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家が売れないのは「囲い込み」かも?売主がスマホで確認する方法

家が売れないのは「囲い込み」かも?売主がスマホで確認する方法

💬 Aさん「家を売りに出して3か月経つのに、内見の連絡がほとんど来なくて…。不動産会社は『反響がないですね』と言うだけなの」
💬 売却経験者Bさん「単に市況のせいならいいんだけど、『囲い込み』の可能性もゼロではないよ。2025年1月からは、売主が自分のスマホで確認できる仕組みができたから、一度チェックしてみたら?」

「囲い込み」とは、売却を依頼された不動産会社が、他社からの買主紹介をわざと断って、自社だけで買主を見つけようとする行為のことです。売主にとっては「買ってくれたはずの人」に物件が届かず、売却が長引いたり、値下げを迫られたりする原因になります。

2025年1月に宅地建物取引業法の施行規則が改正され、この囲い込みを防ぐ仕組みが導入されました。この記事では、売主が自分で囲い込みの有無をチェックする手順を、順を追ってご紹介します。

目次

そもそも「囲い込み」はなぜ起きる?

不動産会社の仲介手数料は、売主側・買主側それぞれから受け取れます。他社が買主を連れてくると手数料は売主側の分だけ(片手)ですが、自社で買主も見つければ両方から(両手)受け取れます。

この「両手仲介」を狙って、他社から「その物件を紹介したい」と問い合わせが来ても「商談中です」などと嘘をついて断ってしまう——これが囲い込みの典型パターンです。

囲い込みされると、買主候補が減る → 売れるまでの期間が延びる → 値下げを提案されるという形で、損をするのは売主です。両手仲介そのものは違法ではありませんが、他社の紹介を嘘で断る行為は売主への裏切りにあたります。

2025年1月からルールが変わった

専任媒介契約・専属専任媒介契約で家を売りに出すと、不動産会社は「レインズ」という業者間のデータベースに物件を登録する義務があります(専任は契約から7日以内、専属専任は5日以内)。

2025年1月の改正で、このレインズ登録に次のルールが加わりました。

  • 物件ごとに「取引状況(ステータス)」を登録し、常に最新の状態に保つことが義務になった
  • 販売状況と異なるステータスを登録すると、宅建業法に基づく指示処分(行政処分)の対象になった
  • 売主に渡す「登録証明書」にQRコードが付き、売主専用の確認画面で自分の物件のステータスをいつでも見られるようになった

つまり、以前は業者間のデータベースの中で行われていた囲い込みが、売主自身のスマホで確認できるようになったのです。

セルフチェックの手順

囲い込みチェック 3ステップ

1
レインズ登録証明書を手元に用意する
2
QRコードから売主専用画面にログインする
3
「取引状況」が実態と合っているか確認する

ステップ1:レインズ登録証明書を用意する

専任・専属専任媒介契約を結ぶと、不動産会社はレインズ登録後に「登録証明書」を売主に渡す義務があります。契約時の書類一式に入っていることが多いので探してみてください。

💬 Aさん「そんな書類、もらったかな…?」
💬 売却経験者Bさん「もらっていないなら、それ自体が要注意サイン。不動産会社に『レインズの登録証明書をください』と言えば必ず出てくるはずだよ。出せない場合、そもそも登録していない可能性がある」

ステップ2:QRコードから売主専用画面にログインする

2025年1月4日以降に発行された登録証明書には、QRコードと確認用のID・パスワードが記載されています。スマホでQRコードを読み取ると、レインズの「売主向け確認画面」にアクセスでき、自分の物件の登録内容を見られます。

※それより前に発行された証明書でも、記載されているURLとID・パスワードで同じ画面に入れます。

ステップ3:「取引状況」が実態と合っているか確認する

確認画面で見るポイントは「取引状況(ステータス)」です。次の3種類しかありません。

ステータス 意味
公開中 他社からの問い合わせ・紹介を受け付けている状態
書面による購入申込みあり 買主から正式な購入申込書が入っている状態
売主都合で一時紹介停止中 売主の事情で紹介を止めている状態

チェックすべきなのは、このステータスが自分の認識と合っているかです。

囲い込みが疑われるサイン

次の項目に当てはまるものがないか、確認してみてください。

セルフチェックリスト

☐ 購入を申し込んだ覚えのある人がいないのに、ステータスが「書面による購入申込みあり」になっている
☐ 紹介を止めてほしいと頼んでいないのに、「売主都合で一時紹介停止中」になっている
☐ 登録証明書をもらっていない、または確認画面の説明を受けていない
☐ 売り出しから数か月、他社経由の内見が一度もない
☐ 問い合わせ状況を聞いても「反響がない」の一点張りで、具体的な数字の報告がない
☐ 「うちのお客様で決めましょう」と自社の買主だけを強く勧められる

上の2つ(ステータスの食い違い)に当てはまる場合は、囲い込みの疑いがかなり強いサインです。改正後のルールでは、実態と異なるステータス登録はそれ自体が行政処分の対象です。

疑わしいときの対処法

1. まず画面を保存して、担当者に確認する

確認画面のスクリーンショットを日付が分かる形で残したうえで、担当者に「レインズの取引状況が『申込みあり』になっていますが、どなたから申込みが入っていますか?」と事実を確認しましょう。単なる更新漏れなら、すぐに訂正されるはずです。

2. 是正されない場合は、外部の相談窓口がある

説明が曖昧なまま是正されない場合、レインズを運営する不動産流通機構や、不動産会社を監督する都道府県の宅建業担当窓口に相談できます。「2025年1月から、ステータスの虚偽登録は指示処分の対象になっていますよね」と伝えるだけでも、対応が変わることがあります。

3. 媒介契約の見直しも選択肢に入れる

専任媒介契約は3か月ごとの更新です。信頼できないと感じたら、更新せずに他社へ切り替える、あるいは複数社に依頼できる一般媒介契約に変更するという選択肢もあります。

その際、いま任せている会社の言い値だけで判断せず、他社の査定額も並べて比べておくと、切り替えるべきかどうかを金額で判断できます。

売り出し価格が相場とずれていないかは、自分でも確認できます。かんたん相場検索でエリアの実勢価格を調べたり、売却手取りシミュレーターで手数料・税金を引いた後の金額を試算したりして、判断材料を揃えておきましょう。

まとめ|「売れない」の理由は、スマホで確認できる時代

  • 囲い込みとは、不動産会社が他社からの買主紹介を嘘で断り、自社だけで売ろうとする行為
  • 2025年1月から、レインズの「取引状況」を最新に保つことが義務化され、虚偽登録は行政処分の対象になった
  • 売主は登録証明書のQRコードから、自分の物件のステータスをいつでも確認できる
  • 「申込みした覚えがないのに申込みあり」「頼んでいないのに紹介停止中」は要注意サイン
  • 疑わしいときは、スクリーンショットを残して担当者に確認。是正されなければ相談窓口や契約見直しへ

家が売れない理由が「市況」なのか「囲い込み」なのか、以前は売主には知りようがありませんでした。いまは手元の登録証明書ひとつで確認できます。売却中の方は、まず一度チェックしてみてください。

※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれる場合があります。紹介している商品・サービスは、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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