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「ホルムズ海峡が封鎖された」わけではありません。日曜の通航は0隻、ガソリン代はどうなるか

🗨️「ホルムズ海峡が封鎖されたって聞いたけど、うちのガソリン代や電気代はどうなるの?」

封鎖の宣言は出ていません。ただ通航は事実上止まっていて、原油は8月17日に90.87ドルまで上がりました。家計に届くのはガソリンで数週間、電気・都市ガスは2〜4か月あとです。

[話題] この記事の要点

何が起きたか

米国とイランが2026年6月17日に結んだイスラマバード覚書の60日期限が8月17日に到来したが、合意はまとまらなかった。イラン外務省のバゲイ報道官は延長交渉を否定。ホルムズ海峡を通過した商品運搬船は8月15日が5隻、16日はゼロで、前週末の31隻から急減した(船舶追跡会社ケプラーのデータ、ロイター報道)。

発表日・更新日

2026年8月18日 発表

影響を受ける人
  • 車で通勤・送迎していて、ガソリン代が家計に効いている人
  • 電気・都市ガスの請求額が気になっている人
  • 灯油やガスで暖房していて、この冬の暖房費を見ておきたい人
  • 配送・現場移動が多く、燃料費が仕事の原価に入っている人
目次

この記事でわかること

  • 「封鎖」の宣言は出ていないのに、通航が事実上止まっているという状態の意味
  • 8月17日のブレント原油90.87ドルが、去年の平均や4月のピークと比べてどの位置にあるか
  • ガソリン・電気・都市ガスに、それぞれ何か月遅れで届くのか

「封鎖された」とは、誰も言っていません。それでも日曜に通った船はゼロでした

「ホルムズ海峡が封鎖された」と聞いて、地図の細いところを思い浮かべた人もいると思います。正確には、封鎖されたわけではありません。海峡を閉じるという宣言は出ていません。

それでも、実際に通っている船はほとんどありません。船舶追跡会社ケプラーのデータをロイターが伝えたところによると、2026年8月15日(土)にホルムズ海峡を通過した商品運搬船は5隻、翌16日(日)はゼロでした。その前の週末は31隻です。米国とイスラエルによる対イラン攻撃が始まる前は、1日あたり130隻を超えていました。

きっかけは船そのものへの攻撃です。UAE(アラブ首長国連邦)は、アブダビ国営石油会社(ADNOC)が運航する船舶3隻が航行中に攻撃を受けたと発表しました。宣言としての封鎖は無いのに、通航は事実上止まっている——いま起きているのはこの状態です。

なお、位置を知らせる装置を切ったまま通過する船もあるとみられ、実際の隻数はデータより多い可能性があります。それでも、平常時と比べて桁が違うことは確かです。

そもそもホルムズ海峡は、どこの何なのか

ホルムズ海峡は、ペルシャ湾と外洋(アラビア海・インド洋)をつなぐ細い出入り口です。イランとオマーンにはさまれた、湾の玄関にあたります。

サウジアラビア、UAE、クウェート、カタールで積み込まれた原油やLNG(液化天然ガス)を運ぶ船は、ここを通って世界へ向かいます。通過する原油は日量およそ2,000万バレル、世界の供給のおよそ5分の1です。ここが細くなるだけで、世界のエネルギーの流れが変わる場所だ、というのが前提になります。

原油はふたたび90ドル台へ

米国とイランは2026年6月17日、戦闘を終わらせるための覚書(イスラマバード覚書)を結びました。核問題や制裁の解除を含むもっと広い合意を、60日以内にまとめることを目指す内容です。その60日にあたるのが8月17日でした。

期限を迎えても合意はまとまらず、イラン外務省のバゲイ報道官は覚書を延長する交渉を否定しました。これを受けて、8月17日のブレント原油は2.7%高の1バレル=90.87ドルで取引を終えています。

ただ、この90.87ドルという数字は、今年の最高値ではありません。位置を確かめておきます。

時期ブレント原油どういう時期か
2025年(年平均)69.05ドル危機の前
2026年1月(月平均)66.80ドル軍事作戦の前
2026年4月(月平均)120.40ドル今年のピーク
2026年7月(月平均)83.40ドルいったん落ち着いた
2026年8月17日(終値)90.87ドル覚書の期限切れ

2025年の平均は69.05ドルでしたから、いまは去年の平均より3割ほど高い水準です。一方で、4月の120.40ドルからは下がったままでもあります。「最悪期に戻った」でも「もう終わった」でもない、その中間にいます。

日本の原油の95.9%は、あの海峡の向こうから来ている

日本は原油のほぼ全量を輸入に頼っています。資源エネルギー庁の「エネルギー動向」によると、2024年度の日本の原油輸入に占める中東地域の割合は95.9%でした。内訳はUAEが43.6%、サウジアラビアが40.1%で、この2国だけで8割を超えます。

ここが、遠い海のニュースが日本の電気・ガスの請求書につながる理由です。ちなみに米国の中東依存度は1割に届きません。同じニュースでも、効き方が国によってまったく違います。

ただし2026年は混乱を受けて調達先の見直しも進んでいるため、いまも同じ比率が続いているとは限りません。

ガソリンは数週間、電気とガスは季節をまたいで効いてくる

「原油が上がったから、来週にはガソリンも上がる」わけではありません。日本の小売価格に届くまでには、順番と時間差があります。

どこに出るか届くまでの目安仕組み
ガソリン・軽油数週間調達価格が卸を通って店頭へ
電気・都市ガス2〜4か月燃料費調整。数か月前の燃料価格が乗る
灯油数週間〜暖房需要が重なる冬に効きやすい
食品・日用品数か月物流費を通って価格改定のタイミングで

そのうえ、小売価格は原油相場だけで決まりません。為替、国の補助、企業が抱える在庫、価格に反映させるタイミングが全部かかわります。原油が1ドル上がればガソリンが何円、と一対一では決まらない、というのが実際のところです。

補助の終わりと原油高が、この秋に重なります

家計にとって効いてくるのは、原油の値段だけではありません。電気・ガス料金に入っている国の値引き支援は、8月使用分がいちばん大きく、9月使用分で終わります。

補助が抜ける時期と、いまの原油高が請求書に届く時期が重なるのが今年の秋です。私は、10月から12月にかけての電気・ガスの請求額は、この2つが同時に効くと見ています。根拠は、支援の終了時期が公表済みであることと、燃料費調整に2〜4か月の遅れがあることの2点です。相場が明日どうなるかは分かりませんが、この2つの日程は今日わかっています。

いま手元でできることは、そう多くはありません。去年の10月〜12月の請求額と使用量を見ておくこと、検針票で契約プランと値引き支援の額を確認しておくこと、灯油やガスで暖房する家なら暖房費の前提が去年と違うと考えておくこと。この3つで十分です。

これから見ておくのは、この3つだけ

中東情勢は毎日動きますが、日本の家計に効くかどうかを分けるのは次の3点です。

  1. 米イランの交渉が再開するか — 期限は過ぎましたが、話し合いが動き出せば前提が変わります。
  2. ホルムズ海峡の通航が戻るか — 1日130隻超という平常時に近づけば、供給の不安はやわらぎます。いまはゼロと5隻の間です。
  3. 原油が90ドル台からどちらへ動くか — 4月の120ドル台へ向かうのか、7月の83ドル台へ戻るのか。ここが波及の大きさを決めます。

遠い海のニュースに見えても、その先にあるのはガソリンスタンドの表示と、秋の請求書です。この3つだけ追いかけておけば、身のまわりの変化を早めにつかめます。

生活・仕事にどう効くか

  • ガソリン代:原油価格が卸を通って店頭に出るまでは数週間。8月17日の90.87ドルは、2025年の平均69.05ドルより約3割高い水準。
  • 電気・都市ガス:燃料費調整で2〜4か月遅れて反映される。いまの原油高が請求書に出るのは秋以降。
  • この秋の家計:電気・ガス料金の国の値引き支援は9月使用分で終わる。補助が抜ける時期と、原油高が届く時期が重なる。
  • 仕事:配送費・現場移動費が上がると、内見の同行や物件の維持管理を外注している事業者の原価も動く。

結局どうすればよいか

  • 去年の10月〜12月の電気・ガスの請求額と使用量を、いま手元で確認しておく
  • 電気・ガスの契約プランと、値引き支援がいくら入っているかを検針票で見る
  • 灯油やガスで暖房する家は、この冬の暖房費の前提が去年と違うものとして考える
  • 米イランの交渉再開・ホルムズ海峡の通航隻数・原油価格の3つだけを追う

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公式出典

更新履歴

  • 2026年8月18日 初版を公開

※本記事は2026年8月18日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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