所沢市で中古マンションを探すと、築31〜40年の部屋は1㎡あたり23.8万円、築41年以上の部屋は30.0万円で成約しています。古いほど安いという順番が、所沢市ではいちばん古いところで逆を向きます。
国土交通省が公表している所沢市の中古マンションの成約は84件(2024年4Q〜2025年4Q)。市全体の中央値は1㎡あたり43.6万円です。ただし築5年の部屋にも築35年の部屋にも、この43.6万円は使えません。築年帯で分けると63.3万円から23.8万円まで開きます。
取引がいちばん集まっているのは築21〜30年の27件で、1㎡あたり45.0万円。1996年から2005年に建った部屋です。所沢市の中古マンション市場は、この帯を中心に回っています。
先に結論
- 所沢市の中古マンションは1㎡あたり43.6万円(中央値・84件)。築年帯ごとに見ると別の数字になります
- 築0〜10年は63.3万円、築11〜20年は55.4万円、築21〜30年は45.0万円。ここまでは順に下がります
- いちばん安いのは築31〜40年の23.8万円。築41年以上の30.0万円より低い水準で成約しています
- 取引の中心は築21〜30年の27件。1996年から2005年に建った部屋です
- 専有面積で分けると50〜70㎡が45.0万円、70〜90㎡が45.3万円。広さでは1㎡あたりがほとんど動きません
所沢市の中古マンションは築年帯でいくら違うか
84件を築年数の帯で5つに分けて、専有面積1㎡あたりの成約価格の中央値を並べました。
所沢市の中古マンション成約価格(専有面積1㎡あたりの中央値・2024年4Q〜2025年4Q・全84件)
自分の町の相場を調べる
この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。
このツールは農地や山林が混ざった極端な取引も除かずに集計します。そのため市全体の数字はこの記事より低く出ます。町ごとの傾向を見るのに使ってください。
上から3本目までは順番どおりです。築0〜10年の63.3万円、築11〜20年の55.4万円、築21〜30年の45.0万円。10年ごとに階段を下りるように水準が変わります。
崩れるのは下の2本です。築31〜40年は23.8万円で、これより古い築41年以上の30.0万円を下回っています。 帯を1つ古い側へ進めたのに、1㎡あたりの単価は上がる形になっています。
件数も置いておきます。築21〜30年が27件、築31〜40年が20件、築11〜20年が16件、築41年以上が12件、築0〜10年が9件。市全体で84件しかないので、どの帯も数十件かそれ以下で作られた数字です。
築31〜40年が築41年以上より安いのはなぜか
ここから先は私の読みです。私は、この逆転を「所沢市では築40年を超えると値段が戻る」という話として受け取るべきではないと考えています。 理由は築41年以上の12件という件数と、その12件に年代の下限があることです。
所沢市の中古マンション84件は、1982年(新耐震基準)以降に建った部屋だけを集めたものです。1982年より前の建物は元のデータの段階で除外されています。築31〜40年が1986年から1995年に建った部屋なので、築41年以上はそれより前、つまり1982年から1985年ごろに建った幅の狭い集まりです。12件でその範囲を代表させた中央値が30.0万円ということになります。
それでも読者が持ち帰れるものはあります。所沢市で「築40年を超えているから安いはず」という決めつけは通らない、ということです。検索条件で築年数を「30年以内」に絞ると、所沢市でいちばん単価の低い築31〜40年の20件が丸ごと候補から消えます。値段を下げる目的で中古を探しているなら、切り落としているのは高い側ではなく安い側です。
築21〜30年は1996年から2005年に建った部屋です
この5つの帯は2026年を基準に数えたものです。築21〜30年なら1996年から2005年、築31〜40年なら1986年から1995年に建った部屋になります。物件情報に「築28年」と書いてあれば、それは2000年前後の建物で、所沢市でいちばん取引されている帯だということです。
数え方を先に揃える理由は、広告の築年数表示と1年ずれることがあるからです。帯の境目にある物件は、数え方ひとつで45.0万円の帯と23.8万円の帯を行き来します。 所沢市で取引がいちばん多い築21〜30年の27件と、単価がいちばん低い築31〜40年の20件は、この境目を挟んで隣り合っています。
内見の予約を入れる前に、物件情報の築年月を西暦で書き出してください。「築30年くらい」という覚え方のままだと、45.0万円の帯と23.8万円の帯のどちらを見ているのか分かりません。予算の前提が入れ替わるのはこの1年です。
部屋の広さでは、1㎡あたりの値段がほとんど動きません
今度は専有面積で分けてみます。築年帯とは別の景色になります。
| 専有面積 | 件数 | 1㎡あたりの中央値 |
|---|---|---|
| 30㎡未満 | 6件 | 31.8万円 |
| 50〜70㎡ | 41件 | 45.0万円 |
| 70〜90㎡ | 31件 | 45.3万円 |
| 90㎡以上 | 5件 | 27.4万円 |
取引の大半は50〜70㎡の41件と70〜90㎡の31件です。この2つの中央値は45.0万円と45.3万円。所沢市では、50㎡から90㎡の範囲で広さを変えても1㎡あたりの値段はほとんど動きません。
築年帯が63.3万円から23.8万円まで開いていたのと比べると、広さの側は横一線です。所沢市で「広さを1段落とせば単価が下がって割安に買える」という探し方は成立しないと私は見ています。単価を動かしたいなら、触るのは広さではなく築年帯です。
上下の2つは件数が足りません。30㎡未満は6件で31.8万円、90㎡以上は5件で27.4万円。6件や5件で取った中央値は、1件の取引で順序が入れ替わります。単身向けの狭い部屋や90㎡以上の広い部屋を所沢市で買うなら、売り出し価格が相場から離れているかを判断する材料は、この記事の数字では足りません。
築の古い帯を選ぶなら、工事費を足した総額で比べる
築31〜40年の23.8万円と築21〜30年の45.0万円を並べれば、古い帯を選ぶ理由は分かりやすく見えます。ただし1986年から1995年に建った建物は、給湯器も配管も建物と同じ年数を過ごしています。内見で室内がきれいに使われていても、壁の内側まで新しいわけではありません。
順番としては、候補を2つか3つに絞ってから工事費の見積もりを取るのが早いです。間取りと設備の状態で金額が変わるので、物件が決まっていない段階の概算はあまり使えません。3件まで絞れていれば、同じ条件で工事費を並べて比べられます。
物件価格と工事費を足した総額で並べ直したときに、築21〜30年を買って軽く直す案と、築31〜40年を買って大きく直す案のどちらが安いかが決まります。 工事費を出さないまま古い帯を選ぶと、下の帯を選んだ意味が総額で消えることがあります。
工事費が分かると、築年帯の違う部屋を総額で比べられます
戸建てや土地、賃貸と迷っている場合の数字
所沢市の土地は156件で、坪単価の中央値は51.2万円です。1区画の面積の中央値は180㎡(54.5坪)。この2つから1区画あたりを概算すると2790.0万円になりますが、2つの中央値は別々に取った値なので、実在する1件の価格ではありません。
町ごとに見ると開きがあります。緑町(5件)が1坪99.2万円、大字下富(5件)が19.8万円で5.0倍です。これより低い町もあります。三ケ島(4件・5.0万円)、大字神米金(3件・4.3万円)、大字坂之下(3件・4.0万円)、堀之内(4件・3.0万円)。この4つは市街化調整区域や農地・山林の取引が混ざっている疑いがあるため、住宅地を買う人が目安にする数字ではありません。
地価公示の住宅地は51地点で1坪57.2万円。成約の51.2万円との差は-10.4%です。公示は住宅地の標準地の評価額、成約は実際に売れた土地で母集団が違うため、この差を値上がりや値下がりとして読むことはできません。
戸建ては中古が177件で1坪あたり135.2万円、新築が112件で145.5万円です。ここで単位の話を挟みます。戸建てのこの坪単価は成約総額を建物の延床面積の坪数で割った値、土地の坪単価は土地面積の坪数で割った値、マンションの単価は成約総額を専有面積(㎡)で割った値です。分母が3つとも違うので、引き算した差を建物の値段として読むことはできません。比べてよいのは中古戸建てと新築戸建ての間だけです。
その中古と新築の間で見ると、中古戸建ての真ん中50%は105.8万円から166.9万円、新築戸建ては125.0万円から174.3万円に入っています。中古戸建ての高い側166.9万円は、新築戸建ての安い側125.0万円を上回ります。所沢市では、中古だから安いという並びに戸建てもなっていません。
借りる側の数字も置いておきます。所沢市の募集賃料は1㎡あたり2,179円が中央値です(50,320件)。買うか借りるかを決めかねている段階なら、この数字が出発点になります。
種別ごとの数字と町ごとの相場は所沢市の不動産相場のページにまとめてあります。子どもの学校で候補地を絞るなら所沢市の学区を町名から調べるページも一緒に使ってください。どちらもこのサイトのページで、登録は要りません。
所沢市で中古マンションを見る前に決める3つのこと
1. 築年帯を先に決める。 1㎡あたり63.3万円から23.8万円まで動きます。予算から入ると築年帯が定まらず、値段の理由が読めないまま候補だけが増えます。
2. 築40年超を最初から候補から外さない。 築31〜40年が23.8万円、築41年以上が30.0万円。古い順に安くなるという並びになっていないので、築年数の上限で機械的に切ると安い側を落とします。
3. 古い帯を選ぶなら工事費まで足す。 築31〜40年の23.8万円は物件価格の話で、住める状態にするまでの金額ではありません。総額で並べ直してから決めてください。
この記事の数字の出どころ
- 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。中古マンション84件、宅地156件、中古戸建て177件、新築戸建て112件
- 中古マンションの単価は、成約総額を専有面積(㎡)で割った値です
- 中古マンションは1982年(新耐震基準)以降に建てられた部屋に限定。1982年より前の物件は元データから除外されています
- 築年数は2026年を基準に数えています。築21〜30年は1996年から2005年、築31〜40年は1986年から1995年に建った部屋です
- 築年帯・面積帯の中央値は、帯ごとに別々に取った値です。市全体の中央値である1㎡あたり43.6万円と足し引きしても一致しません
- 築41年以上は12件、築0〜10年は9件、30㎡未満は6件、90㎡以上は5件と件数が少なく、1件の取引で動きやすい数字です
- 面積帯の表は、集計に出た4つの区分を載せています。市全体の84件がこの4区分にすべて入っているわけではありません
- 土地は坪単価が極端な14件を除いて集計しています。除外後のレンジは1坪あたり4.6万円から195.0万円です
- 町別の坪単価は3件以上の取引があった22町のみ。三ケ島・大字神米金・大字坂之下・堀之内は市街化調整区域や農地・山林の取引が混ざっている疑いがあります
- 戸建ての坪単価は成約総額を建物の延床坪数で割った値、土地の坪単価は土地面積の坪数で割った値です。マンションの1㎡あたりの単価とは分母が違うので、そのまま比べることはできません
- 地価公示:住宅地51地点の坪単価の中央値。公示は標準地の評価額、成約は実際に売れた土地で母集団が異なります
- 賃貸:不動産情報ライブラリの賃貸募集情報から、1㎡あたりの募集賃料の中央値(50,320件)


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