レインズ登録でやりがちな違反6つ|隠語・重複登録・登録直後の削除はどう見られるか
レインズの利用ガイドライン(各流通機構が公開)には、違反事例が実名を伏せて具体的に載っています。読んでみると、「悪質業者の手口」ではなく「現場でやりがちな運用」がそのまま違反として列挙されているのが分かります。
この記事では、近畿圏不動産流通機構のレインズ利用ガイドラインに実例として挙げられているものを中心に、登録業務でやりがちな違反を6つ整理します。
1. 備考欄の「AD」「BK」「○%」
備考などの入力項目に、報酬の分配や別途手数料を暗示する文言(AD・BK・○%など)を入れる登録。ガイドラインでは各入力項目と関係ない内容の登録はレインズ利用規程違反とされ、法定手数料以外の支払いを暗示する内容は宅建業法違反を誘引するものと明記されています。機構は不適切な文言を含む登録を予告なく訂正・削除することがあります。
「昔からみんなやっている」が通じない項目の筆頭です。慣行の温存ではなく、条件連絡は個別のやり取りで行う運用に切り替えるべきところです。
2. 沿線・駅を変えた同一物件の重複登録
露出を増やす目的で、沿線や駅を変えて同じ物件を複数登録するパターン。重複登録の禁止に正面から当たります。レインズは1物件につき3つの沿線・駅を登録できる仕様なので、複数路線が使える物件はその枠内で表現します。
3. 登録と削除の繰り返し(日報狙い)
新着日報に繰り返し載せることを狙って、同一物件の登録・削除を数日おきに繰り返す運用。正当な事由のない削除・再登録は利用規程違反です。媒介契約に基づかない登録・変更・削除はそもそもできない、という原則から外れています。
4. 専任物件を登録した直後に削除する
専任媒介で預かった物件を登録して登録証明書だけ取得し、自ら買主を見つけるためにすぐ削除するパターン。売主が機構に「登録されていないのはおかしい」と苦情を入れて発覚した事例がガイドラインに載っています。2025年1月以降は、売主が登録証明書のQRコードから登録状況を直接確認できるため、この手の削除は売主本人に見つかります。囲い込み系の論点は別記事にまとめています:囲い込みは「わざと」だけじゃない
5. 連絡先だけの図面登録
間取りも物件詳細もなく「メール配信のご案内」等の連絡先だけを載せた図面の登録。登録図面には物件に関する適正な情報を記載することが求められており、違反事例として明記されています。
6. 他会員の図面・写真の無断転用
同じマンションの別部屋を預かったときに、他会員が登録した外観写真を流用するパターン。レインズに登録された図面・写真・画像の無断転用は禁止です。逆に、レインズ外の媒体に載っている写真や住宅地図をレインズに登録する場合も、転用に問題がないかの確認が必要です。
そもそもの前提:媒介契約に基づかない登録
6つのパターンの根っこには共通の原則があります。レインズへの登録は、書面による媒介契約に基づいて行うということです。口頭で「売ってもいいよ」と言われただけの登録、他の広告サイトから流用した一般媒介の登録は、売主とのトラブルに直結する違反として実例が挙がっています。
最悪の想定:レインズが使えなくなる
機構は、制度やシステムへの信頼を損なう行為に対して、予告なくレインズの利用制限・停止の措置を取ることがあります。仲介業でレインズが使えなくなれば、物件の登録義務が果たせず、業者間流通からも外れる=専任媒介を受けられない会社になるということです。会員間トラブルや売主からの苦情も、行政庁への通報の入口になります。
登録前チェックリスト
レインズ登録チェック
☐ 書面の媒介契約に基づく登録か(口頭依頼・他サイト流用で登録していないか)
☐ 備考欄に入力項目と関係ない文言(AD・BK・%等)を入れていないか
☐ 同一物件を沿線違いで重複登録していないか(沿線・駅は1物件3つまで登録可能)
☐ 図面に物件の適正な情報が入っているか(連絡先だけになっていないか)
☐ 使用する写真・図面は自社が登録したものか、転用の承諾を確認したか
☐ 削除・変更に媒介契約上の正当な事由があるか
まとめ
ここに挙げた6つは、ガイドラインに違反実例として載っている=機構が実際に苦情・摘発として扱ってきたパターンです。「現場の慣行」と「規程違反」の距離が近い業務なので、登録担当者に属人化させず、チェックリストで機械的に確認するのが確実です。
関連記事:レインズの「売外全」「売外一」とは?物件種目の読み方
※本記事は近畿圏不動産流通機構のレインズ利用ガイドラインの記載をもとにした一般的な情報の整理です。実際の運用は所属する流通機構の最新の規程・ガイドラインをご確認ください。


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