二地域居住でも、住民登録は一人一か所です。家を二つ借りたり所有したりすることと、住民票を二つの自治体に置くことは別です。
住民登録は一か所
川口市は「二つの住所を行ったり来たり」する人向けの公式FAQで、住民登録は一人一か所で、主に生活の本拠となっている住所を届けると説明しています。二つの住まいの契約書があっても、両方の住所で住民票を作れるわけではありません。
国土交通省が推進する二地域居住は、主な生活拠点とは別の地域にも生活拠点を持つ暮らし方です。二つの自治体へ同時に住民登録できる制度を新設した、という説明ではありません。住まい方を増やす施策と、住所の届出は分けて確認します。

画像の出典
発表元・確認先/2026年10月26日確認。
| 話題 | 分けて確認する内容 |
|---|---|
| 二つの家 | 所有・賃貸・宿泊など住まいの契約 |
| 住民票 | 主に生活の本拠となる一つの住所 |
| 自治体の二地域居住支援 | 各制度の対象者・滞在条件・受付状況 |
| 税金 | 住所地の税と、別宅がある地域の課税条件 |
たとえば、平日は都市部で働き、週末に地方の別宅へ行く生活でも、日数だけを見て一律に決められるとは限りません。勤務、家族の生活、通学などを含め、実際にどちらを生活の本拠としているかを整理して、届出先へ相談してください。
家を決める前に整理
移すか迷った段階では、二つの住まいでの過ごし方を一枚に書きます。年間や毎月のおおよその滞在、仕事、家族の居住、現在の住所、これからの開始日がそろうと、自治体の窓口へ状況を説明できます。補助金の条件だけに合わせて住所を決めると、生活実態の説明と食い違うおそれがあります。
川口市のFAQには、単身赴任や通学で一人暮らしをする場合、1年以上その場所を生活の本拠とするようなら住民登録を異動する目安も示されています。ただし、これは同市の説明する目安であって、二地域居住で必ず一律に適用する日数表ではありません。事情が違う人は、そのまま自分へ当てはめず確認します。
読者
家を二つ借りれば、住民票も両方に置けるのでしょうか。
川口市の公式説明では、住民登録は一人一か所です。まず生活の本拠を整理し、いまの自治体と移動先へ届出の扱いを確認します。
夫婦や親子で行き来の頻度が違う場合も、家族全員をひとまとめに考えず、それぞれの生活を整理します。子どもの通学や保育、利用中の行政サービスがある家庭は、住所の届出と同時に、担当する窓口へ利用条件を確認すると手戻りを減らせます。学校を二つ自由に選べるといった結論は、この制度の案内からは出せません。
別宅を契約する段階では、短期利用や長期不在を想定した契約条件、駐車場、通信、冬の管理なども確認します。家賃や購入価格だけで比べると、通うたびの交通費や、使わない期間の維持費が予算から落ちがちです。まだ暮らし方が決まらないときは、最初から購入だけに絞らず、利用期間の短い住まいも比較できます。
別宅の税金は別
住民票を置かない家なら、地域の税金は一切かからない、とも言えません。自治体には、住所がない人が別宅などを持つ場合に個人住民税の均等割を課す「家屋敷課税」の案内があります。土地・家屋そのものへ課税する固定資産税とは別の仕組みです。
具体例として、須坂市は毎年1月1日の状態を基準に、市内の家屋敷を持つ人へ市民税3,000円と県民税1,500円の均等割を課すと説明しています。この場合の森林環境税1,000円は課さないとしています。これは須坂市の案内の数値で、すべての自治体で同額という意味ではありません。
同市は、別荘や別宅、単身赴任中に家族が住む住宅、相続した空き家など、いつでも居住できる状態のものを例に挙げています。実際に対象になるかは、住所、利用状態、所得など同市が掲げる条件を合わせて確認してください。「使っていない月があった」という一点だけでは、結論は出ません。
| 費用の種類 | 相談・確認する先 |
|---|---|
| 住所と住民登録 | 住民異動の担当窓口 |
| 別宅の家屋敷課税 | 別宅がある自治体の市民税担当 |
| 所有する家の固定資産税 | 所在地の資産税担当 |
| 支援金・補助金 | その制度の担当窓口 |
家を買う人は購入時の費用と保有中の費用、借りる人は契約金と毎月の費用を分けて見積もります。税金が心配な場合は、別宅の所在地と利用予定を伝え、個別の課税条件を確認してください。この記事の例だけで納税額を確定することはできません。
相談するときの順番
最初に生活の本拠を整理し、次に住民登録の窓口へ相談します。その後、通学・保育など使う制度、別宅の税金、二地域居住支援の対象条件を担当ごとに確認する順番です。一つの窓口への質問だけで、税金や助成の答えまで出たと受け取らないでください。
国土交通省の案内では、二地域居住者の住まいや仕事、地域との交流を支える法改正が2024年11月1日に施行されています。各自治体の取り組みや支援の内容はそれぞれ異なります。募集が終わった制度もあるため、古い紹介記事の金額や受付期間をそのまま予定に入れないようにします。
私は、二地域居住を始める前の確認では「どちらに住民票を置くと得か」から入るより、生活の実態と家の維持費を先にそろえる方が、判断の手戻りを減らせると見ています。根拠は、住民登録が生活の本拠を基準にすることと、住民票を置かない別宅にも条件に応じた負担があることです。
二つの地域を行き来する暮らしは、住所を二つ届ければ完成するわけではありません。主な生活の拠点、もう一つの家、毎月かかる費用を分けて考え、窓口へ伝えられる形にしてから進めます。
アイキャッチの出典
イメージ写真。写真の出典/Pexels License
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