川口市で中古マンションを買うとき、築10年以内の部屋は1㎡あたり125.0万円、築31〜40年の部屋は41.4万円で成約しています。同じ市内の中古マンションでも、築年数の帯が変われば1㎡に払う金額がここまで変わります。
国土交通省が公表している川口市の中古マンションの成約は423件(2024年4Q〜2025年4Q)。市全体の中央値は1㎡あたり63.3万円です。ただしこの63.3万円がそのまま当てはまる部屋は限られます。築5年の部屋にも築35年の部屋にも、この数字は使えません。
取引がいちばん集まっているのは築21〜30年の111件で、1㎡あたり54.5万円。川口市の中古マンション市場は、この帯を中心に回っています。
先に結論
- 川口市の中古マンションは1㎡あたり63.3万円(中央値・423件)。築年帯ごとに見ると別の数字になります
- 築0〜10年は125.0万円、築11〜20年は71.4万円。落差がいちばん大きいのはここです
- 取引の中心は築21〜30年の111件で54.5万円。1996年から2005年に建った部屋です
- 築31〜40年は41.4万円、築41年以上は32.4万円。ただし築41年以上は14件しかありません
- 築0〜10年の125.0万円は、30㎡未満の部屋(110件・124.5万円)が押し上げた数字だと私は見ています
川口市の中古マンションは築年帯でいくら違うか
423件を築年数の帯で5つに分けて、1㎡あたりの成約価格の中央値を並べました。
川口市の中古マンション成約価格(1㎡あたりの中央値・2024年4Q〜2025年4Q・全423件)
自分の町の相場を調べる
この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。
このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。
上から2本目までの落ち方が、この表でいちばん急です。築0〜10年の125.0万円から築11〜20年の71.4万円へ、1つ帯をまたいだだけで水準が入れ替わります。川口市では築10年を過ぎた時点で、1㎡あたりの値段が別の階に移ります。
そこから下はゆるやかです。築11〜20年の71.4万円、築21〜30年の54.5万円、築31〜40年の41.4万円、築41年以上の32.4万円。10年ごとに階段を下りるような並びで、築10年前後のような急な落差はありません。
件数も見ておきます。築21〜30年が111件、築0〜10年が104件、築11〜20年と築31〜40年がそれぞれ97件。ここまではどの帯にも100件前後の取引があります。築41年以上だけが14件しかなく、この32.4万円は数件の取引で動く数字です。
築21〜30年は1996年から2005年に建った部屋です
この5つの帯は2026年を基準に数えたものです。築21〜30年なら1996年から2005年、築31〜40年なら1986年から1995年に建った部屋になります。物件情報に「築28年」と書いてあれば、それは2000年前後の建物で、川口市でいちばん取引されている帯だということです。
数え方を先に揃えておく理由は、広告の築年数表示と1年ずれることがあるからです。帯の境目にある物件は、数え方ひとつで71.4万円の帯と54.5万円の帯を行き来します。内見の予約を入れる前に、物件情報の築年月を西暦で書き出してください。「築20年くらい」という覚え方のままだと、どちらの帯の部屋を見ているのか分かりません。
もうひとつ、この423件は1982年以降に建った部屋だけを集めたものです。1982年より前の建物は、元のデータの段階で除外されています。そのため築41年以上の14件も、下限の決まった狭い範囲の年代に収まっています。川口市でそれより古いマンションを検討している場合、この記事の数字は当てはまらないと考えてください。
築0〜10年の125.0万円は、狭い部屋が押し上げた数字だと見ています
同じ423件を専有面積で分けると、築年帯とは別の並びが出てきます。
| 専有面積 | 件数 | 1㎡あたりの中央値 |
|---|---|---|
| 30㎡未満 | 110件 | 124.5万円 |
| 30〜50㎡ | 26件 | 50.0万円 |
| 50〜70㎡ | 170件 | 54.5万円 |
| 70〜90㎡ | 112件 | 57.1万円 |
| 90㎡以上 | 5件 | 77.8万円 |
30㎡未満が110件で124.5万円。築0〜10年が104件で125.0万円。件数も単価も、ほとんど重なる位置に2つの数字が並んでいます。
ここから先は私の読みです。私は、築0〜10年の125.0万円を「新しくて狭い部屋」の値段だと見ています。根拠はいま並べた2つの数字の近さです。ただしこのデータは1件ごとの築年と面積の組み合わせまでは示していないので、確かめられたわけではありません。
この読みが効いてくるのは、家族で住む広さを探している人です。50〜70㎡の170件は54.5万円、70〜90㎡の112件は57.1万円。築0〜10年の125.0万円をそのまま家族向けの部屋の目安に置くと、予算の組み方を間違えます。
90㎡以上は5件しかありません。この77.8万円は、売り出し価格が妥当かどうかを判断する材料としては足りない数字です。90㎡以上を狙うなら、現地の売り出し価格を自分で集めることになります。
築10年以内の部屋は、新築マンションと並べて比べる
川口市の新築マンションは50件で、1㎡あたり130.0万円です。中古の築0〜10年は125.0万円。どちらも成約総額を専有面積で割った数字なので、この2つはそのまま比べられます。
数字の並びから言えるのは、川口市で築10年以内の中古を選んでも、1㎡あたりの負担は新築とそれほど離れないということです。築浅の中古を候補にするなら、新築の販売価格も一度並べてから決めた方が判断が早くなります。
逆に、値段を下げる目的で中古を探すなら、見る帯は築11〜20年から下です。71.4万円、54.5万円、41.4万円と、帯をまたぐごとに水準が変わります。新築マンションの50件は、他の種別に比べて件数が少ない数字だという点も添えておきます。
築30年を超えた部屋を選ぶなら、工事費を足した総額で比べる
築31〜40年は41.4万円、築41年以上は32.4万円。物件価格だけを見れば、古い帯を選ぶ理由ははっきりしています。ただしこの値段は、そのまま住める状態を保証するものではありません。給湯器も配管も、建物と同じ年数を過ごしています。
順番としては、候補を2つか3つに絞ってから工事費の見積もりを取るのが早いです。間取りと設備の状態で金額が変わるので、物件が決まっていない段階の概算はあまり使えません。
物件価格と工事費を足した総額で並べ直したときに、築21〜30年の54.5万円の部屋を軽く直す案と、築31〜40年の41.4万円の部屋を大きく直す案のどちらが安いかが決まります。工事費を出さないまま古い帯を選ぶと、下の帯を選んだ意味が総額で消えることがあります。
工事費が分かると、築年帯の違う部屋を総額で比べられます
戸建てや賃貸と迷っている場合の数字
川口市は戸建ての取引もあります。中古戸建てが384件で1坪あたり128.9万円、新築戸建てが255件で143.3万円。土地は202件で1坪あたり76.0万円です。
ここで単位の話を挟みます。戸建てのこの坪単価は、成約総額を建物の延床面積の坪数で割った値です。土地の坪単価は土地面積の坪数で割った値、マンションの単価は専有面積で割った値。分母が3つとも違うので、引き算した差を建物の値段として読むことはできません。この記事で比べているのは、中古戸建てと新築戸建ての間、中古マンションと新築マンションの間だけです。
その中古戸建てと新築戸建ての間で見ると、中古戸建ての真ん中50%は107.9万円から157.7万円、新築戸建ては122.3万円から163.5万円に入っています。中古戸建ての高い側157.7万円は、新築戸建ての安い側122.3万円を上回ります。川口市では、中古だから安いという並びに戸建てもなっていません。
借りる側の数字も置いておきます。川口市の募集賃料は1㎡あたり2,423円が中央値です(94,010件)。買うか借りるかを決めかねている段階なら、この数字を出発点にできます。
種別ごとの数字と町ごとの相場は川口市の不動産相場のページにまとめてあります。子どもの学校で候補地を絞るなら川口市の学区を町名から調べるページも一緒に使ってください。どちらもこのサイトのページで、登録は要りません。
川口市で中古マンションを見る前に決める3つのこと
1. 築年帯を先に決める。 1㎡あたり125.0万円から32.4万円まで動きます。予算から入ると築年帯が定まらず、値段の理由が読めないまま候補だけが増えます。
2. 面積帯とセットで数字を見る。 30㎡未満の110件は124.5万円、50〜70㎡の170件は54.5万円。築年帯の数字だけで予算を組むと、探している広さと合いません。
3. 古い帯を選ぶなら工事費まで足す。 築31〜40年の41.4万円は物件価格の話で、住める状態にするまでの金額ではありません。総額で並べ直してから決めてください。
この記事の数字の出どころ
- 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。中古マンション423件、新築マンション50件、宅地202件、中古戸建て384件、新築戸建て255件
- 中古マンション・新築マンションの単価は、成約総額を専有面積(㎡)で割った値です
- 中古マンションは1982年(新耐震基準)以降に建てられた部屋に限定。1982年より前の物件は元データから除外されています
- 築年数は2026年を基準に数えています。築21〜30年は1996年から2005年、築31〜40年は1986年から1995年に建った部屋です
- 築年帯・面積帯の中央値は、帯ごとに別々に取った値です。市全体の中央値である1㎡あたり63.3万円と足し引きしても一致しません
- 築41年以上は14件、90㎡以上は5件、30〜50㎡は26件、新築マンションは50件と件数が少なく、1件の取引で動きやすい数字です
- 戸建ての坪単価は成約総額を建物の延床坪数で割った値、土地の坪単価は土地面積の坪数で割った値です。マンションの1㎡あたりの単価とは分母が違うので、そのまま比べることはできません
- 賃貸:不動産情報ライブラリの賃貸募集情報から、1㎡あたりの募集賃料の中央値(94,010件)


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