関税・外国為替等審議会は10月19日、中国・台湾の対象ニッケル系ステンレス鋼材に不当廉売関税を課すことが適当だと答申しました。すべてのステンレス製品が対象になる話ではなく、対象鋼材には7月から暫定措置も設けられています。
[経済] この記事の要点
2026年10月19日 発表 (2026年10月23日 更新)
- 鋼材の輸入や仕入れ条件を確認する人
10月19日の答申
財務省が公表した答申書は、19日付の諮問に対し、諮問のとおりに課税することが適当と認めるという内容です。宛先は片山さつき財務大臣で、関税定率法第8条第1項・第2項に基づく措置を扱っています。
不当廉売関税は、通常の関税とは別に、対象となる輸入に対して課す貿易救済措置です。今回の記事で確認するのは、この特定の鋼材に関する審議会の答申です。「中国や台湾から入る商品すべてに同じ税がかかる」という決定ではありません。
答申書本文には税率の一覧や具体的な施行日は掲載されていません。個々の輸入にかかる金額を、このページの見出しだけで計算することはできません。

\発表本文と追加の資料はこちら/
何のステンレスが対象
答申に記載された品物は、ニッケル系ステンレスの冷延鋼帯・冷延鋼板です。鋼材の種類と加工状態を指定しており、ステンレスという言葉だけで、鍋、水筒、完成した設備まで一律に対象と判断するものではありません。
| 区分 | 答申に記載された範囲 |
|---|---|
| 中国 | 香港・マカオを除く |
| 台湾側 | 台湾・澎湖諸島・金門・馬祖から成る独立関税地域 |
| 貨物 | 対象地域を原産地とする、または対象地域から日本へ輸出された指定の冷延鋼材 |
原産地と輸出元の両方が文書に登場します。仕入先の会社がある国だけを見るのでなく、貨物の原産地、輸出経路、仕様を分けて確認する必要があります。具体的な適用除外や証明の扱いは法令や税関の案内で照合します。

7月からの暫定措置
輸出入・港湾関連情報処理センターの7月8日付案内では、対象となるニッケル系ステンレス鋼材について、7月9日から11月8日までの期間内に輸入されるものに暫定的な不当廉売関税を課すと説明しています。
同案内は、ニッケル含有量が全重量の0.6%を超え、冷間圧延をした鋼材のうち、指定された分類と条件に当たる貨物を示しています。めっきや被覆、加工などに関する除外条件もあるため、素材名だけでは決まりません。
つまり、今回の答申が出る前にも暫定措置があるという時系列です。10月19日の答申を、新たに初めて関税がかかった日や、暫定措置がその日に終わったという意味には置き換えられません。

仕入れで照合する項目
鋼材を輸入・調達する事業者は、見積書の品名に加え、材質の仕様、ニッケル含有量、加工状態、原産地、品目分類、輸入する時点をそろえて確認すると、今回の対象との対応を調べられます。
課税の適否や税率は、実際の貨物条件と適用される告示・政令によるため、通関を依頼する相手や税関へ仕様を示して確認する内容です。完成品の店頭価格が一律に何%上がるかについて、今回の答申は数字を示していません。
ステンレス製品を買う人にとっても、鋼材の関税と店頭の販売価格は区別できます。対象鋼材への措置があることと、手元の製品の価格変更が確定したことは、それぞれ別の発表で確かめる事実です。
結局どうすればよいか
- 対象事業や貨物条件を公式発表と照合する
公式出典
更新履歴
- 2026年10月23日 公式発表に基づき初版公開
※本記事は2026年10月23日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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