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ヒートショック 対策/脱衣所と浴室を先に暖める

🗨️「ヒートショックを防ぐには、家で何をすればいいですか」

入浴前に脱衣所と浴室を暖め、居間との温度差を縮めることです。消費者庁によると、浴槽での溺死は令和6年に7,776人で、約95%が65歳以上でした。湯は41℃以下、つかるのは10分までが政府広報オンラインの目安です。何度の差から危ないかという数字は、消費者庁も出していません。

[暮らし] この記事の要点

発表日・更新日

2026年10月24日 発表

影響を受ける人
  • 冬に自宅で入浴する65歳以上の人と家族
  • 脱衣所や浴室に暖房がない家に住む人

冬の家でいちばん寒いと感じる場所は、入浴前の脱衣室でした。啓発プロジェクト「STOP(ストップ)!ヒートショック」の2021年3月のアンケートで、日本気象協会が紹介している結果です。政府広報オンラインは、この寒い脱衣所から熱い湯船へ移るときの血圧の上がり下がりを、冬の入浴事故の原因の一つに挙げています。

先に結論

  • ✓ 浴室暖房がなくても、シャワーでお湯を張り、ふたを外しておけば浴室を暖められる
  • ✓ 冬の室温の目安はWHO(世界保健機関)の18℃以上。高齢者や持病のある人はそれより高い室温が要る場合がある、とWHOは書いている
  • ✓ 浴槽でぐったりしていたら、栓を抜いて助けを呼び、すぐ119番
目次

ヒートショックは何度から

「温度差が何度を超えたら危ない、という線があるはず」と思うかもしれません。ところが、消費者庁の注意喚起にも政府広報オンラインの記事にも、部屋どうしの温度差を何度までに抑えればよいかという数字は出てきません。書かれているのは「温度差を減らす」「温度計で見える化する」までです。

数字で示されている目安は次の3つで、出したところがそれぞれ違います。

目安数字出したところ
冬の室温18℃以上WHO(2018年のガイドライン・推奨の強さは「強い」)
湯船の湯の温度41℃以下政府広報オンライン(消費者庁が取材協力)
湯につかる時間10分まで同上

WHOの18℃は、2018年の住まいと健康のガイドラインが寒い季節に健康を守る室温として示したもので、高齢者や持病のある人にはさらに高い室温が要る場合がある、とも書いています。日本気象協会もこの18℃を引き、家全体を18℃以上にする目安を挙げています。湯の41℃については、42℃の湯に10分つかると体温が38℃近くまで上がり、意識障害を起こす危険が高まると政府広報オンラインが説明しています。

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読者

うちの脱衣所が何度なのか、測ったこともないなあ……。

おかあさん

温度計を居間と脱衣所に1つずつ置けば、差が数字で見えるのよ。消費者庁もこの「見える化」をすすめているわ。

室内・脱衣所・浴室・浴槽内で血圧がどう変わるかを示した政府広報オンラインのイラスト
暖かい室内から脱衣所・浴室・湯船へ移るときの血圧の変化(出典:政府広報オンライン「交通事故死の約3倍?!冬の入浴中の事故に要注意!」)

政府広報オンラインの説明では、寒い脱衣所や浴室で血管が縮んで血圧が一気に上がり、湯船で温まると今度は下がります。この急な変化で脳に血液が回らず、一時的に意識を失うことがあります。

その日の冷え込みを地域ごとに知りたいときは、日本気象協会と東京ガスが共同で開発した「ヒートショック予報」が使えます。tenki.jp(テンキジェーピー)で10月から3月ごろまで出ています。ランクは「油断禁物」「注意」「警戒」「気温差警戒」「冷え込み警戒」の5つで、「警戒」から後の3つは度合いではなく、警戒すべき内容(気温差か冷え込みか)を表すと日本気象協会は説明しています。

\住んでいる地域の今日のランクがわかる/

ヒートショック予報を見てみる ›

日本気象協会 tenki.jp(10〜3月ごろ発表)

家の中の温度差を見える化する道具

消費者庁は、部屋ごとの温度を温度計で見える化し、入浴前に脱衣所と浴室を暖めておくことをすすめています。そのための道具です。

タニタ 温湿度計 TT-559 グレー(大画面・壁掛け/卓上/マグネット)
タニタ 温湿度計 TT-559 グレー(大画面・壁掛け/卓上/マグネット)

リビングと脱衣所に1台ずつ置くと、部屋ごとの温度差が数字で見えます。消費者庁が入浴前の対策に挙げている「温度の見える化」の道具です。

タニタ 温湿度計 TT-585 ホワイト(時計付き・卓上/マグネット)
タニタ 温湿度計 TT-585 ホワイト(時計付き・卓上/マグネット)

小さめなので、脱衣所や寝室など2台目に。朝起きたときの室温を見ておくと、その日の服や暖房を決めやすくなります。

アイリスプラザ セラミックファンヒーター 人感センサー付 1200W PCH-125D-W
アイリスプラザ セラミックファンヒーター 人感センサー付 1200W PCH-125D-W

入浴前に脱衣所を暖めておく用に。人が近づくと動く人感センサー付きです。使うときは取扱説明書の設置場所の注意を守ってください。

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入浴前の準備と暖房器具

入浴の前から後までを、順番に並べました。

冬の入浴で事故を防ぐ順番。脱衣所と浴室を暖める、家族にひと声かける、かけ湯をして湯は41℃以下・10分まで、急に立ち上がらない、家族は異変に気づいたら声をかける、倒れていたら栓を抜き119番
政府広報オンライン「交通事故死の約3倍?!冬の入浴中の事故に要注意!」の6つの対策と、倒れている人を見つけたときの対応をもとに、おかあさんのおうちが作成

このうち入浴前の分は、消費者庁が2025年12月23日に出した注意喚起でも、次の5つが挙がっています。

  • 前もって脱衣所や浴室を暖めておく
  • 部屋ごとの温度差を温度計で見える化する
  • 入浴前に水分をとる
  • 食後すぐ・飲酒後・薬を飲んだ後の入浴は避ける
  • 同居する人がいれば、入る前にひと声かける

1つ目は、浴室暖房がない家でもできます。政府広報オンラインが挙げる方法は2つで、湯を浴槽に入れるときにシャワーから給湯すること、沸いた湯を十分にかき混ぜて湯気を立て、ふたを外しておくことです。

政府広報オンラインは、お風呂を沸かすときに暖房器具などを使って脱衣所や浴室を暖めておくよう勧めています。脱衣所のヒーターをドライヤーと同時に使ってブレーカーが落ちる家は、ブレーカー 落ちる/アンペアを上げる前にで原因の切り分け方を見てください。

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読者

浴室暖房なんて付いてないし、リフォームしないと無理なの?

おかあさん

まずはシャワーでお湯を張って、ふたを外しておくだけ。工事を考えるのは、温度計で差を確かめてからでいいのよ。

リフォームを考えるなら、WHOの同じガイドラインは、寒い季節がある地域の住宅に断熱材を入れることを「条件付き」で勧めています。手軽な方法として日本気象協会が挙げるのは、窓の断熱シートとカーテンです。浴室の窓で迷っている人は、風呂の窓 いらない/決まりがあるのはトイレも参考にしてください。

湯船とシャワーだけの日

湯船での気をつけ方を、消費者庁と政府広報オンラインの記述から並べます。

  • 湯は41℃以下、つかるのは10分まで。温度計やタイマーで見える化する
  • かけ湯をしてから入る(足先から肩へ)
  • 浴槽から急に立ち上がらない。手すりや浴槽のへりを使う
  • 意識がもうろうとしたら、気を失う前に湯を抜く

「シャワーだけなら安心」とも言い切れません。消費者庁が数えている7,776人は、浴槽の中や浴槽への転落で溺れて亡くなった人です。シャワーだけの日に浴槽で溺れることはありませんが、寒い脱衣所で服を脱ぎ、寒い浴室に入るところまでは湯船の日と同じです。政府広報オンラインが、血圧が一気に上がる場面として挙げているのもこの2か所でした。私は、シャワーだけの日こそ、脱衣所と浴室を暖める手間を省かないほうがいいと見ています。

i シャワーの湯の温度は、消費者庁も政府広報オンラインも数字を出していません。41℃は湯船の目安です。

「夏」で調べる人もいますが、政府広報オンラインによると事故が多いのは11月から4月です。消費者庁が引く東京消防庁の集計でも、令和5年に溺れる事故で救急搬送された高齢者は460人で、冬場に増える傾向があるとしています。

トイレと廊下の寒さ

寒さへの備えは、湯船のまわりで止まりがちです。冒頭と同じアンケートを日本気象協会が紹介した記事では、実行している対策を選ぶ問いで、「入浴前に浴室を暖めておく」が64.5%、「入浴前に脱衣室を暖めておく」が44.4%。「廊下やトイレ、洗面所等を暖房して暖めておく」は21%でした。

日本気象協会は、廊下やトイレ、洗面所も暖房の効いた部屋との温度差が大きい場所だとして、トイレに行くときにカーディガンなどを羽織ること、トイレの床にマットを敷いて足元を暖めることをすすめています。どちらも暖房器具なしで始められます。

浴槽の事故と倒れていたら

厚生労働省の人口動態統計をもとにした消費者庁の集計で、令和6年に浴槽で溺れて亡くなった人を年代別に見ると次のとおりです。65歳以上の7,363人は、同じ年齢層の交通事故死2,103人の3倍以上でした。

年代(令和6年)浴槽で溺れて亡くなった人割合
14歳以下20人0.3%
15〜64歳393人5.1%
65〜79歳2,646人34.0%
80歳以上4,717人60.7%
合計7,776人100%

消費者庁は同居する家族に、「時間が長い」「音が全くしない」「突然大きな音がした」と感じたら、ためらわずに声をかけるよう呼びかけています。

浴槽でぐったりしている人を見つけたときの対応を、政府広報オンラインは「可能な範囲で」として次の順に挙げています。

  1. 浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める
  2. 浴槽から出せるなら出す。出せないときは、ふたに上半身を乗せるなどして沈まないようにする
  3. すぐに119番で救急車を呼ぶ
  4. 出せたら両肩をたたきながら声をかけ、反応がなければ呼吸を確かめる
  5. 呼吸がなければ胸骨圧迫を始め、救急車が着くまで続ける

持病のある人が入浴してよいか、どんな症状が危ないかの判断は、この記事では扱いません。かかりつけの医師に聞いてください。

i 数字は2026年10月24日に確認。消費者庁は2025年12月23日、政府広報オンラインは2025年11月12日の版です。

寒い場所の1位に挙がった脱衣室を、お湯を張る前に暖めておく。冬の夜の入浴でまずできるのは、そこからです。

生活・仕事にどう効くか

  • 脱衣所・浴室:寒さで血圧が上がり、湯船で温まると下がる。
  • 湯船:42℃で10分つかると体温は38℃近くになる。
  • トイレ・廊下:対策に挙げた人は21%にとどまる。

結局どうすればよいか

  • 脱衣所を暖め、浴室はシャワーでお湯を張ってふたを外す
  • 湯は41℃以下・10分まで。かけ湯をしてから入る
  • 家族にひと声かけ、倒れていたら栓を抜いて119番

公式出典

更新履歴

  • 2026年10月24日 初版を公開

※本記事は2026年10月24日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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