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薩摩川内市 冠水 どこが危ないの?

薩摩川内市で、大雨のときに水がたまるおそれがある道は15か所です。鹿児島県全体で142か所あるうちの15。湧水町と並んで、県内でいちばん多い市です。

ただ、この15という数字だけを見ていると、市の対策を見落とします。薩摩川内市は、市内39か所にセンサーを置いています。国が数えた数の倍以上です。

この記事でわかること

  •  国の一覧は15か所。うち6か所が国道3号に並んでいます
  •  市は39か所に浸水検知センサを置き、公式LINEで通知しています
  •  市道の4か所は4か所ともポンプとカメラ付き。国道3号の6か所にポンプの記載はありません
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箇所の数・種別・住所・備考は国土交通省 九州地方整備局「道路冠水注意箇所」鹿児島県142か所と、箇所ごとの説明表15枚から数えました。センサーの数は薩摩川内市 道路河川課の設置位置図、川の数は市の防災安全課のページです。標高は国土地理院の住所検索APIと標高APIで引いています。
目次

15か所のうち6か所が、国道3号にあります

薩摩川内市の15か所がどの道にあるのかを数えた図
6か所が国道3号に並んでいます

道の種類で分けると、国道が7、県道が4、市道が4です。国道7のうち6か所が国道3号に並んでいます。湯田、網津に2か所、水引、小倉、御陵下。市の中心部ではなく、市を南北に貫く道のほうに固まっています。

この6か所を管理しているのは鹿児島国道事務所の阿久根維持出張所です。残る国道267号の1か所と県道4か所は県の北薩地域振興局、市道4か所は市。15か所を3つの役所で分け持っています。

雨上がりの市街地の道路と信号
雨上がりの市街地の道路と信号(写真: Pexels)

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

緊急脱出用ハンマー シートベルトカッター付(JIS規格適合品)

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

TORRAS スマホ防水ケース(IPX8・水中でも操作可・浮く設計)

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

キーホルダー型 LEDライト(充電式・小型)

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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市が置いたセンサーは、39か所あります

国の一覧15か所と市の浸水検知センサ39か所を比べた図
市のセンサーは国の一覧の倍以上あります

薩摩川内市は、道路が浸かったことを自動で知らせるしくみを持っています。市内に置いた浸水検知センサが水を感知すると、市の公式LINEから通知が届きます。

設置位置図を数えると、センサは1番から39番まで、欠番なく39あります。いちばん新しいのは2026年7月17日に増えた38番と39番で、場所は市道日暮橋・宮崎線と市道冷水・尾賀線です。

市はこのしくみを作った理由をこう書いています。「これまでは、現地に行くまで浸水の状況を把握できませんでした」。見に行かないと分からなかったものを、行かずに分かるようにした、ということです。

通知を受け取るには、先に設定がいります

ここが大事なところです。市の公式LINEを友だちに追加しただけでは、通知は来ません。通知を受け取りたいセンサを選んで、オンにしておく必要があります。設定はスマートフォンからしかできません。

市は免責事項も添えています。「本システムは、浸水を早期に通知することを目的としており、検知した情報を精査せず、直接速報として通知しています」。人が確認してから流すのではなく、センサが反応したらそのまま流す、という作りです。

そのぶん早い代わりに、通信障害や想定を超える浸水のときは正しく動かないことがある、とも書いてあります。届いたら動く、届かなくても油断しない。その両方を持っておく道具です。

市道の4か所には、ポンプとカメラがあります

管理番号 区分 名称 住所 備考の欄
鹿児島県-02-066〜070 国道3号 湯田・網津2か所・水引・小倉 各町名まで 注意喚起看板・カメラ
鹿児島県-02-071 国道3号 御陵下 御陵下 注意喚起看板
鹿児島県-02-072 国道267号 国分寺アンダーパス 原田町3 排水ポンプ・情報板・水位センサー
鹿児島県-02-073 県道 川内郡山線 宮崎町1751-1 排水ポンプ・情報板・水位センサー
鹿児島県-02-074〜076 県道 鳥追町・上川内・白和 各番地まで (空欄)
鹿児島県-02-077・267・268・272 市道 大小路・中郷線ほか4か所 各番地まで 排水ポンプ施設設置済・監視カメラ設置済

備考は説明表に書かれているものです。書かれていない箇所に設備が無いとは限りません。

並べてみると、はっきり分かれます。市道の4か所は、4か所ともポンプとカメラの両方が書いてあります。国道267号と県道の1か所にはポンプと情報板と水位センサー。いっぽう県道の3か所は備考が空欄です。

国道3号の6か所には、看板とカメラは書いてありますが、ポンプの記載がありません。カメラは映すためのもので、水を抜くためのものではない。映っていることと、水が引くことは別です。

\住所を入れると、その場所の水のリスクがまとめて出ます/

薩摩川内市の住所で調べてみる ›

洪水・内水・土砂・津波・高潮を1画面で

標高を出せるのは9か所。差は4.5メートルです

薩摩川内市で住所が細かく書かれた9か所の標高を並べた図
4.5メートルから9.0メートル。差は4.5メートルしかありません

説明表の住所を国土地理院の標高データに通すと、9か所の数字が出ました。いちばん低いのが横馬場・田崎線アンダーパスの4.5メートル、いちばん高いのが県道川内郡山線の宮崎町で9.0メートル。差は4.5メートルしかありません。

この連載では、1つの市の中で50メートル以上ひらく市をいくつも見てきました。薩摩川内市の市街地はそうならない。同じ高さの土地に9か所が並んでいます。まわりに逃げ上がれる高い場所が近くにない、という意味でもあります。

残る6か所は出していません。国道3号の6か所は、説明表の住所が「湯田」「網津」「水引」「小倉」「御陵下」と町の名前までしか書かれていないからです。町の範囲が広く、山のほうまで続いているので、代表の1点を取ると道路から離れます。実際に引くと水引町は130.8メートルになりました。道の上の数字ではありません。

この住所は浸水しやすい場所ですか?

住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。



県が指定した川は、市に関係するものだけで46本あります

道路の話から、川の話に移ります。鹿児島県は2025年6月に、県が管理する459の川のうち373の川について洪水浸水想定区域を指定しました。このうち薩摩川内市に関係する川は46本です。

まだ終わっていません。残る86の川は、その後に指定する予定だと市が書いています。今ある地図に色が付いていない川が、これから色を付けられることがあるということです。

市の防災マップは地区ごとに作られていて、2024年4月に更新されました。県が新しく指定した土砂災害警戒区域と、県管理の川の洪水浸水想定区域を反映したものです。折りたたむとA4サイズになる大きさで、目の不自由な人が音声で読めるコードも付いています。

いっぽう、内水(ないすい)——川からではなく、側溝や水路から水があふれるほうの地図は、市の下水道のページに項目が並んでいません。道路の浸かり方を知らせる役目を、地図ではなくセンサーとLINEが担っている市だ、と読めます。

水に入ってしまった車から出るまで

水に入ってしまった車から出るまでの手順
水深30センチほどでドアは開かなくなります。割るのは横の窓です
大雨の日に窓の外がにじんで見える様子
大雨の日に窓の外がにじんで見える様子(写真: Pexels)

15か所のうち、アンダーパスと名の付く場所が6つあります。手前から見ると水面は平らに見えて、いちばん深い底は見えません。進んだ先が急に深いのが怖いところです。

JAF(ジェイエーエフ)のテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほとんど同じでした。止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。割れるのは横の窓です。フロントガラスは合わせガラスなので、脱出用ハンマーでも割れません。

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車が動かなくなったら110番と119番へ。水深がひざ下でも、流れがあれば大人は歩けません。50センチより深いときは、無理に移動せず高いところで待ってください。

\何センチでドアが開かなくなるのか/

JAFの実験の中身を読む ›

窓を割れたのは脱出用ハンマーだけでした

ほかの市はどうなっているか

同じ手順で、ほかの市も1つずつ調べています。同じ資料でも、出てくる答えは場所ごとに変わります。

この記事のまとめ

薩摩川内市で道路が冠水しやすい場所は15か所で、湧水町と並んで鹿児島県内の最多です。うち6か所が国道3号に並び、県道が4か所、市道が4か所。市道の4か所は4か所とも排水ポンプと監視カメラの記載があり、国道3号の6か所には看板とカメラの記載しかありません。

市は別に、市内39か所に浸水検知センサを置いて公式LINEで通知しています。受け取るには、通知したいセンサを選んでオンにする設定が先に必要です。住所が細かく書かれた9か所の標高は4.5メートルから9.0メートルで、差は4.5メートルしかありません。県が指定した洪水浸水想定区域の川は、市に関係するものだけで46本あります。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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