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神戸市垂水区の土地は町で1.9倍。1区画は48.4坪

神戸市垂水区で土地を探すとき、区全体の坪単価を1つ覚えても予算は組めません。垂水区の土地の坪単価は町によって1.9倍ひらいていて、同じ広さの土地でも、どの町で買うかで用意する金額が変わるからです。

この記事では、垂水区で実際に売れた土地73件の坪単価を町別に並べ、1区画の広さの中央値から総額の概算まで出します。数字は国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格(実際に売買が成立した価格)と地価公示から垂水区ぶんを集計したもので、ポータルサイトに並ぶ売出価格ではありません。集計期間は2024年4Q〜2025年4Qです。

先に1つ断っておきます。この記事には土地の坪単価と戸建ての坪単価の両方が出てきますが、この2つは並べてくらべられません。理由は後半で書きます。戸建ての数字は、中古と新築の間だけでくらべます。

先に結論

  • 垂水区の土地の坪単価の中央値は43.0万円/坪。町別では西舞子と神陵台が1.9倍ひらく(どちらも件数5件以上)
  • 売れた土地1区画の面積の中央値は160㎡(48.4坪)。坪単価とかけ合わせた概算は2080.0万円で、建築費と諸費用は別
  • 地価公示(住宅地)の坪単価中央値は36.7万円/坪。成約とは母集団が違い、値上がりの証拠にはならない
  • 戸建ての坪単価は中古125.6万円/坪、新築146.2万円/坪。この2つは分母が同じなのでくらべられる
  • 土地の坪単価は土地面積あたり、戸建ての坪単価は建物の延床面積あたり。並べて引き算しない

垂水区で売れた土地73件のうち、同じ町で3件以上あった9町を並べました(坪単価が極端に外れた1件は集計から外しています)。

西舞子(5件)76.0万円
旭が丘(8件)76.0万円
霞ケ丘(4件)69.4万円
城が山(4件)59.5万円
泉が丘(3件)56.2万円
星陵台(3件)49.6万円
学が丘(4件)43.0万円
みずき台(5件)39.7万円
神陵台(5件)39.7万円

件数が5件以上ある町どうしでくらべると、西舞子と神陵台の坪単価は1.9倍ひらいています。件数が3件や4件の町の数字は、1件の高値や安値だけで中央値が動きます。だから町どうしの倍率は、件数の多い町どうしでしか出しません。

区全体の中央値は43.0万円/坪で、幅は6.9〜109.1万円/坪あります。区の数字1つで狙う町の土地を見積もると、町によっては大きくずれます。

自分の町の相場を調べる

この記事の数字は市全体の中央値です。町ごとの相場は住所を入れるとその場で出ます。

垂水区の土地相場を住所から調べる(無料)

目次

垂水区で売れた土地1区画は48.4坪。総額の概算は2080.0万円

坪単価だけでは総額が見えないので、広さも見ます。垂水区で売れた土地1区画の面積の中央値は160㎡、48.4坪です。

坪単価の中央値43.0万円/坪とかけ合わせると2080.0万円になります。ただしこれは概算です。面積の中央値と坪単価の中央値は別々に取った値なので、この金額で売れた1件が実在するわけではありません。

この概算はあくまで土地ぶんです。土地を買って建てるなら、ここに建築費と諸費用が別に乗ります。その金額はこのデータには入っていません。

町を先に決めれば、この計算はもっと自分の話になります。西舞子や旭が丘の水準で48.4坪を買うのか、みずき台や神陵台の水準で買うのかで、土地ぶんだけでも用意する金額が変わります。

地価公示の36.7万円と、実際に売れた43.0万円がずれる理由

垂水区の地価公示(住宅地)は59地点、坪単価の中央値は36.7万円/坪です。実際の成約の中央値43.0万円/坪との差は+17.1%になります。

ただしこれを「垂水区の土地が値上がりした」と読むことはできません。地価公示は住宅地の標準地として選ばれた地点の価格、成約は実際に売れた土地の価格です。選ばれ方が違う2つの集団を引き算しただけの数字で、時間の変化を表したものではありません。

公示価格は毎年同じ地点を追いかけるので動きを見るのに向き、成約は実際に売れた土地なので支払う金額に近い。用途が違う数字だと考えてください。

戸建ての坪単価は、土地の坪単価と分母が違う

垂水区の戸建ての坪単価の中央値は、中古が125.6万円/坪、新築が146.2万円/坪です。土地の43.0万円/坪と並べると桁違いに見えますが、ここで引き算をしてはいけません。

土地の坪単価は土地の面積で割った数字、戸建ての坪単価は建物の延床面積で割った数字です。割っている分母が別物なので、差を取っても意味のある金額になりません。「戸建てのほうが坪単価が高いから割高」という読み方は成り立ちません。

垂水区の土地で坪単価の話をしているのか、垂水区の戸建てで坪単価の話をしているのか。同じ言葉が出てきたら、まず何で割った数字かを確かめる。それだけで、相場の見積もりを大きく外す事故は減ります。

神戸市の他の区の成約データと見くらべたい場合は、神戸市の区ごとの中古戸建ての成約データをまとめた記事があります。

中古戸建てと新築戸建て、垂水区ではどれくらい違うか

中古と新築はどちらも建物の延床面積で割った数字なので、この2つは同じ土俵で見られます。

種別 件数 坪単価の中央値 中ほどの帯(25%〜75%)
中古戸建て 86件 125.6万円/坪 104.2〜165.3万円/坪
新築戸建て 59件 146.2万円/坪 117.2〜166.8万円/坪

中央値は新築のほうが上です。ただし帯を見ると話が変わります。新築の帯の下端117.2万円/坪は、中古の帯104.2〜165.3万円/坪のなかに入っています。上端も165.3万円/坪と166.8万円/坪でほぼ並びます。

つまり垂水区では、中古の上のほうと新築の下のほうが同じ価格帯に並んでいます。「中古にすれば安い」が自動的に成り立つわけではない、というのがこの表の読みどころです。安い側の選択肢が中古にしかないのは事実で、中古の帯は新築より下まで伸びています。

もう1つ。これは坪あたりの数字なので、延床面積が大きい家ほど総額は上がります。坪単価が同じ2軒でも、支払う金額は同じになりません。

建物の値段は年数で落ちる(垂水区の中古マンション)

戸建ての坪単価に入っているのは建物の値段です。その建物の値段が年数でどう動くかは、垂水区の中古マンションの築年帯別データにはっきり出ています。

築年帯 件数 中央値
築0〜10年 16件 84.2万円/㎡
築11〜20年 16件 36.1万円/㎡
築21〜30年 24件 27.9万円/㎡
築31〜40年 32件 18.3万円/㎡
築41年以上 5件 10.7万円/㎡

垂水区の中古マンション93件の中央値は28.0万円/㎡です。築0〜10年の84.2万円/㎡から築41年以上の10.7万円/㎡まで、帯が下がるごとに数字が落ちています。

この築年帯は、データを作った2026年を基準にしています。築21〜30年は1996〜2005年に建った建物、築31〜40年は1986〜1995年に建った建物です。1982年(新耐震基準)より前の建物は、元データの段階で除外されています。

面積帯別では、50〜70㎡が33件で29.1万円/㎡、70〜90㎡が51件で28.0万円/㎡。30〜50㎡は6件しかなく10.0万円/㎡なので、この帯の数字は振れます。新築マンションも10件で86.3万円/㎡と、件数の少ない数字です。

マンションは1㎡あたり、戸建てと土地は1坪あたりで出しています。単位が違うので、この表の数字を戸建ての坪単価と直接くらべないでください。参考までに、垂水区の賃貸は26,760件のデータで1㎡あたり1,563円が中央値です。

中古戸建てを選ぶなら、買ったあとに乗る費用まで総額に入れる

中古戸建てを買うということは、土地と、その時点の状態の建物をまとめて買うということです。築年数が進んだ家を選んだなら、屋根や外まわりの工事は買ったあとに費用として乗ってきます。引き渡しの半年後に雨漏りが見つかって、予定していなかった工事が始まる、という順番になりがちです。

総額で見るなら、購入価格に、買ったあと数年で必要になる工事の費用を足して考えます。工事の金額は屋根の形・面積・傷み方で変わるので、相場を1つの数字で言うことはできません。だから複数社から見積もりを取ってくらべます。

屋根の修理費用を複数社の見積もりでくらべる ▶

中古戸建ての総額は、買った値段だけでは決まりません。

私はこう見ています

事実として、垂水区の土地の坪単価の中央値は43.0万円/坪、町別では件数5件以上どうしで1.9倍の開きがあります。1区画の面積の中央値は48.4坪です。

そのうえで私は、垂水区で土地を探すときに「区の坪単価」で予算を組むのが一番危ないと考えます。町を決めないまま区の数字で総額を見積もると、実際に土地を見はじめてから予算を組み直すことになるからです。町を先に絞って、その町の坪単価で組むほうが手戻りが少ない。

もう1つ。土地と中古戸建ては、買っているものが違います。土地は土地だけ、中古戸建ては土地と建物です。坪単価という同じ言葉で並んでいても、これは比べるための数字ではなく、それぞれの中で相場感をつかむための数字だと見ています。

まとめ:垂水区で土地を見るときの順番

  • 区の数字ではなく町の数字で組む。西舞子と神陵台では坪単価が1.9倍ひらく(どちらも件数5件以上)
  • 町別の数字は件数とセットで見る。3件・4件の町は1件の取引で動く
  • 広さも見る。1区画の面積の中央値は48.4坪で、坪単価とかけた概算は2080.0万円
  • 概算は土地ぶんだけ。建築費と諸費用は別に乗る
  • 地価公示36.7万円/坪との+17.1%の差は母集団の違い。値上がりの証拠ではない
  • 戸建ての坪単価は中古125.6万円/坪と新築146.2万円/坪でくらべる。土地の坪単価とは並べない

隣の明石市の数字と見くらべたい場合は、明石市・西宮市の中古戸建ての成約データをまとめた記事もあわせてどうぞ。

この記事の数字の出どころ

  • 出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報(成約価格)、および地価公示
  • 対象:神戸市垂水区。集計期間は2024年4Q〜2025年4Q
  • 数字:中央値(平均値は一部の高額取引に引っ張られるため使いません)
  • 土地の坪単価は土地面積あたり、戸建て(中古・新築)の坪単価は建物の延床面積あたりで算出しています。分母が違うため、土地と戸建ての坪単価は直接くらべられません
  • 土地は坪単価が極端に外れた1件を除いて集計しています
  • 町別は、同じ町で3件以上の成約があった9町だけを載せています
  • 中古マンションの築年帯は2026年基準。1982年(新耐震基準)より前の建物は元データから除外されています
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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