市の避難情報の対応を示した図
基準の水位は観測所ごとに決まっています

北上川は桜木橋と大曲橋の水位で動きます。2026年8月2日は、7時10分の洪水予報で大曲橋が氾濫危険水位に達し、市は7時20分に前沢地域へ避難指示を出しました。

市のハザードマップは、浸水深3メートル以上の区域と家屋倒壊等氾濫想定区域を「早期の立退き避難が必要な区域」としています。

警戒レベル3を目安に「まずは洪水浸水想定区域の外へ避難」とあり、川沿いの家や1階で寝ている人はこの段階で動きます。

地下の部屋や半地下の車庫は、水が入ると短い時間で出られなくなります。国土交通省は「閉じている扉の向こうに水がある程度溜まると、外開き扉も内開き扉も開けることができなくなる」としています。

避難先にも条件があります。市の避難施設一覧では、姉体・白山・江刺愛宕・玉里・稲瀬の地区センターは洪水の欄が「×」で、洪水の避難先に入っていません。

衣川のように洪水予報のない川について、気象庁は「大雨に関する情報の中で呼びかけて参ります」としています。

川ごとの水位は川の防災情報(国土交通省)で10分ごとに見られます。気象庁は「レベル3大雨警報やレベル4大雨危険警報が発表された場合には、自分の今いる場所の近くの河川の危険性が高まっていないかを洪水キキクルで確認」するよう呼びかけています(洪水キキクル)。

外水氾濫と内水氾濫

外水氾濫(河川氾濫)と内水氾濫の違いを並べた図
川の水が堤防を越える・壊すのが外水、雨を流しきれずに低い所にたまるのが内水です

この記事の洪水浸水想定区域は、川からあふれる外水氾濫の地図で、内水氾濫は含みません。

自宅の洪水リスクを調べる

  • 市の「奥州市ハザードマップ」(令和8年3月改訂・水沢/江刺/前沢・胆沢・衣川の3地域)で、自宅の深さと早期の立退き避難が必要な区域を見る
  • 重ねるハザードマップで住所を入れ、「洪水」の浸水継続時間と家屋倒壊等氾濫想定区域まで表示する
  • 市の避難施設一覧で、洪水の欄が「×」でない避難先を決めておく。分からないことは市の危機管理課(防災係)へ
!
市のハザードマップは「支川の氾濫および内水の氾濫は考慮されていないことから、浸水想定区域に指定されていない地域での浸水や想定される浸水深が異なる場合があります」と書いています。色がないことは、浸からない証明ではありません。

\住所を入れるだけ 1分で公的データを確認できます/

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この記事のまとめ

奥州市の洪水で深い想定は、衣川が北上川に合流する手前の平地と、北上川沿いの前沢・水沢の低地です。前沢駅の東側や水沢江刺駅の周りも3〜5メートルの想定です。

大曲橋は避難判断から氾濫危険まで0.30メートルで、2026年8月2日にはそこを超えました。自宅の番地で深さを確かめ、早期の立退き避難が必要な区域なら、警戒レベル3で出る先を決めておいてください。

出典(すべて2026年9月23日に確認)

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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