🗨️「兵庫県で、うちの土砂災害・冠水・川のリスクはどこを見れば分かるの?」
兵庫県の土砂災害警戒区域は21,547か所、うち土砂災害特別警戒区域が12,810か所です(国土交通省・2026年6月30日時点)。道路が冠水しやすい箇所は国道・県道で162か所が公表されていて、いちばん多いのは西宮市の21か所、次がたつの市18か所、姫路市16か所です。この3つは別々のデータなので、調べる場所も3か所に分かれます。土砂災害と浸水は兵庫県CG(シージー)ハザードマップ、道路の冠水は国土交通省近畿地方整備局の一覧、川は国土交通省の川の防災情報です。
[災害] この記事の要点
2026年9月14日 発表
- 兵庫県で家を買う・借りる前に、災害のリスクを確かめておきたい人
- 山や崖を背にした住宅地、川ぞいの低い土地に住んでいる人
- 大雨の日に播磨・北播丹波・阪神間を車で移動する人
兵庫県の土砂災害警戒区域は21,547か所ある
国土交通省が年に数回出している「全国における土砂災害警戒区域等の指定状況」の2026年6月30日時点の集計で、兵庫県の数字はこうなっています。
| 府県 | 土砂災害警戒区域 | うち特別警戒区域 |
|---|---|---|
| 和歌山県 | 21,924か所 | 20,319か所 |
| 兵庫県 | 21,547か所 | 12,810か所 |
| 京都府 | 17,411か所 | 14,629か所 |
| 奈良県 | 11,239か所 | 10,220か所 |
| 大阪府 | 8,378か所 | 7,769か所 |
| 滋賀県 | 6,902か所 | 5,042か所 |
全国の合計は721,014か所なので、兵庫県はその3%です。近畿では和歌山県に次ぐ2番目。県の面積が広く、北の但馬から南の播磨まで山が住宅地のすぐ裏まで来ている地形が、そのまま数に出ています。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
「レッドのほうが多い」は表の読み違いです
この資料を引用したページで、ときどき「特別警戒区域のほうが警戒区域より多い」という書き方を見かけます。これは構造上ありえない数字です。
もとの表は、土石流・急傾斜地の崩壊・地滑りの3種類それぞれについて「警戒区域」と「うち特別警戒区域」を横に並べた形になっています。いちばん左の数字だけを見ると、それは土石流だけの数です。ここを警戒と特別のペアだと読むと、逆転した数字が出てきます。
私はこの表を、合計欄まで必ず見るべきものだと考えています。理由は単純で、特別警戒区域(レッド)は警戒区域(イエロー)の内側にある区域だからです。イエローは「土砂災害のおそれがある区域」、レッドはそのなかでも「建物が壊れて住民の生命に危険が生じるおそれがある区域」。内側の数が外側を超えることはありません。
イエローなら、レッドほど心配しなくていいということですか
区域の意味が違うだけで、避難の判断は同じです。違いが出るのは建物のほうで、レッドでは住宅を新しく建てるときに構造の規制がかかり、宅地を造成するときも許可が要ります。イエローには建物の規制はありません。ただし、土砂災害の危険度が上がったときに市町が避難情報を出す対象は、イエローもレッドも同じです
自分の家が入っているかは、兵庫県CGハザードマップで見る
県全体の数を知っても、自分の家が入っているかは分かりません。兵庫県は「兵庫県CGハザードマップ(地域の風水害対策情報)」を公開していて、住所や町名から地図を開けます。
ここで重なって見えるのは、土砂災害警戒区域・特別警戒区域と、洪水の浸水想定区域、高潮、津波です。国土地理院の「重ねるハザードマップ」でも同じ区域が見られるので、県のページが重いときはそちらでも確認できます。
見るときのコツは、家そのものより家から道路に出るまでの経路を見ることです。家は白くても、避難所へ行く道が色に入っていることがあります。その場合、色が付いてから出るのでは遅いという結論になります。
道路の冠水は、兵庫県内162か所が公表されている
雨の日に車で困るのは土砂災害よりも冠水です。国土交通省近畿地方整備局は、兵庫県内の国道・県道で水がたまりやすい場所を「道路冠水注意箇所」として一覧にしています。2026年9月時点で162か所。市町別に数えるとこうなります。

| 市町 | 箇所数 |
|---|---|
| 西宮市 | 21か所 |
| たつの市 | 18か所 |
| 姫路市 | 16か所 |
| 神戸市(5区の合計) | 13か所 |
| 尼崎市 | 11か所 |
| 豊岡市・小野市 | 各9か所 |
| 芦屋市・宝塚市 | 各8か所 |
| 明石市 | 7か所 |
| 上郡町・朝来市・三田市 | 各6か所 |
「うちの前の道は、一度も水につかったことがない」と言う人がいます。この一覧は、過去につかった実績を集めたものではありません。地形と排水の構造から、つかりうる場所として選ばれたものです。実績が無いのは、まだその降り方に当たっていないだけ、という読み方になります。
一覧には路線名と地先名が入っていて、中身を読むと大半が同じ形をしています。国道171号の西宮六湛寺(ろくたんじ)のJRアンダーパス、国道2号の明石市・硯(すずり)のJRアンダーパス、国道2号の神戸市垂水区・舞子トンネル。線路や別の道の下をくぐる場所が、そのまま水のたまる場所になっています。
2026年9月14日の夜、レベル4大雨危険警報が出たのは姫路市・たつの市・多可町でした。そのうち2市が、この一覧で県内2位と3位です。雨が強く降る地域と、道が水につかる地域は、別々に決まっているわけではありません。
川は水位の数字ではなく、基準の名前で見る
国土交通省の「川の防災情報」では、全国の観測所の水位が10分ごとに更新されています。ただしこの数字をそのまま読んではいけません。観測所ごとに高さの基準面が違い、下流部ではマイナス表示になる地点すらあるためです。「2.78メートル」だけ見ても危険かどうかは分かりません。

見るのは、到達した基準の名前のほうです。下から順にこうなっています。
| 段階 | 意味 |
|---|---|
| 水防団待機水位 | 水防団が出動の準備を始める高さ |
| 氾濫注意水位 | 災害が起こるおそれがある高さ |
| 避難判断水位 | 市町が避難情報を出す判断の目安 |
| 氾濫危険水位 | いつ氾濫してもおかしくない高さ |
| 氾濫発生 | すでにあふれている |
もうひとつ、そのまま数字で読めるものがあります。10分間にどれだけ上がったかという変化量です。こちらは基準面に関係しないので、地点をまたいで比べられます。
9月14日の夜、兵庫で実際に起きたこと
2026年9月14日20時45分の時点で、兵庫県内で基準の水位に達していたのは3地点でした。多可町の中町、神河町の神崎、姫路市の護持。いずれもいちばん下の水防団待機水位です。
ただし上がり方には差がありました。神崎と護持が直前の10分で0.10メートルだったのに対して、多可町の中町は0.51メートル上がっています。同じ「水防団待機」でも、5倍の速さで水が来ていたことになります。
流域の狭い川ほど、雨が降り出してから跳ね上がるまでが短くなります。水位を見に行って、それから逃げる時間はありません。家からいちばん近い観測所の名前を、雨が降っていない日のうちに1つ覚えておくことが、この10分の差に間に合う唯一の方法になります。
3つを1回で調べるなら、この順番
土砂災害・冠水・河川は、それぞれ別の役所が別のページで出しています。1晩で片づけるなら順番はこうなります。
- 家の位置——兵庫県CGハザードマップか重ねるハザードマップで、土砂災害警戒区域と浸水想定区域を同時に見る
- 通る道——近畿地方整備局の道路冠水注意箇所一覧で、通勤路の市町を開く。アンダーパスの名前をメモする
- 近くの川——川の防災情報で、家からいちばん近い観測所を1つ決めてブックマークする
3つとも無料で、住所さえ分かれば数分で終わります。大雨の夜にやろうとすると、回線が混んで開かないことがあります。今夜降っていない地域の人ほど、今のうちに済ませておく価値があります。
生活・仕事にどう効くか
- 土砂災害:兵庫県の土砂災害警戒区域は21,547か所。うち特別警戒区域(レッド)が12,810か所で、警戒区域の内数にあたる。
- 道路の冠水:国道・県道で162か所が公表。西宮市21、たつの市18、姫路市16、神戸市13、尼崎市11の順に多い。
- 河川:水位の数値そのものではなく、水防団待機・氾濫注意・避難判断・氾濫危険の到達で見る。10分間の上昇量は基準面に関係なく比較できる。
結局どうすればよいか
- 兵庫県CGハザードマップで住所を入れ、土砂災害警戒区域と浸水想定区域が家にかかっているかを見る
- 国土交通省近畿地方整備局の道路冠水注意箇所一覧で、通勤路の市町に何か所あるかを確かめる
- 川の防災情報で、家からいちばん近い観測所の名前を平時のうちに1つ覚えておく
公式出典
- 国土交通省「全国における土砂災害警戒区域等の指定状況」(2026年6月30日時点)(2026年6月30日発表)
- 兵庫県 CGハザードマップ(地域の風水害対策情報)(2026年9月14日発表)
- 国土交通省近畿地方整備局「道路冠水注意箇所(兵庫県)」(2026年9月14日発表)
- 国土交通省「川の防災情報」(2026年9月14日発表)
- 国土地理院「重ねるハザードマップ」(2026年9月14日発表)
更新履歴
- 2026年9月14日 初版を公開。指定状況は2026年6月30日時点、冠水注意箇所と河川は2026年9月14日時点。
※本記事は2026年9月14日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント