ATBB(アットホームの不動産会社向けサイト)の物件登録は、所在地→地図位置確認→かんたん交通登録→かんたん周辺環境登録→数値→画像→コメント→仮登録の順に入れれば、途中で候補が出ずに止まる場面はありません。ただし「仮登録」を押した画面では、まだ何も保存されていません。
消えるのは1件ぶんの入力です。2026年7月に自分が大阪市内の事務所ビルを登録したときは、それが約3時間でした。2026年8月には、修正画面から「仮登録」を押したところで手を止め、その先の画面で「はい」を押していなかったために、直した内容が保存されないまま終わっています。
着手前の資料の突合から、仮登録の物件番号を依頼者に渡すところまでを、2026年7〜8月に自分が登録した順に書きます。
この記事でわかること
- ✓ 仮登録した物件は物件番号検索に出ない。検索画面の注記は「※仮登録と削除済み物件は検索対象外です」。開くときは登録区分=仮登録で絞る
- ✓ 写真の枠は本体16・追加24・周辺環境8。追加画像(17〜40枚目)はATBBと不動産情報サイト アットホームだけに出て、提携サイトには公開されない(公式マニュアル第85版)
- ✓ 必須マークが付いているのは「有無」の側だけ。保険名・保証会社名が空のまま仮登録が通る
画面の文言と挙動は、2026年7〜8月に自分が登録したときのものです。公式マニュアルは第85版(2026年7月1日)を引いています。仕様は予告なく変わるので、手元の画面と食い違ったら画面を優先してください。
入力を始める前にやる2つ:資料の突合と転記表
資料が全部その物件のものか、所在地で突き合わせる
ATBBを開く前に確かめるのは4つです。
- ログインしているアカウントが、その物件を出す会社のものか
- 資料が全部その物件のものか(所在地・地番を1件ずつ)
- 間取り図がそのまま載せられる形式か
- リフォーム中・工事中か(写真の扱いが変わる)
2つ目で止まった実例があります。2026年7月、千葉県北部の中古戸建の資料に「変更後登記.pdf」というファイルがあり、開くと別の物件の登記でした。ファイル名は作業の名前で付いていて、中身までは保証しません。このとき郵便番号もそのPDFから拾っていて、ATBBの住所マスタが出す番号と食い違いました。

揃える資料の一覧は不動産ポータル入稿の必要項目一覧|中古マンションで先に揃える情報と資料にあります。
1件3時間の内訳は、入力ではなく手戻り4件
「資料どおりに入れれば手戻りは出ない」と思って始めた大阪市内の事務所ビルで、約3時間かかりました。入力そのものが遅かったのではなく、戻ってやり直した箇所が4つあったからです。
| 手戻り | 入力のときにしたこと | 結果 |
|---|---|---|
| 賃料 | 資料の額を税込に換算して入れた | 差し戻し |
| 面積 | 資料の面積を換算した値で入れた | 掲載文4か所を書き直し |
| 敷金 | 資料は「ヶ月」表記なのに、金額欄に仮の1を入れた | 削除 |
| 報酬 | 負担と配分の欄で、ラジオボタンではなくチェックボックスを触った | ラジオに直した |
4件とも、資料に無い数字をこちらで作ったか、資料に無い操作をしたかのどちらかです。資料の値をそのまま写すだけなら、この4件は起きません。
そこで次の案件から、入力を始める前に「ATBBの項目→資料の値」の転記表を作り切るようにしました。判断は表を作る段階で全部済ませ、入力中は考えない。資料に記載の無い項目もこの段階で洗い出せるので、依頼者に確認する一覧がそのまま出ます。目安として「資料受領から仮登録まで60分」を置いていますが、これは目標値で、達成した実測はまだ書けません。書けるのは、3時間のうち何が手戻りだったか、までです。
入力の順序:所在地→地図位置確認→交通→周辺環境
入力フォームを開いたら「全項目表示へ」を押してから始めます(初期状態は主要項目だけ)。順序は所在地→地図位置確認→かんたん交通登録→かんたん周辺環境登録→数値・選択肢→画像→コメント→仮登録です。地図位置確認を先にやる理由は、位置が確定していないと、かんたん交通登録に候補駅が出ず、かんたん周辺環境登録の候補一覧も出ないからです。マニュアルにも、かんたん周辺環境登録は「地図位置確認が完了済みの場合のみご利用いただけます」とあり、所在地から位置が自動特定されなかった物件は、地図位置確認をしないと地図検索の対象外になると書かれています。
番地を全角で入れると「所在地から物件位置が特定できませんでした」になること、駅の徒歩分は資料を優先すること、周辺環境の学校を近い順で選ばないことは、アットホーム入稿は登録しただけでは公開されない|公開前の4項目に書いてあります。ここでは繰り返しません。
かんたん交通登録は、決定を押す前に2つ見ます。1つは徒歩分が入っているか。候補の駅を選んだ直後は徒歩分が空で、そのまま決定すると空のまま登録されます。もう1つは並び順です。2026年8月に自分が登録した店舗物件では、利用駅1に23分、利用駅2に22分と、遠い駅が上に入りました。近い順に入るとは限らないので、登録後に見て入れ替えます。
読者
写真を先に入れて、所在地はあとでもいいですか?
入るには入りますが、交通と周辺環境の候補が出ないので、そこで所在地に戻ることになります。写真は数値のあとです。
入力途中を取っておくボタンはありません。2026年8月に千葉県の中古戸建を入れている途中でタブを閉じたときは、入れた内容が全部消えていました。離席するなら、タブを閉じずに置いておきます。
コメント欄の上限と半角の扱いはアットホーム(ATBB)のおすすめコメントは100文字。つまずきやすい4つの落とし穴にあります。1つだけここに書くと、賃貸でも「エンド向けアピール(一般向のみ公開)」の欄は書きます。売買専用の欄だと思って飛ばすと、空欄のまま登録されます。
写真は本体16枚で選ぶ:17枚目からは提携サイトに出ない
「枠が48あるから全部埋める」は、枠の数え方としては合っています。本体16、追加24、周辺環境8で48です。ただし公開先が枠ごとに違います。
| 枠 | 枚数 | 公開先(マニュアル第85版・91ページ) |
|---|---|---|
| 画像1〜16(本体) | 16 | ATBB・不動産情報サイト アットホーム・提携サイト |
| 画像17〜40(追加画像) | 24 | ATBBと不動産情報サイト アットホームのみ。提携サイトには公開されない |
| 周辺環境 | 8 | 施設の種別・名称・距離が必須。公開先はマニュアルの該当ページに記載なし |
提携サイトに出したい写真は、17枚目以降に置いても届きません。本体16枚のどれかと入れ替えます。2026年7月に自分が登録したときは、16枚の上限を知らずに18枚入れて、2枚が追加画像に落ちました。内訳の目安は、間取図1・外観3・玄関1・室内8・収納1・浴室1・トイレ1です。物件一覧に出る「画像:24点」は、本体16と周辺環境8を足した数で、追加画像は入っていません。
画像1は間取図、画像2は外観にします。2026年7〜8月に自分が登録したときは、物件一覧のサムネイルに画像2が使われていました(マニュアル上は、サムネイルに使う画像を画面で選べます)。画像一括登録とドラッグ&ドロップは画像2以降に入り、マニュアルに「本操作では画像1には登録されません」とあるとおり、画像1は個別に指定します。

形式はJPEG(ジェイペグ)・PNG(ピング)を含む4種類、1ファイル10MB(メガバイト)まで、推奨は640×640ピクセル、説明文は全角100字までです。100字は上限で、埋める欄ではありません。2026年8月に「引継ぎの範囲は資料に記載がありません」と書いた説明文は、物件のマイナスに読まれるとして差し戻されました。写っているものだけを書きます。
投げる前に1つだけ確かめるのは、ファイルサイズが0のものが混じっていないかです。壊れたファイルを1枚投げると、以後どの画像を選んでも「更新処理中です」が出続けました。そこでページを読み込み直すと、入力していた内容が消えます。
読者
追加画像に落ちた分は、消したほうがいいですか?
ATBBと不動産情報サイト アットホームには出るので、そのままでも表示はされます。提携サイトにも見せたい1枚なら、本体16枚のどれかと入れ替えます。周辺環境の8枚がどこまで出るかは、マニュアルの該当ページには書かれていません。
必須マークの無い欄は、空のまま仮登録が通る
「必須マークが無い欄は、空でも困らない」は、エラーが出ないという意味では正しく、掲載として正しいかは別です。必須マークが付いているのは「有無」の側だけです。保険等条件で「要」を選び、隣の保険名を空にしたまま仮登録を押しても、通ります。賃貸保証で「加入要」にして保証会社名が空でも同じです。2026年8月に自分が登録した店舗物件では、保険名が空のまま仮登録が通り、依頼者が手で追記しました。資料に「火災保険」「保証会社」と書いてあるなら、その語をそのまま名称欄に入れます。
逆に、埋めなくてよい欄を埋めて手戻りになったのが敷金です。ラベルは「ヶ月 または 万円」で、資料が「6ヶ月」ならヶ月欄に6だけ入れ、金額欄は空のままにします。賃料×月数をこちらで計算して金額欄に入れると、依頼者が確認しないまま公開されて誤りに気づけません。
事業用で迷うのが出店可能業種です。「今その業種で営業中だからチェック」は違います。この欄は貸主が次のテナントに許す業種で、画面の注記も「※出店可能業種確認シート オーナー様への確認等にご活用ください」と、オーナー確認が前提です。資料に業種の条件が無ければ、1つもチェックしません。
資料に無いのに必須の欄は、資料の書き方から決めて、決めた理由ごと依頼者に渡します。
- 引渡し:資料が「◯年◯月頃」なら「相談」。期日指定にしないので、時期がずれても直さずに済む
- 契約期間:普通借家なら2年
- 保証金:敷金・礼金だけ記載があって保証金の記載が無ければ「なし」
読者
エラーが出ないなら、空のまま通したことにどこで気づけますか?
「仮登録」を押した先の入力確認画面です。全項目が1画面に並ぶので、「要」の隣が空の行はそこで見えます。「いいえ」で戻っても入力値と画像は残るので、直して押し直せます。
「仮登録」の先にもう1画面ある:物件番号が出るまで
冒頭の話に戻ります。マニュアルの説明は「<仮登録>をクリックすると、入力した物件情報を保存します(登録は行いません)」です。ここで言う保存は、ボタンを押した瞬間ではありません。押すと入力確認画面に移り、そこで「はい」を押して初めて保存され、仮登録結果の画面に物件番号が出ます。修正画面から押したときも同じ2段階で、「はい」を押さずに離れると修正は残りません。2026年8月に自分がやったのがこれです。
物件番号が出るまで、仮登録は終わっていません。保存されたかどうかは、新規ならメニューに出ている仮登録件数が1増えたか(修正のときは増えません)、物件一覧に「非公開」で載っているかで見ます。修正画面から離れるときは「このサイトから移動しますか?」の確認が出ます。この時点で「はい」を押していなければ、移動した先には何も残りません。
翌日その物件を開くとき、物件番号を入れて検索しても出てきません。検索画面に「※仮登録と削除済み物件は検索対象外です」とあるとおりで、「条件を指定して検索」で物件種目と登録区分=仮登録に絞ると一覧に出ます。

依頼者に渡すのは2つです。物件番号と、資料に無くてこちらで決めた値の一覧。物件番号があれば依頼者は仮登録一覧から開けるので、開き方の案内は要りません。理由欄は「資料に記載なし」で足ります。本登録と公開は依頼者の作業で、こちらでは押しません。公開の前に確かめる成約状況・広告転載の承諾・諸費用・先物区分の4項目は、アットホーム入稿は登録しただけでは公開されない|公開前の4項目の側です。
アットホームの代行登録で外に出せる範囲
「アットホームが代行登録を始めたから、外に出せる」は半分です。アットホームは2025年7月10日に、ATBBの賃貸空室物件の代行登録を始めました。対象は元付物件(賃貸居住用・賃貸事業用)で、アットホームが受け取るのはテキスト情報と間取り図です。売買物件は対象に入っていません。写真を16枚に選ぶ作業、周辺環境の8件、資料に無い欄をどう埋めるかの判断は、賃貸でも手元に残ります。
一括登録システムを使う場合に残る手作業は不動産のポータル一括入稿はできる?方法3つと、それでも残る手作業、他の2社との入力項目の違いはSUUMO・HOME’S・athome、入稿作業の違いと注意点まとめにあります。残る作業を人に頼むときの相場と頼み方はSUUMO・アットホームの物件入稿は外注できる|相場1,500〜5,000円と事故らない依頼のコツ5つに書きました。
物件ページに「このあたりはどんな街か」を、入力ゼロで置けます
自社サイトにタグを1行貼るだけで、住所から相場・災害リスク・土地の高さ・町ごとの成約価格が出る窓を置けます。周辺施設を手で入力する必要はありません。
「仮登録」を押した画面に戻ります。あの画面には、まだ物件番号がありません。その先の「はい」を押して番号が出たら、番号と、こちらで決めた値の一覧を依頼者に送る。ATBBで1件を終えたと言えるのは、そこまで来たときです。
出典
- アットホーム株式会社「ATBB ご利用マニュアル」第85版(2026年7月1日)88〜93ページ「新規物件登録」「登録/仮登録」「地図位置確認」「画像登録」「追加画像について」「周辺環境情報登録」(ATBB内で配布)
- アットホーム「物件情報を登録及び公開いただく際のご注意」 https://atbb.athome.jp/yakkan/touroku_koukai.html
- アットホーム株式会社 ニュースリリース「国内最大級の不動産情報流通プラットフォーム「ATBB(不動産業務総合支援サイト)」、賃貸空室物件の代行登録を開始」2025年7月10日 https://www.athome.co.jp/corporate/news/release/services/daikotoroku-202507/
- 画面の文言・挙動・所要時間・手戻りの内訳は、2026年7〜8月に当サイト運営者がATBBで物件を登録した際の作業記録


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