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芦屋の実家を相続したら土地だけで4,760万円。相続税の対象になりやすい理由

芦屋市で40坪の土地は、実際の成約価格で4,760万円です。相続税がかからない枠は、相続する人が1人なら3,600万円しかありません。

つまり芦屋の実家は、建物や預金を数える前に、土地だけで枠を超える可能性があります。国土交通省が公表している芦屋市の取引データと国税庁の基礎控除を突き合わせて、どこで線が引かれるかを具体的な数字で確かめました。

先に結論

  • 芦屋市の土地は1坪119.0万円(中央値・35件)。40坪で4,760万円です
  • 相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数(国税庁)。1人なら3,600万円
  • ただし相続税の計算に使うのは実売価格ではなく路線価です。目安で3,800万円前後になります
  • 相続人が1人なら基礎控除を超え、2人(4,200万円)なら下回る計算です。人数で結論が変わります
  • 芦屋市は地価公示118.3万円と実際の成約119.0万円がほぼ一致します。値上がり期待では動いていません

この記事は公表データをもとにした概算です。個別の税額は土地の形状・接道・特例の適用可否で変わります。実際の申告は税理士にご確認ください。

目次

芦屋市の土地は1坪119.0万円。40坪で4,760万円になる

2024年10-12月から2025年10-12月までに芦屋市で成約した宅地35件の坪単価は、中央値で119万81円でした。

阪神間で並べると、芦屋市は神戸市東灘区と西宮市のあいだに入ります。

エリア 土地の坪単価(中央値) 40坪の土地代
神戸市灘区 138.8万円 5,552万円
神戸市東灘区 130.6万円 5,224万円
芦屋市 119.0万円 4,760万円
西宮市 112.4万円 4,496万円
明石市 43.0万円 1,719万円

芦屋市の取引はこの1年で35件しかありません。西宮市171件、東灘区74件と比べて極端に少なく、売りに出た土地がほとんど市場に出てこない街だということが件数からわかります。

相続で動く物件の比重が大きくなるのは、こういう街です。

相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数

国税庁が定める相続税の基礎控除額は、次の式で計算します。

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

遺産の総額がこの金額以下なら、相続税の申告も納税も要りません。人数別に並べると次のようになります。

法定相続人 基礎控除額
1人 3,600万円
2人 4,200万円
3人 4,800万円
4人 5,400万円

「うちは現金がないから関係ない」と考える人がいますが、遺産には土地も建物も入ります。芦屋の実家に住んでいた親が亡くなり、子ども1人が相続する場合、枠は3,600万円です。

計算に使うのは実売価格ではなく路線価。目安で3,800万円前後

ここが解説記事で飛ばされやすい部分です。相続税を計算するとき、土地の値段は実際に売れる価格ではなく、国税庁が毎年公表する路線価で評価します。

国税庁は路線価を、地価公示価格のおおむね8割の水準で設定しています。芦屋市の地価公示(住宅地21地点)の中央値は坪118.3万円なので、路線価の目安は坪94.6万円です。

見方 1坪あたり 40坪
実際の成約価格 119.0万円 4,760万円
地価公示 118.3万円 4,732万円
路線価の目安(公示の8割) 94.6万円 3,784万円

相続税の土俵に上がるのは、いちばん下の3,784万円のほうです。

これを基礎控除と並べると、結論が人数で割れます。

  • 相続人が1人(3,600万円) … 土地だけで184万円超えます。建物と預金を足せば申告が必要になります
  • 相続人が2人(4,200万円) … 土地だけなら416万円の余裕。建物・預金・保険金を足した合計で判定します
  • 相続人が3人(4,800万円) … 土地だけでは超えません

路線価は道路ごとに設定されているので、実際の数字は同じ芦屋市内でも大きく変わります。ここでの3,784万円は市全体の中央値から出した目安であって、あなたの実家の評価額ではありません。

なお、亡くなった人が住んでいた自宅の土地には、330㎡までの部分の評価額を80%下げられる特例があります(小規模宅地等の特例)。誰が相続してどう使い続けるかで適用の可否が変わるため、この特例が使えるかどうかで結論はふたたび逆転します。

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特例が使えるかどうかで納税額が変わります。相続が起きる前に聞くほうが選べる手は多く残ります

町別に並べると公光町271.1万円、三条町104.1万円

芦屋市内でも土地の値段は一様ではありません。取引が3件以上あった町を並べると次のようになります。

公光町271.1万
岩園町122.3万
浜芦屋町115.7万
南宮町109.1万
三条町104.1万

芦屋市の宅地成約価格(坪単価の中央値・2024年4Q〜2025年4Q・取引3件以上の町)

実家の住所で調べる

実家の住所を入れれば、周辺の実勢から坪単価が出ます。市の中央値ではなく、その場所の数字で基礎控除と比べられます。

芦屋市の土地相場を住所から調べる(無料)

JR・阪神の芦屋駅周辺にあたる公光町が坪271.1万円で、40坪なら1億844万円。山手の岩園町や海側の浜芦屋町は坪110万円台から120万円台です。

実家が駅前にあるか山手にあるかで、相続税の議論に乗るかどうかが変わります。

建物も高い。中古戸建ては1坪195.6万円

芦屋市は土地だけでなく建物込みの価格も高い水準にあります。

種別 成約価格(中央値) 件数
中古マンション 49.2万円/㎡ 135件
宅地(土地) 119.0万円/坪 35件
中古戸建て 195.6万円/坪(延床) 29件
新築戸建て 223.2万円/坪(延床) 8件
賃貸 1,874円/㎡ 11,430件

中古戸建ての坪単価は、下位25%でも140.9万円、上位25%は230.0万円です。明石市の124.5万円、西宮市の157.4万円と比べて頭ひとつ抜けています。

相続した実家を売る側から見ると、これは追い風です。ただし芦屋市の中古戸建ての成約は1年で29件しかありません。値段が高いことと、すぐ現金になることは別の話です。

私はこう見ています

芦屋市の地価公示は坪118.3万円、実際の成約は119.0万円。差は0.6%です。同じ集計をした明石市は実売が公示より31%高く、西宮市は18%高い。芦屋だけが公示価格どおりに取引されています。

私はこれを、芦屋の土地が「値上がりを見込んで買われる資産」ではなく「そこに住みたい人が住むために買う土地」になっている数字だと考えています。値上がり期待が価格に乗るなら、公示との差はもっと開くはずです。

この読みが正しければ、相続した実家を「持っていればもっと上がる」と考えて寝かせておく判断は、芦屋では効きにくいことになります。ここは私の意見なので、根拠にした数字のほうを持ち帰ってください。

相続が起きる前にできる3つのこと

1. 実家の土地の広さと路線価を先に確かめる。 登記簿の地積と、国税庁の路線価図でその道路の値を見れば、評価額の見当は自分でつきます。40坪か80坪かで結論は倍ちがいます。

2. 法定相続人が何人になるかを数える。 基礎控除は人数で600万円ずつ動きます。この記事の計算で言えば、1人と2人のあいだに線があります。

3. 小規模宅地等の特例が使えるかを確認する。 誰が相続し、その後どう使うかで適用が変わります。亡くなったあとに動かせる部分と、生前でないと動かせない部分があるので、順番として先に確認しておくほうが選べる手が多く残ります。

芦屋市の土地相場を住所から調べる(無料)
芦屋市の学区一覧を町名から調べる

どちらもこのサイトのページです。登録も入力も要りません

実家を売るか貸すかで迷っている段階なら、相続した空き家を3,000万円控除で売る条件も先に読んでおくと、選択肢の数が変わります。

この記事の数字の出どころ

  • 成約価格:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報。集計期間は2024年第4四半期から2025年第4四半期。宅地35件、中古戸建て29件、新築戸建て8件、中古マンション135件
  • 中古戸建ては1982年以降に建てられた物件に限定し、取引総額を建物の延床坪数で割った値です。土地の坪単価とは分母が違います
  • 町別の集計は取引3件以上の町のみ。芦屋市は取引件数そのものが少ないため、1件の影響を受けやすい数字です
  • 地価公示:国土交通省の地価公示。芦屋市内の住宅地21地点の中央値
  • 基礎控除の式:国税庁タックスアンサー No.4152「相続税の税率」
  • 路線価が公示価格のおおむね8割という水準は国税庁の評価方針によるもので、個別の路線価とは一致しません
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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