🗨️「10月から106万円の壁が無くなると聞きましたが、何が変わるんですか」
無くなるのは「所定内賃金が月額8.8万円以上」という賃金要件だけです。週20時間以上という労働時間の要件と、勤め先の従業員数の要件は残ります。施行日は2026年10月1日で、9月11日の官報で公布された政令に書かれています。
[税制・補助金] この記事の要点
2026年9月16日 発表
- 扶養の範囲で働いているパート・アルバイトの人
- 配偶者を扶養に入れている人
- 従業員51人以上の事業所で働く短時間労働者
消えるのは1つだけ、残るのは2つ
短時間で働く人が社会保険に入るかどうかは、いくつかの条件で決まっています。10月1日に消えるのは、そのうちの1つです。
| 要件 | 内容 | 2026年10月1日以降 |
|---|---|---|
| 賃金要件 | 所定内賃金が月額8.8万円以上(年収106万円相当) | 撤廃 |
| 労働時間要件 | 週の所定労働時間が20時間以上 | 残る |
| 学生除外 | 学生でないこと | 残る |
| 企業規模要件 | 厚生年金の被保険者が51人以上の事業所 | 残る(段階的に引き下げ) |
「106万円」という数字だけが消えて、「週20時間」は残ります。時給が高い人ほど、週20時間の線に先に当たることになります。
子どもにかかるお金を通しで見るなら
給食費は子育ての費用のごく一部です。市町ごとの差を調べ始めた人ほど、助成金や学費の全体像が先に要ります。
給食費や医療費のような自治体の助成は、調べる場所がばらばらで全体像がつかめません。助成金・保険・進学費用をまとめて1冊で見渡せるので、市町ごとの差を調べる前の下地になります。
書き込みながら自分の家の数字を出す形式です。中学の給食費が年5万円かかる市とかからない市で、家計にどう響くかを手を動かして確かめられます。
共働き世帯を想定した配分の話が中心です。住む場所を変えると教育費だけでなく通勤費や保育の使い方も変わるので、引っ越しを含めて考えるときに読みやすい1冊です。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
根拠は9月11日の官報
施行日を決めたのは令和8年政令第275号で、2026年9月11日の官報(号外第203号)に載っています。原文にはこう書かれています。
附則第一条第一項第九号に掲げる規定(…を除く。)の施行期日は、令和八年十月一日とする。
出典:官報 令和8年9月11日 号外第203号(令和8年政令第275号)
改正法そのものは令和7年法律第74号です。「10月から」という話は、この政令が出たことで日付として確定しました。
なぜいま撤廃できるのか — 分かれ目は時給1,016円
厚生労働省の資料に、この撤廃の理由がはっきり書かれています。最低賃金の最低額が時給1,016円を上回ると、どの都道府県でも週20時間働けば月収8.8万円に届くという計算です。
| 時点 | 地域別最低賃金の最低額 | 週20時間で働いたときの月収 |
|---|---|---|
| 2024年 | 951円 | 約8.2万円(届かない) |
| 令和7年度 | 1,023円 | 1,016円の線を超えた |
| 令和8年度 | 1,085円(宮崎) | 余裕をもって超える |
令和8年度の全国加重平均は1,177円で、前年から56円上がりました。最高額は東京の1,280円です。発効は10月1日から12月2日にかけて順次です。
つまり賃金要件は、最低賃金が上がったことで、判定の役に立たなくなった条件ということになります。
入るとどうなるか(厚生労働省の試算)
| 年収106万円で扶養に入っていた人 | 年収130万円で国民年金・国保だった人 | |
|---|---|---|
| 加入前の本人負担 | 0円 | 月23,600円 |
| 加入後の本人負担 | 月12,500円 | 月15,600円 |
| 会社の負担 | 月12,500円 | 月15,600円 |
| 20年加入した場合の年金の増額 | 月8,800円(終身) | 月11,100円(終身) |
年収106万円の人にとっては、これまで0円だった負担が月12,500円になります。一方で年収130万円で自分で国民年金と国民健康保険を払っていた人は、月23,600円から15,600円に下がります。同じ制度変更でも、どちら側にいたかで向きが逆になります。
傷病手当金や出産手当金といった健康保険の給付が使えるようになる点も、資料に挙げられています。
3年間は保険料が軽くなる特例がある
いきなり全額の負担にならないよう、3年間の特例が同じ日に始まります。事業主が労使折半を超えて追加で負担し、その分を制度全体で支える形です。労働者が払うのは、本来の負担に次の割合をかけた額になります。
| 標準報酬月額 | 年額の目安 | 労働者の負担 |
|---|---|---|
| 8.8万円 | 約106万円 | 50分の25 |
| 9.8万円 | 約118万円 | 50分の30 |
| 10.4万円 | 約125万円 | 50分の36 |
| 11万円 | 約132万円 | 50分の41 |
| 11.8万円 | 約142万円 | 50分の45 |
| 12.6万円 | 約151万円 | 50分の48 |
| 13.4万円 | 約161万円 | 50分の50 |
3年目は軽減の割合が半分になります。収入が低い人ほど軽減が大きく、13.4万円まで来ると軽減はゼロという設計です。
次に動くのは「51人」の数字
勤め先の規模の要件も、これから段階的に下がっていきます。
| 時期 | 対象になる事業所 |
|---|---|
| 現在 | 厚生年金の被保険者が51人以上 |
| 2027年10月 | 36人以上 |
| 2029年10月 | 21人以上 |
| 2032年10月 | 11人以上 |
| 2035年10月 | 規模の要件そのものを撤廃 |
いま50人以下の職場で働いていて対象外の人も、2027年10月から順に対象が広がっていきます。10月の撤廃で何も変わらなかった人も、次は勤め先の人数で判定が変わる番が来ます。
確認する順番は、①勤め先の厚生年金の被保険者数 ②自分の週の所定労働時間、の2つです。賃金の数字はもう見なくてよくなります。
生活・仕事にどう効くか
- 手取り:年収106万円で第3号被保険者だった人が加入すると、本人負担は月0円から12,500円になる。同額を会社も負担する。
- 将来の年金:厚生労働省の試算では、20年加入で老齢厚生年金が月8,800円増える(終身)。
結局どうすればよいか
- 自分の勤め先の従業員数(厚生年金の被保険者数)が51人以上かどうかを確認する
- 週の所定労働時間が20時間以上かどうかを、契約書で確認する
- 10月以降の給与明細で、社会保険料の控除が始まっているかを見る
公式出典
- 官報 令和8年9月11日 号外第203号(令和8年政令第275号)(2026年9月11日発表)
- 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大」(2026年4月17日発表)
- 厚生労働省 年金局 資料(適用拡大の内容と負担の目安)(2026年9月16日発表)
- 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 答申状況」(2026年9月16日発表)
更新履歴
- 2026年9月16日 初版を公開。
※本記事は2026年9月16日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント