シロカ(siroca)の電気圧力鍋「おうちシェフクッカー 5L(SP-MC5D171)」は、ご飯とカレーを同時に作れる調理家電として、家電Watchのレビューで紹介されています。ところが、その手順をよく読むと、ルウは圧力調理の間には入れていません。
取扱説明書は、カレーやシチューのルウを入れて圧力調理することを禁止しています。「同時」といっても、途中でふたを開けて、ルウを足す一手間があります。この記事では、その手順と時間を公式の資料と並べます。
運営者はこの商品を買っていません。使った感想は、実際に試して書いた人の名前を添えて紹介します。
siroca(シロカ)
自動調理鍋 おうちシェフクッカー 5L(SP-MC5D171)
調理容量3.2L/満水5L約5.5kgオートメニュー88種類
圧力調理、無水調理、低温調理、蒸し調理、炊飯など1台で12通りに使える電気圧力鍋です。同時調理容器が付いています。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより(クリックでAmazonの商品ページが開きます)
この記事で確かめたこと
- ✓ 取扱説明書は、カレーやシチューのルウを入れて圧力調理することを禁じています。ルウは圧力調理のあと、ふたを開けて入れます。
- ✓ 家電Watchの「20分弱」と、公式の総調理時間「野菜たっぷりカレー4人分で1時間4分」は、数えている範囲が違います。
- ✓ 「ふたが重い」には2つの意味があります。本体の重さの話と、圧力が残っている警告の話です。
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「同時にカレー」でもルウは後入れ
家電Watchの野本美樹氏は、ご飯とカレーの同時調理を試しています。内なべの下段にカレーの材料(ルウ以外)と水を入れ、同時調理容器に洗った米と水を入れて上段に置きます。圧力値50、加圧時間10分、時短モードをオンにして、スタートを押す手順です。
野本氏は、スタートから20分弱で炊飯とカレー調理が終わったと書いています。ここでいったんご飯の容器を取り出し、刻んだカレールウを内なべに入れて混ぜます。そのあと「温めなおし」モードで仕上げる流れです。
公式の取扱説明書には、その理由にあたる注意があります。「カレーやシチューのルウ、ジャムなど、粘りけのあるものを入れて圧力調理しない」とあり、理由は「やけど・故障の原因になります」です。「圧力調理後、ふたを開けて調理してください」とも書かれています。
取扱説明書には、圧力調理中にノズルにルウなどが詰まり、圧力調整ができなくなる可能性がある、という注意もあります。つまり、ルウを最後に入れるのは、手順の好みではなく、公式が求めている使い方です。
ボタン1つでご飯とカレーが完成する、という機械ではありません。圧力調理が終わったら、ふたを開けてルウを加える作業が1回入ります。
消費者庁も、カレーは最後にルーを入れると書いている
消費者庁は2021年4月28日、「圧力鍋を安全に正しく使用しましょう!」という注意喚起を出しました。事故情報データバンクには、圧力鍋関連の事故が231件(2021年3月まで)あります。傷病内容がわかる87件のうち、熱傷は76件です。
この資料は電気式に限らず、圧力鍋全般が対象です。カレーについては、あらかじめ具材を加圧して柔らかくしてから、最後にルーを入れて仕上げるよう求めています。このときは圧力をかけず、普通の鍋として使う、という説明です。
事例として、圧力鍋でカレーを作ってふたを開けたところ、中身が飛び出し、20歳代の女性が太ももに手のひら大の熱傷を負ったケースが載っています。取扱説明書と消費者庁の書き方は、同じ向きです。
「時短」の数字は、数えている範囲が違う
家電Watchは、ご飯とカレーの材料が20分弱で終わったと書きました。一方、公式の取扱説明書(2ページ)には、総調理時間の目安が載っています。付属レシピブックの食材を使い、加熱と減圧を含めた時間で、4人分(白米は5合分)です。
- 白米:33分
- 野菜たっぷりカレー:1時間4分
- 牛すじカレー:51分
- 豚の角煮:48分
- グリーンカレー:27分
家電Watchの20分弱は、圧力調理の部分です。そのあとにルウを溶かす「温めなおし」があり、これは90℃で10分の設定だと同じ記事に書かれています。公式の1時間4分は、レシピブックのカレーを4人分作る場合です。
3合の白米を22分で炊いたという記述も家電Watchにあります。公式の白米33分は5合分の目安なので、こちらも条件が違います。どちらかが間違っているのではなく、比べる前に条件をそろえる必要がある、という数字です。
取り上げたきっかけ
ご飯はふっくらつやつやに炊けて、想像以上においしくてびっくりしました。
どんな商品か
圧力調理、無水調理、低温調理、蒸し調理、炒め、炊飯など、1台で12通りの使い方ができる電気圧力鍋です。5Lの大容量で、家電Watchは4〜6人分を作れると紹介しています。同時調理に対応しているのは5Lタイプだけで、1〜2人向けの2.4Lサイズ(SP-MC2D151)は非対応と書かれています。
画像:Amazon.co.jp の商品ページより
公式の仕様は、次の表のとおりです。
主な仕様
| サイズ | 幅27.5×奥行34.5×高さ28.7cm |
|---|---|
| 本体重量 | 約5.5kg |
| 容量 | 調理容量3.2L/満水容量5L |
| 消費電力 | 1200W |
| 圧力値 | 50〜100kPa(5kPa刻みで設定) |
| オートメニュー | 88種類 |
| 保温 | 最大12時間 |
| 価格 | 39,820円(家電Watchが書いた直販価格) |
| パッキンの交換部品の価格 | 確認できませんでした |
出典:シロカ公式の製品ページと取扱説明書(2026年9月30日確認)。
「ふたが重い」は、意味が2つある
家電Watchは、気になった点として「ふたがずっしりと重い」ことを挙げています。5Lの大容量と、高い圧力に耐える設計のためで、ふたを回してロックし、終わったら回して解除する構造です。開け閉めには両手を使うのがよい、と書かれています。これは本体の重さの話です。
公式の取扱説明書(8ページ)にも「ふたが重い」が出てきますが、意味が違います。ふたを回したときにふたが重いなら、内部の圧力が下がっていない可能性がある、という警告です。ふたを無理に開けると、ふたが飛んだり、高温の蒸気や調理物が噴き出したりするおそれがあるので、少し時間をおいて開けるよう求めています。
急いで開けたいときの操作は、34ページにあります。「取消/戻る」を押し、ぬれふきんを厚めにかけ、ミトンで手動排気ボタンを押す手順です。調理中に減圧することは、絶対にしないよう書かれています。
注意点:蒸気、置き場所、パッキン
- 時短モードでは、調理終了後に蒸気口から蒸気が勢いよく出ます。手や顔を近づけない(取扱説明書31ページ)。
- 延長コードは使わない。壁のコンセントが2口や3口でも、単独で使う(同5ページ)。
- 壁や家具の近くでは使わない。蒸気や熱で、傷みや変色の原因になる(同6ページ)。
- 内ふた用のパッキンと内なべは、定期的に確認して、傷みがひどければ有料で交換する(同42ページ)。
パッキンについて、消費者庁は使う頻度が低くても1年を目安に、機種ごとの純正品と交換するよう求めています。シロカの取扱説明書に交換部品の価格は書かれておらず、いくらかかるかは確認できませんでした。保証は購入日から1年です。
こんな人は見てもよさそう
- 4〜6人分を一度に作りたい人。
- ご飯とおかずを同時に作りたくて、途中でふたを開ける一手間は気にならない人。
- 毎回同じ場所に置いて使える台と、蒸気が当たらないスペースがある人。
反対に、ルウを入れたら放っておきたい人や、ふたの開け閉めを軽くしたい人は、購入前に取扱説明書をシロカの公式ページで読んでおくと安心です。
この記事で確認した情報源
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