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3組に1組が離婚は本当?|厚労省データで検証

「3組に1組が離婚する」——聞いたことがある人は多いはずです。この数字、根も葉もないうわさではありません。厚生労働省が自分で計算して発表した公式な数字です。 ただし、多くの人がここで1つ誤解しています。「今年結婚した3組のうち1組が、いずれ離婚する」という意味ではありません

この記事でわかること

  •  「3組に1組」の計算の中身と、よくある誤解
  •  令和6年(2024年)の離婚件数は185,904組、離婚率(人口千対)1.55
  •  離婚が一番多いのは夫婦とも30〜34歳、結婚何年目が多いか
目次

「3組に1組が離婚」は本当か

もとになっているのは、厚生労働省「令和4年度 離婚に関する統計の概況」に載っている特殊な分析です。令和2年(2020年)のデータを使い、次の手順で計算されています。

  1. 男は18〜80歳、女は16〜80歳まで、年齢ごとの「婚姻率」を1年分すべて足す。これは、1人が生涯のうちに結婚する回数にあたる数字で、令和2年は男0.79回・女0.84回でした
  2. 同じように年齢ごとの「離婚率」を足す。生涯のうちに離婚する回数にあたる数字で、令和2年は男0.26回・女0.27回
  3. 2を1で割ると、男女とも0.32

厚労省自身の言葉を借りれば、「結婚に対する離婚の割合は男女とも0.32となる。すなわち、およそ結婚した3組に1組が離婚していることになる」となります。実際に同じ夫婦を何十年も追いかけて数えたわけではなく、ある1年の年齢別データを仮に1人の一生に当てはめて計算する手法(合計特殊出生率と同じ考え方です)で、専門的には擬似コホート的な計算と呼ばれます。

読者

離婚した夫婦÷結婚してる夫婦の数、じゃないんですか?

おかあさん

そこが誤解されやすいところです。単純に「その年の離婚件数÷その年の婚姻件数」で計算しているのではありません。

実際、Yahoo!知恵袋にもこの誤解を指摘する投稿があります。

「一年間の離婚数/一年間の婚姻数=1/3という計算ですよね。離婚数/既に結婚してる夫婦の数、ではなく。」

Yahoo!知恵袋 ベストアンサーより

この回答者が指摘している通り、単年の離婚件数÷婚姻件数という単純計算は、離婚する夫婦と結婚する夫婦がほぼ別の集団であることを無視しています。厚労省の「3組に1組」は、そこを年齢別の積み上げで補正した数字です。ちなみに令和6年の実数で単純に割ると185,904÷485,092=約38%になりますが、これは厚労省の公式な「3組に1組」の計算式とは別物です。たまたま近い数字になっているだけで、混同しないでください。

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この分析は令和2年(2020年)のデータを基準にしたもので、厚労省による再計算はこの記事の執筆時点(2026年9月)でも公表されていません。令和6年は婚姻・離婚とも件数が動いているため、同じ計算をやり直せば比率が変わる可能性はありますが、それは今のところ推測にとどまります。

日本では年間何組が離婚している?

戦後の離婚件数は、増減を繰り返してきました。1947年は79,551組、離婚が戦後もっとも多かった2002年は289,836組です。直近のデータはこうなっています。

婚姻件数 離婚件数 離婚率(人口千対)
令和6年(2024年・確定値) 485,092組 185,904組 1.55
令和7年(2025年・概数) 489,119組 179,068組 1.50

令和6年は前年より婚姻が10,351組、離婚が2,090組それぞれ増えました。一方、令和7年の概数では婚姻が4,027組増えたのに対し、離婚は6,836組減っています。ただし令和7年の数字はまだ確定値ではありません。確定値は例年9月ごろに公表され、そのときに人口の再計算などで数字が修正される可能性があります。

離婚が一番多い年齢は?

令和6年(2024年)の厚生労働省人口動態統計によると、夫婦とも「30〜34歳」の年齢階級で離婚率(人口千対)がもっとも高く、次いで35〜39歳、40〜44歳の順です。長い目で見ると、年齢層ごとの傾向は変わってきています。

妻の年齢 昔の離婚率(人口千対) 2024年の離婚率(人口千対)
25〜29歳 16.0(2000年) 12.5
50〜54歳 1.5(1980年) 4.5

若い年代の離婚率は下がり、50代前半の離婚率は3倍にふえています。いわゆる「熟年離婚」が実際に増えていることを示す数字です。

なぜ30代の離婚が多いと言われているのか

統計そのものは「何歳で離婚が多いか」までしか教えてくれません。ここから先は、一般に指摘されている背景の整理です。断定はできませんが、30代は出産・育児で生活リズムが一変する時期と重なりやすく、共働きのまま家事や育児の分担で意見が食い違いやすい、とよく言われています。住宅ローンを組むかどうかなど、お金に関する話し合いが増える時期でもあります。こうした変化が積み重なって、それまで見えていなかった価値観のズレが表面化しやすい、と考えられています。

結婚何年目で離婚する人が多い?

「同居期間」とは、結婚してから離婚するまで実際に一緒に暮らしていた年数のことです。令和6年の確定値では、こうなっています。

同居期間 離婚件数
5年未満 約51,640件
5〜9年 約35,596件
10〜14年 約23,292件
15〜19年 約19,607件
20年以上 約40,684件(全体の21.9%)
同居期間別の離婚件数を示す横棒グラフ(令和6年確定値)。5年未満51,640件、5〜9年35,596件、10〜14年23,292件、15〜19年19,607件、20年以上40,684件(全体の21.9%)の順
出典:厚生労働省の令和6年確定値を引用したデイライト法律事務所の記事をもとに作成

この5区分を合計すると170,819件で、確定値の総数185,904組とは一致しません。差の約15,085件は「期間不詳」などとみられ、厚労省の集計自体にこの区分が別にあるためです。数字は目安として、「約」の幅で見てください。

もっとも多いのは結婚5年未満ですが、20年以上も全体の2割を超えています。「新婚のうちだけが危ない時期」ではなく、長く連れ添った夫婦の離婚も一定数あるということです。

子どもがいる夫婦の離婚

厚生労働省の確定値によれば、令和6年の離婚のうち未成年の子がいる離婚は全体の56.4%を占めます。半数を超える離婚に、未成年の子どもが関わっているということです。

離婚後に子どもと暮らす場合、家賃や生活費をどう組み立てるかは大きな課題になります。実際にいくらの家賃が目安になるかはシングルマザーの家賃はいくらが目安?に、離婚した月から動かせるお金の種類と入金の時期はシングルマザーがもらえるお金は何があるの?にまとめています。

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増える「熟年離婚」

同居期間20年以上の離婚は約40,684件で、全体の21.9%を占めます。先に見た通り、妻の年齢別離婚率でも50〜54歳は1980年の1.5から2024年に4.5へと3倍にふえました。若年層の離婚率が下がる一方で、長く結婚生活を続けたあとの離婚は増加傾向にあります。

熟年離婚では、婚姻期間中に納めた厚生年金の記録を分け合う「年金分割」という制度が関わってくることがあります。請求には期限があるため、対象になりそうな人は、詳しい条件を年金事務所で早めに確認することをおすすめします。

クシャクシャになった紙の上に置かれた2つの結婚指輪
写真:Pexels

まとめ

「3組に1組が離婚」は、都市伝説ではなく厚生労働省自身が計算した公式な数字です。ただし、それは「今年結婚した夫婦の3分の1が将来離婚する」という意味ではなく、年齢別の結婚・離婚のデータを積み上げて、生涯の結婚回数と離婚回数の比をとったものです。

実際の離婚件数は令和6年(2024年)確定値で185,904組、離婚率(人口千対)は1.55。もっとも離婚が多いのは夫婦とも30〜34歳で、結婚5年未満の離婚がもっとも多い一方、20年以上連れ添ってからの離婚も2割を超えています。数字の中身を知っておけば、ネットで見かける「3組に1組」という言葉に、必要以上に振り回されずに済みます。

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この記事の数字は、令和6年(2024年)は厚生労働省の確定値、令和7年(2025年)は概数(確定値は今後修正の可能性あり)です。「3組に1組」の計算根拠は令和2年(2020年)のデータに基づく厚労省の分析で、2026年9月時点でこれを更新した公表資料はありません。

出典

  • 厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計(確定数)の概況」(公表日:令和7年9月16日) https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei24/index.html
  • 厚生労働省「令和7年(2025)人口動態統計月報年計(概数)の概況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai25/dl/gaikyouR7.pdf
  • 厚生労働省「令和4年度 離婚に関する統計の概況」2 令和2年の詳細分析 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/rikon22/index.html
  • Yahoo!知恵袋 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10301280970
  • 同居期間別の離婚件数(厚労省令和6年確定値を引用):デイライト法律事務所 https://www.daylight-law.jp/divorce/qa/rikonritsu/
  • 年齢階級別の離婚傾向:デイライト法律事務所(上記)
  • 未成年の子がいる離婚の割合(厚労省令和6年確定値を引用):ベリーベスト法律事務所 https://rikon.vbest.jp/columns/6579/
  • 戦後の離婚件数の推移:可視化pedia https://kashikapedia.com/divorce-trend/

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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