国と神奈川県の想定では、相模川があふれると海老名市の河原口三丁目や中野三丁目などは、町・字の中心が2階まで浸水する3〜5mの区域に入ります。
上流には城山ダムがありますが、2019年10月の東日本台風(台風第19号)では運用開始以来初めての異常洪水時防災操作(緊急放流)を行っています。
先に結論
- ✓ 0.5m以上の浸水が1〜3日続く区域に中心が入る町・字は50か所で、平塚市24・茅ヶ崎市13・海老名市9など。茅ヶ崎市の中島は3日〜1週間の想定
- ✓ 明治以降で最大規模の洪水は1907年8月で、厚木町が全部浸水したとの記録が残る(国土交通省)
- ✓ 城山ダムには2019年の東日本台風で、計画の4,100m³/sを超える4,921m³/sが流れ込んだ。一方、平塚市四之宮の堤防は家屋浸水約2,500戸の被害を減らしたと国は推定
相模川が氾濫したら浸水する町

色が付いていない場所でも、浸水しないとは限りません。この地図は相模川があふれた場合だけの想定で、支川の決壊、高潮、下水があふれる内水、ほかの川の氾濫は入っていません。
国の区間(河口〜神川橋)の想定の雨は、相模川流域の48時間総雨量567mmです。
5〜10m(2階も水没)の区域は88.7haで、うち59.2haが上流の相模原市です。海老名市にも1.3haありますが、町・字の中心が入る所はありません。

町・字の数は、町・字の中心1点が区域に入るかで数えています。中心が区域の外にある町・字でも端は浸かることがあり、同じ丁目の中でも深さは場所で違います。面積や世帯数ではありません。
海老名市は町・字の中心117か所のうち55か所が区域に入り、0.5〜3mが43か所です。
3〜5mは河原口三丁目・六丁目、中野三丁目、杉久保、上今泉、今里二丁目、大谷南一丁目、さつき町、社家三丁目など10か所です。
数が最も多い平塚市は70か所で、3〜5mは久領堤の1か所、0.5〜3mが59か所です。
厚木市は42か所のうち、金田・元町・妻田東一丁目など7か所が3〜5mです。

海老名市では、3〜5mの中野三丁目・杉久保・上今泉で1〜3日続く想定です。平塚市の榎木町・見附町・幸町など、0.5〜3mでも1〜3日続く町・字が下流に並びます。
台風シーズンが始まる前に、家へ置いておくもの
風で割れるのは窓、家に入ってくるのは水です。この2つは、進路が決まってから買いに走っても店の棚から消えています。
窓が割れるのを防ぐ道具ではありません。割れたあとの破片を膜で押さえるものです。飛散率を約1%まで落とせるのは防災安全合わせガラスですが、そちらは発注から施工まで日数がかかって台風の前には間に合いません。今日のうちに手を動かせるのはこちらです。貼るのは室内側です。
土のうは砂を詰める前提の道具ですが、住宅街ではその砂が手に入りません。水で膨らむ型なら平たいまま棚にしまえて、玄関の段差にも、下水が逆流してくる風呂・トイレの排水口の上にも置けます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
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相模川の過去の水害と最近の大雨

1982年8月の台風10号では、平塚市で相模川の増水により堤防の低いところから水があふれ、雨水幹線からの逆流なども重なって大きな浸水になりました。
年表の2026年の行は、川の防災情報の10分ごとの記録(速報値)をart-piで集計したものです。

今の水位を見る場所

相模川下流の洪水予報は国と気象庁が出し、基準の観測所は平塚市の神川橋です。
海老名市側では、市内にある厚木観測所と、すぐ近くの相模大橋(厚木市)を見ます。
厚木の線は水防団待機水位と氾濫注意水位の2本だけなので、避難判断水位と氾濫危険水位は相模大橋で見ます。
観測所ごとの水位は国土交通省の川の防災情報、雨による川の危険度は気象庁の洪水キキクルで見られます。
2019年の城山ダムの緊急放流と下流の水位
「上流に城山ダムがあるから相模川は氾濫しない」とは言い切れません。2019年の東日本台風では、ダムの上流域に累計525.4mmの雨が降りました。
計画を上回る水が流れ込み、城山ダムは洪水調節容量を使い切る見込みになりました。
県は10月12日21時30分、流入量と同じ量を下流に流す緊急放流を始めました。
下流への放流は最大4,527m³/sで、計画の3,000m³/sを上回っています。
国の出水概要では、下流の神川橋は避難判断水位を超え、観測史上1位の水位を記録しました(速報値)。
放流がこの水位をどれだけ押し上げたかは、国と県の資料に書かれていません。県は「下流河川において越水や破堤による大きな被害はありませんでした」としています。
平塚市四之宮では2017年3月に堤防が完成していて、国はこの台風で家屋浸水約2,500戸、約1,100億円の被害軽減が図られたと推定しています。
県は、緊急放流への移行で「連絡の遅れや情報の錯綜などが生じました」としています。
その後、県はダムの上流域で48時間480mm以上の雨が予測されるときに、事前に水位を下げて洪水調節容量を確保する事前放流を導入しました。

流域の町のページ
道路の冠水(下水があふれる内水)は、この記事の地図に入っていません。流域の市区町村ごとの冠水・河川氾濫のページは次のとおりです。
あわせて読む海老名市の冠水|注意したい3か所の場所 ›
あわせて読む厚木市 冠水 どこが危ないの? ›
- 平塚市 冠水 どこが危ないの?
- 茅ヶ崎市 河川氾濫/相模川と千ノ川の浸水想定
- 寒川町の冠水|注意したい寒川地下道
- 茅ヶ崎市 冠水 どこが危ないの?
- 相模原市 冠水 どこが危ないの?
- 道路冠水マップ どこで見られるの?
ここで扱った浸水想定は、国と神奈川県が相模川について作った想定最大規模の想定です。今の状況は、市区町村の避難情報と川の防災情報を優先してください。
出典
2026年9月23日に確認
- 国土交通省「日本の川 相模川」
- 国土交通省「日本の川 相模川 主な災害」
- 神奈川県「令和元年東日本台風(台風19号)における城山ダムの状況について」
- 京浜河川事務所「台風第19号 令和元年10月11日〜13日 出水概要」
- 神奈川県「新たな情報共有の仕組みと洪水調節機能の強化について」
- 京浜河川事務所「相模川の洪水浸水想定区域図(想定最大規模)」
- 神奈川県「河川の氾濫による洪水浸水想定区域図」
- 国土交通省「川の防災情報」の10分ごとの記録(速報値)をart-piで集計
- 国土交通省「国土数値情報 洪水浸水想定区域データ(河川単位)」令和7年度
- 国土交通省「位置参照情報」(町・字の代表点)
- 国土地理院「地理院タイル」(淡色地図・全国最新写真)
- 国土交通省「川の防災情報」
- アイキャッチ:国土地理院「地理院タイル(全国最新写真)」を加工して作成
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