🗨️「銀行員の仕事はAIでなくなる?」
全国の銀行の職員数は2024年3月末を底に2年続けて増えています。銀行がAIで減らすと公表しているのは、人の数ではなく事務の量です。
[AI] この記事の要点
2026年11月3日 発表
- 銀行で働いている人
- 銀行への就職・転職を考えている人
- 金融機関の事務職の人
銀行員の仕事がAIで丸ごとなくなる、という動きは数字には出ていません。全国の銀行の職員数は2024年3月末の26万385人を底に、2026年3月末は26万4,295人と2年続けて増えました。銀行自身が「AIで減らす」と公表しているのは人の数ではなく、事務の量です。
先に結論
- ✓ 全国の銀行の職員数は2017年3月末の29万9,462人から7年で約3.9万人減り、その後2年は増えた
- ✓ みずほは「事務職5000人削減」の報道を自ら「事務業務を5000人分削減」と訂正している
- ✓ 三菱UFJ(ユーエフジェイ)・三井住友が増やすと書いているのは、AIを使う人と、M&A(エムアンドエー)などの専門人材
銀行員の数と店の数
全国銀行協会は毎年、加盟する銀行の店舗数と職員数の一覧表を出しています。各年3月末の「全国銀行計」の職員数を並べると、こうなります。

出典
全国銀行協会「全国銀行資本金、店舗数、銀行代理業者数、役職員数一覧表」(各年度決算)の全国銀行計から作図。2026年3月末は2025年度決算の一覧表| 3月末 | 職員数(全国銀行計) | 店舗数 |
|---|---|---|
| 2017年 | 29万9,462人 | 1万3,700店 |
| 2022年 | 27万1,515人 | 1万3,665店 |
| 2024年 | 26万385人 | 1万3,624店 |
| 2026年 | 26万4,295人 | 1万3,682店 |
2017年3月末から2024年3月末までに減ったのは3万9,077人で、13.0%にあたります。ただ、そのうち約2.8万人は2022年3月末までに減っていました。ChatGPT(チャットジーピーティー)が公開された2022年11月より前です。行員が減った理由を、生成AIだけで説明することはできません。
店の数は、2015年3月末から2026年3月末まで1万3,624〜1万3,767店の間で、ほとんど動いていません(出張所を含み、ATM(現金自動預け払い機)だけの拠点は含まない)。
メガバンクはもっと減っているんじゃないの?
三菱UFJ銀行は2017年3月末の3万1,694人から2025年3月末の2万4,585人まで、2割ほど減ったわね。でも2026年3月末は2万5,027人で、少し増えているの。
事務の仕事全体でも、求人の少なさはAIより前から続いていました。職業別の求人倍率で見た話は事務職 有効求人倍率/AIが来る前から1倍割れにまとめています。
AIを自分の側に置くなら、最初の1冊
3冊とも入口が違います。手が止まっている場所で選んでください。
最初の1円までがいちばん短い本です。第1章がLINEスタンプ作りから始まるので、何から触ればいいか分からずに止まっている段階なら、ここから手が動きます。巻末の20ジャンル一覧がそのままアイデア帳になります。
自分の経験や知識を有料記事にして売る型を、集客から書き方まで通しで扱っています。AIの章は8章のうち1章だけで、残りは「何を誰に売るか」の設計です。売る場所をnoteに決めた人向け。
AIの話は出てきません。2023年刊で、売るものを決める・商品にする・集客する・売る、という土台だけを会話形式で扱います。AIの手順書を読んでも手が止まる人は、たいていここが空いています。
※ 本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介している商品は、記事の内容に関連するものを編集方針にもとづいて選んでいます。Amazonのアソシエイトとして、おかあさんのおうちは適格販売により収入を得ています。
みずほの「5000人分」の中身
2026年2月27日、「みずほが事務職を5000人減らす」という見出しが広がりました。みずほフィナンシャルグループは、2026年10月2日付の説明資料「みずほのプロセス変革について」で、報道の「事実誤認点」を自ら並べています。
- 「事務職5000人削減」ではなく「事務業務を5000人分削減」
- 「傘下のみずほ銀行で」ではなく「みずほグループ全体で」
- 「事務職員の1/3を減らす」ではなく「事務業務を減らす」
理由として資料が挙げているのは、組織の人口構造から、今後10年で「自然体で人員が減少する」見込みであることです。必要な事務の量と実際の人員との差を、テクノロジーで埋める必要がある、と書いています。
実際に減らした事務の例も、時間で出しています。法人・団体かどうかを目で見て判定していた作業をAIの読み取りと一次判定に変えて年3,500時間、差押通知書の読み取りで年2,800時間です。

出典
みずほフィナンシャルグループ「みずほのプロセス変革について」(2026年10月2日)19ページ同じ資料は、「産み出した時間の使い方」が最重要課題だとも書いています。浮いた時間を何に使うかは、まだ途中です。
メガバンクが増やす人材
三菱UFJフィナンシャル・グループの統合報告書「MUFG Report(エムユーエフジー・レポート)2026」は、AIの業務への組み込みが2026年度に累計約400件になり、期待効果は300億円を上回る見込みだとしています。
ただし、人をAIに置き換える書き方はしていません。融資の分野では、AIの出した答えに審査部門と支店の経験豊富な担当者が1,400件超の評価コメントを付け、答えの質が上がることを確かめた、とあります。法人の事業承継やM&Aの分野では、社内資格を含む専門人材を2023年度より1,140人増やしました。
三井住友フィナンシャルグループの「SMBC GROUP REPORT(エスエムビーシー・グループ・レポート)2026」は、社内の生成AIに約130万ファイルの規程などを読み込ませ、全社員の約90%が使っていると書いています。目標は社員の「総AI人材化」で、2026年度はCopilot(コパイロット)を主要な子会社の全社員に広げます。
| 減らす・任せる | 増やす・強める | |
|---|---|---|
| みずほ | 事務業務を5000人分(グループ全体) | 浮いた時間の使い方を最重要課題に |
| 三菱UFJ | AIの業務組み込み約400件(2026年度) | 事業承継・M&Aの専門人材+1,140人 |
| 三井住友 | 規程探し(約130万ファイルを社内AIに) | 全社員を「AIを使う人材」に |
銀行がAIで何を見ているかは、融資の審査にも関わります。住宅ローンの審査で数えられる数字は住宅ローンは年収の何倍まで? 審査が数えていない住居費で書きました。
銀行で残る仕事と減る仕事
AIを使っているのはメガバンクだけではありません。金融庁が2024年に金融機関など130社に聞いた調査では、9割以上がすでに従来型AIか生成AIを使い、約7割が一般の社員に幅広く生成AIの利用を認めていました。
3グループの公表を並べると、減らす側に入っているのは書類の読み取り、規程の検索、照合といった「目で見て確かめる」事務です。増やす側に入っているのは、お客さんと話して案件を作る仕事と、AIの答えを判断する仕事です。
私は、銀行員という職業がなくなるより先に、「事務だけを担当する銀行員」が少なくなっていくと見ています。みずほの資料が人員の減少を「自然体で」と書いているとおり、まずは辞める人の後を埋めない形で進むはずです。AIが仕事をどれだけ置き換えるかという予測の比べ方はAI 仕事 奪われる 何割/49%と7%の差にまとめました。
会社にAIが入っても仕事が減らない理由はAIを入れたのに仕事が減らないのはなぜ?、AIの時代に価値が残る資格はAI時代 資格/残るのは独占業務で書いています。
「銀行員はAIでなくなる」と聞いて数字を開くと、行員の数は2年続けて増えていました。減っているのは、行員が目で確かめていた事務の時間のほうです。
よくある質問
Q. 銀行員はAIでなくなりますか。
A. 全国の銀行の職員数は2024年3月末の26万385人から2026年3月末の26万4,295人へ増えています。銀行が公表しているのは、事務の作業をAIで減らす計画です。
Q. みずほは5000人をリストラするのですか。
A. みずほフィナンシャルグループは自らの資料で、「事務職5000人削減」ではなく「事務業務を5000人分削減」だと説明しています。理由には、今後10年で人員が自然に減る見込みを挙げています。
Q. 銀行の仕事でAIに置き換わるのは何ですか。
A. みずほが時間で公表しているのは、顧客の属性判定、差押通知書の読み取り、リスクの判定、外部委託契約書のチェックで、いずれも書類を読んで判定・確認する作業です。
Q. 銀行員の数はいつから減っていますか。
A. 全国銀行協会の集計では2017年3月末の29万9,462人が多く、2024年3月末まで減りました。減った分の約7割は、ChatGPTが公開された2022年11月より前です。
アイキャッチ写真の出典
三菱UFJ銀行のATMコーナー(イメージ)。撮影 Tokumeigakarinoaoshima(トクメイガカリノアオシマ、コモンズの利用者名)/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0(ウィキメディア・コモンズ)。生活・仕事にどう効くか
- 行員数:2017年から7年で約3.9万人減ったが、直近2年は増えている。
- 事務:書類の読み取りや照合など、目で確かめる作業がAIに移っている。
結局どうすればよいか
- 自分の仕事のうち「目で確かめて写す」作業の割合を数える
- 社内の生成AIを日常の仕事で使う
- 顧客と話す仕事や専門資格の分野を広げる
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
更新履歴
- 2026年11月3日 初版を公開
※本記事は2026年11月3日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。















コメント