ChatGPTに書いてもらったGAS(Google Apps Script)を貼ったのに動かない。エラー文を貼り返しては修正版をもらう往復で2時間溶けたなら、時給1,200円の事務員換算で2,400円分の人件費がすでに消えています。
この記事では、その往復を打ち切るために、動かない原因の大半を占める5つのパターン、10分で終える切り分け手順、それでも動かないときの外注相場(2026年7〜8月にココナラで調べた実数)をまとめます。
動かない原因は、ほぼこの5つ
1. コードを貼る場所が違う
スプレッドシートと連動するコードは、対象のスプレッドシートを開いて「拡張機能」→「Apps Script」から開くエディタに貼ります。script.google.com から新規プロジェクトを作って貼ると、SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet() が対象のシートを見つけられず、「Cannot read properties of null」というエラーになります。
ChatGPTは「Apps Scriptに貼ってください」としか言わないことがあり、この2つの入り口の違いは自分では気づきにくい箇所です。
2. 初回実行の「承認」で止まっている
初めて実行するとき、「このアプリは Google で確認されていません」という警告画面が出ます。ここで「詳細」→「(プロジェクト名)に移動」の順に進んで権限を承認しないと、コードが正しくても1行も動きません。
警告の見た目が不安をあおるため、ここで閉じてしまって「動かない」と判断している例が目立ちます。自分のアカウントで書いた自分用のスクリプトなら、この警告は「Googleの審査を受けていない自作プログラム」という意味で、進めて問題ありません。会社のGoogle Workspaceで管理者がブロックしている場合は、管理者側の設定変更が要ります。
3. 貼っただけでは毎朝動かない(トリガー未設定)
「毎朝9時に実行」のような定期実行は、コードとは別に、エディタ左メニューの時計アイコン(トリガー)から自分で設定する必要があります。ChatGPTはコードは書けますが、トリガー設定は画面操作なので案内から抜けやすく、「コードは完成しているのに一度も自動実行されない」という状態がここで生まれます。
4. シート名と列の位置が、ChatGPTの想定とズレている
ChatGPTが書くコードには getSheetByName(“シート1”) のような決め打ちが入りますが、実物のシート名は「Sheet1」や「2026年8月分」だったりします。この場合は null エラーで止まるのでまだ気づけます。
危険なのは列のズレです。「B列=金額」の想定で書かれたコードに、実物では「B列=日付」の表を食わせると、エラーにならずに間違った集計結果が出ます。動かないより、動いてしまう方が実害が大きいパターンです。
5. 往復するうちにコードが分裂した
修正のたびに「この部分をこう直してください」と部分コードを貼り足していくと、同じ関数が二重に定義されて構文エラーになったり、直したはずの挙動が元に戻ったりします。
やり取りが3回を超えたら、部分修正をやめて「これまでの要件をすべて満たす完全なコードを、最初から最後まで省略なしで出してください」と頼み、エディタの中身を全部消してから貼り直す方が早く終わります。
自力で直す切り分け手順(10分だけやる)
- エラーメッセージの行番号を見る。英語の本文よりも「どの行で止まったか」が情報です
- エディタの「実行ログ」を開く。console.log(“ここまで動いた”) を数行おきに入れて実行すると、どこまで進んだかが特定できます
- 上の5パターンのうち、貼る場所・承認・トリガー・シート名の4つを順に確認する。ここまでで直るものが大半です
- 10分やって当たりがつかなければ、原因調査を打ち切る。ここから先が時間の溶けるゾーンで、往復1回ごとに20〜30分ずつ消えていきます
外注するといくらか(ココナラの実測)
当サイトの運営で2026年7月に、ココナラの自動化カテゴリを実際に数えた結果です。
- 「GAS 自動化」の出品は2,000件超。販売実績の上位は3,000円前後を入口価格にして、内容ごとに見積もる形が主流です
- ExcelマクロVBAの自動化では、29,000円で販売458件という出品もあります。数万円の価格帯でも件数が出ている市場です
- 目安として、1つの入力→1つの出力で完結する内容なら3,000〜5,000円、通知連携や定期実行を足すと5,000〜15,000円に収まる出品が中心です
時給1,200円で換算すると、3,000円は2.5時間分です。切り分けに10分使って直らなかった時点で、自力の続行は外注より高くつく計算になります。
私の見方:外注が不要になったのではなく、安くなった
私は、AIがコードを書けるようになって外注が不要になったのではなく、外注の単価が下がったのだと見ています。人間がゼロから書いていた頃は数万円が相場だった作業が、AIの下書きを前提にすると数千円で成立するようになりました。
AIで8割まで来たものの、最後の2割(貼る場所・権限・トリガー・実データとのズレ)だけが画面の外にあってAIには直せない。この2割だけを人に任せるのが、いま最も安い分業だと考えています。
まとめ
- 動かない原因は「貼る場所・初回承認・トリガー未設定・シート名と列のズレ・コードの分裂」の5つでほぼ説明がつきます
- 列ズレだけはエラーが出ずに間違った結果が出ます。最初の1回は結果を手計算と突き合わせてください
- 切り分けは10分で打ち切る。往復1回ごとに20〜30分が消えます
- 外注の相場は1機能3,000〜5,000円。時給換算2.5時間分との比較で判断できます
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本記事のエラー原因と手順は Google Apps Script の公開仕様に基づく参考情報です。Google側の画面・仕様は変更されることがあります。出品件数・価格はココナラ上の2026年7〜8月時点の実測で、変動します。


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