西東京市の新青梅街道では2025年9月8日と11日、西東京消防署西原出張所(西原町二丁目)の前や近くで、車が水に浸かって動けなくなったと速報されています。伝えたのは地元のFM西東京と、JX(ジェイエックス)通信社のNewsDigest(ニュースダイジェスト)です。「西東京市 冠水」と検索すると、候補に「新青梅街道」が出てきます。
11日についてFM西東京は、消防の話として水位が最大55センチあり、新青梅街道が上下線とも通行止めになったと伝えました。この2回について市や都が出した発表は、調べた範囲では見つかっていません。国の「道路冠水注意箇所」にも、西東京市の道は1つも入っていません。
この記事でわかること
- ✓ 新青梅街道の西原出張所前は、測った約1キロのなかでいちばん低い60.1メートル。西から330メートルで2.6メートル下ります。2025年9月の2回の冠水(FM西東京・NewsDigestの速報)も、この前や近くでした
- ✓ 家の浸水は都の記録で51日・約3,739棟。多いのは芝久保町と泉町で、最新は2023年6月の泉町と栄町です
- ✓ 市は浸水履歴を問い合わせで受け付けています(危機管理課 042-438-4010)
新青梅街道の冠水は2025年9月に2回、西原出張所の前と近くで
1回目は2025年9月8日の18時すぎです。JX通信社のNewsDigestは、冠水した新青梅街道で車3台が立ち往生しているとの情報が相次いでいると伝え、SNSの投稿から「西東京消防署・西原出張所近くでトラック1台と乗用車2台が立ち往生している様子が確認できる」としています。
2回目は3日後の11日でした。FM西東京が、西原町二丁目の西原出張所前の15時すぎの様子をXに投稿しています。消防によると水位は最大55センチで、トラック1台が水に浸かって立ち往生し、新青梅街道は上下線で通行止めに。16時すぎに水が引いて通行止めは解けた、という内容です。
気象庁の練馬のアメダス(西原出張所から東へ約5キロ)は、11日に14時40分までの10分間で23.5ミリ、15時30分までの1時間で73.0ミリを観測しました。8日は18時40分までの1時間で20.0ミリで、8日に西原町でどれだけ降ったかは確かめられていません。
冠水の日時と深さは、FM西東京のXへの投稿(11日)と、JX通信社のNewsDigestがSNSの投稿をもとに伝えた速報(8日)によるもので、市や都の発表ではありません。場所は東京消防庁が案内する西原出張所の住所、道路の標高は国土地理院の標高APIで測った値です。
A 新青梅街道 西東京消防署西原出張所前
新青梅街道 2025年9月8日・11日に冠水(FM西東京・NewsDigestの速報)
西東京市西原町二丁目(西原町交差点そば) / 標高60.1メートル
※ 標高は道路の線上で測った約1キロのうち、いちばん低い点の値。9月11日はFM西東京が消防の話として水位最大55センチと伝えた。市・都の発表は見つかっていない
国土交通省の関東地方整備局は、大雨で水がたまるおそれがある道を「道路冠水注意箇所」として挙げています。関東地方整備局の東京都のリスト(2026年6月15日時点)は153か所。となりの武蔵野市は八丁地下道の1か所が入っていますが、西東京市は0か所です。
リストの地図の題は「アンダーパス部の道路冠水注意箇所マップ」で、並ぶのはアンダーパス、トンネル、地下道といった「くぐる道」です。一覧に載っていないことは、冠水しないことの証明にはなりません。
読者
国の一覧に入っていないなら、たまたまだったのでは?
4日のうちに2回、どちらも西原出張所の前や近くです。道の標高を測ると、ここは前後約1キロでいちばん低い地点でした。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
新青梅街道の標高は、西原出張所の前で一度底になる
国土地理院の標高APIで、新青梅街道の線上を約10メートルおきに測りました(地面の高さのデータで、舗装面そのものの高さではありません)。西どなりの西原町三丁目で62.7メートル。そこから東へ330メートル進むと60.1メートルまで下がり、この底が西原出張所のすぐ前です。

底から東へ約115メートル進むと、61.2メートルまで上がります。測った約1キロのなかでは、西から来ても東から来ても、下った先が西原出張所の前です。私は、道路を流れる雨水が集まりやすい形だと見ています。ただ、側溝や下水の能力までは測っていません。
市内の新青梅街道でいちばん低いのは東端の富士町の54.6メートルで、西端の西原町四丁目(64.6メートル)から東へ10メートル下ります。100メートルおきの値では、途中の上り返しは西原町二丁目の東側の0.7メートルが最も大きく、富士町などほかは0.3メートル以下です。
家が浸水した回数は、芝久保町と泉町が多い
東京都は「浸水実績箇所の住所検索」で、1974年からの浸水の記録を町丁目ごとに公開しています。西東京市にあたる行は213で、合併前の田無市100行・保谷市90行、2001年の合併後の西東京市23行です。
合併で町名が一部変わり、市によると田無市本町は田無町、保谷市本町は保谷町、田無市のひばりが丘団地はひばりが丘三丁目になりました。残りの町名はそのままです。これを読み替えて、町丁目ごとに浸水した日の数を数えました。

| No. | 町丁目 | 浸水した日 | いつ | 標高 | 地図 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 芝久保町1丁目 | 14回 | 1974〜1977年(石神井川) | 60.4m | 地図で開く |
| 2 | 泉町5丁目 | 14回 | 最後は2005年 | 52.8m | 地図で開く |
| 3 | 住吉町1丁目 | 11回 | 最後は2004年 | 54.2m | 地図で開く |
| 4 | 向台町2丁目 | 8回 | 最後は2014年 | 62.5m | 地図で開く |
| 5 | 芝久保町4丁目 | 8回 | 最後は2006年 | 65.6m | 地図で開く |
| 6 | 南町4丁目 | 8回 | 最後は2003年 | 55.8m | 地図で開く |
| 7 | 柳沢1丁目 | 8回 | 最後は1987年 | 55.0m | 地図で開く |
| 8 | 下保谷3丁目 | 8回 | 最後は2016年 | 50.2m | 地図で開く |
| 9 | 下保谷2丁目 | 8回 | 最後は2004年 | 49.8m | 地図で開く |
いちばん多いのは芝久保町1丁目と泉町5丁目の14回です。ただ、芝久保町1丁目の14回は1974年から1977年の4年間に集まっていて、そのあとの記録はありません。泉町5丁目は2005年まで記録が続いています。
西原町二丁目の記録は、1988年8月11日の1回だけでした。家の浸水の記録と、道の冠水の場所は同じではありません。都の記録は建物が浸水した棟数を数えたもので、2024年で止まっています。
浸水の回数と棟数は、東京都「浸水実績箇所の住所検索」の元データ(1974〜2024年・213行)を自分で数えました。都の記録は、古い年ほど複数の町丁目をまとめた数字が各町丁目に同じ値で入っているため、町丁目ごとの棟数は載せず、回数で比べています。標高は町丁目の代表点1点の値で、町全体の高さではありません。
\住所だけ・1分で公的データを確認できます/
土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します
浸水した建物は、1974〜79年の約2,643棟から2010年代は約17棟に

いちばん大きかったのは1976年9月9日で、1日で1,322棟が浸水しています。このうち約451棟は、保谷市の住吉町1丁目・泉町5丁目・中町1〜5丁目で、新川の溢水でした。
2001年の合併後は、浸水した日が11日、棟数は約151棟です。最も多かったのは2004年10月9日の約87棟(床上18棟)でした。いちばん新しい記録は2023年6月2日からの大雨で、泉町と栄町で1棟ずつ床上浸水しています。原因は「内水」でした。
読者
家の浸水がここまで減ったなら、もう心配はいらない?
家の浸水は確かに減りました。ただ、新青梅街道で水位55センチと伝えられたのは2025年9月で、この記録が終わったあとのことです。
浸水ハザードマップは2019年の都の予想図がもと、浸水履歴は電話で
西東京市浸水ハザードマップは2026年3月に改訂されました。もとになっているのは、東京都の「石神井川及び白子川流域浸水予想区域図」(2019年5月改定)などです。1時間最大153ミリ、総雨量690ミリの雨が市内に降った場合を想定し、川があふれる外水氾濫と、下水道が雨を流しきれない内水氾濫の両方を載せています。
東京都は2026年3月25日に、水防法にもとづく石神井川・白子川流域の雨水出水浸水想定区域を指定しました。対象は区部で、関係区は豊島区・北区・板橋区・練馬区。西東京市はこの指定に入っていません。
浸水履歴について、市のハザードマップのページには「浸水履歴に関するお問い合わせは、危機管理課窓口、お電話にて受け付けております」とあります。借りる・買う前に確かめたい住所があるなら、危機管理課(042-438-4010)に聞くのが近道です。
大雨の日に「今」を確かめる3つ
- 石神井川:都の河川監視カメラ(芝久保・向台・柳沢橋・溜渕橋上流)の映像を、市のページから見られます
- 白子川:市の水位計が下保谷二丁目(下保谷ポンプ場付近)と下保谷三丁目(福泉寺通り沿い)の2か所にあります
- 雨の強さ:東京都水防災総合情報システムで、雨量と川の水位をリアルタイムで見られます
新青梅街道で西原町交差点の付近が水に浸かっていたら、入らずに引き返してください。FM西東京によると、11日は16時すぎに水が引き、通行止めが解けています。
\大雨の前に、自宅の住所で浸水想定を見ておく/
土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します
近くの市区はどうなっているか
公式出典
- 国土交通省 関東地方整備局「道路冠水注意箇所リスト【東京都】」(令和8年6月15日時点・PDF。153か所)
- 国土交通省 関東地方整備局「道路冠水注意箇所」東京都(Webマップの一覧135か所と、1か所ごとの説明表。2026年9月23日取得)
- FM西東京(84.2MHz)の投稿(2025年9月11日16時56分)
- NewsDigest(JX通信社)「新青梅街道で複数台の車が水に浸かり立ち往生 東京・西東京市」(2025年9月8日)
- 東京消防庁 西東京消防署「消防署紹介」(西原出張所の所在地)
- 気象庁「過去の気象データ検索」(練馬 2025年9月8日・11日の10分値)
- 東京都 水害リスク情報システム「浸水実績箇所の住所検索」(元データ・1974〜2024年)
- 西東京市「町名の変更」
- 西東京市「西東京市浸水ハザードマップ(令和8年3月改訂)」
- 東京都下水道局「石神井川及び白子川流域 雨水出水浸水想定区域図」(令和8年3月25日指定)・「石神井川及び白子川流域 浸水予想区域図」(令和元年5月改定)
- 西東京市「市内付近を流れる石神井川の状況が確認できます。」・「市内を流れる白子川の水位が確認できます」
- 国土地理院 住所検索API・標高API(標高)/地理院タイル(地図)/OpenStreetMap(新青梅街道の位置)
この記事の数値は公表資料を集計したものです(2026年9月23日取得)。避難や通行の判断は、必ず西東京市と東京都の最新の発表を確認してください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント